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フルーツバスケット【室内遊び】【イラスト解説】

フルーツバスケットで遊ぶ子どもたちのイラスト
保育園や幼稚園、認定こども園で日々の活動に欠かせない“遊び”の時間。毎日「今日はどんな遊びを用意しよう…」と頭を悩ませる保育者の皆さんも多いのではないでしょうか。そんなときに役立つアイデアをご紹介します。>>「外遊び・室内遊び」の連載一覧はこちら

フルーツバスケット

「フルーツバスケット」は、保育現場で大定番の集団でできる室内遊びです。遊び方をご存知の方、行事の時の集団遊びとして一度は取り入れたことがある方も多いのではないでしょうか。保育実習生のみなさんが、実習先のクラスで取り入れることも多いですよね。

簡単そうに見えて少しルールが複雑なので、アレンジを加えて難易度を下げることで3歳頃から楽しむことができるようになりますよ。

子どもたちの発達や環境に合わせて、ルールを設定して楽しんでみてくださいね。

難易度 

★★★☆☆

対象年齢

3歳/4歳/5歳

用意する物・道具

  • 椅子(人数分より1つ少ない数)
  • フルーツのイラストを書いた手作りのメダル
※自分のグループが何グループか分かりやすくなるので、ルールを覚えたてのときにはあると便利です。

遊びのねらい

保育園や幼稚園、認定こども園での遊びの活動では、ただ単に保育のひきだしの一つとして遊びを行うだけでなく、「ねらい」を意識して取り入れるようにしましょう。そうすることで、月案や指導案の作成にも役立ちますし、子どもたちの成長を促すことにもなります。

<3歳児>
  • くだもののイメージと名前が理解できる
  • 友だちと遊びを通して協調性を育む
  • 聞いた言葉に対応して動くことができる
<4歳児>
  • 遊びを通して友だちとのかかわりを楽しむ
  • ルールに応じた適切な対応ができる
<5歳児>
  • 自分たちでルールを考え主体的に遊ぶ
  • ルールを守って友だちと協力して遊ぶ

遊び方・ルール

①人数分より1つ少ない数の椅子を、内側に向けて円の形になるように並べます。

②お題を出す子(オニ)を1人決めます。お題を出す子が真ん中に立ち、それ以外の子は椅子に座ります。

③その場に居る子全員を、「りんご」「ぶどう」「みかん」「バナナ」など人数に応じて3~4グループに分けます。子どもたちは自分が何のグループか覚えます。

④お題を出す子は「りんご!」など好きなフルーツの名前を大きな声で言います。
りんご!と言う子どもたちのイラスト

⑤自分のグループの名前を言われた子は、一斉に立ち上がり、今まで座っていた椅子以外の空いている椅子を見つけて素早く座ります。お題を出す子も、急いで空いている椅子に座ります。
フルーツバスケットで遊ぶ子どもたちのイラスト

⑥空いている椅子を見つけられず、座れなかった子が次のお題を出します。

⑦お題を出す子が「フルーツバスケット!」と言った時には、全員が一斉に立ち上がり、空いている別の椅子を見つけ座ります。④~⑦を繰り返して遊びましょう。
フルーツバスケットで遊ぶ子どもたちのイラスト
フルーツバスケットで遊ぶ子どもたちのイラスト


ポイント

この遊びはルールが複雑なので、導入を丁寧に行うことが重要です。ルール説明の際、絵を描いてそれを見せながら伝える、子どもたちが自分のチームが覚えやすいように帽子を使う、フルーツのイラストを書いた手作りのメダルを使う、など視覚的に分かりやすくする工夫ができると、スムーズに理解してもらいやすいですよ。

また、特定の空間を複数の子どもが一斉に移動することになるので、椅子に引っかかったり子ども同士でぶつかったりといったケガをしないように、保育者が注意して見守るようにしましょう。お題を出す役になった子がみんなの前で大きな声を出せないときにはフォローしたり、子どもが動くタイミングや、どのように動くのか分かっていない場合に声かけをしたりして、子どもたちがゲームに集中できるように援助するのも大切です。

フルーツバスケットで遊んでいるとき、椅子に座れずに泣く子や、同じ椅子に同時に座ろうとして取り合いになってしまうことがあるかもしれません。取り合いになってしまった場合は「ジャンケンをして勝った方が座れる!」など、事前に説明しておくとスムーズに対応できますよ。また、終わり方に困ったり、何度も椅子に座れない子が続く場合には、「3回同じ子がオニになったら一度おしまいね」と区切りを付けるなどの配慮すると尚よいでしょう。

アレンジ例

椅子に全員座れるようにする

初めてこの遊びをする3歳児頃におすすめなのは、椅子を全員座れるように用意する方法です。椅子に移動するのを競い合うというゲーム性を重要視するのではなく、みんなで一斉に移動することを楽しみます。競争の要素を無くすことで、まずは「保育者やお友だちが言った言葉に合わせて移動する」といった動きの練習をするといいですね。

なんでもバスケットに発展させる

「なんでもバスケット」とは、フルーツバスケットを発展させた遊びです。お題を出す子が「りんご」「もも」などのグループを言って移動するところを、「朝ごはんを食べた人」「黄色が好きな子」などの好きな条件に変えて、それに当てはまる子が全員移動します。何人が動くか分からないハラハラ感、いつ自分が動くことになるか分からないドキドキ感が増して何度も楽しめます。

「靴下を履いている子」「○○ぐみさん」など、その場にいる全員が動くお題を出すようにすれば、特定のグループだけが移動する「フルーツバスケット」より逆に簡単になるので、先に「なんでもバスケット」で遊んでから「フルーツバスケット」に発展させる、のようにどちら側からアプローチしても良いと思います。この場合、1つ目のアレンジ方法と似た遊び方になりますね。

移動するグループを複数にする

呼ばれたグループの子が急いで移動する!というルールを完全に覚えられたら、少し難易度を上げてみてもいいでしょう。お題を出す子が「ももとぶどう!」など複数のグループを言って、複数のグループが一気に移動します。一度に動く子どもの人数が増えるので、そのわちゃわちゃ感でさらに盛り上がりますよ。

グループを子どもたちに決めてもらう

「フルーツバスケット」という名前の遊びですが、グループは「動物」「食べ物」「乗り物」なんでもOK! 子どもたちの想像に任せて、オリジナルのグループを作ってもらうのも楽しいですよ。

フルーツに他の条件を加えて呼ぶ

オニ役の人が移動するフルーツの名前を呼ぶときに、他に何か条件を加えて呼ぶと面白いかもしれません。(例:「りんごの人は、ジャンプしながら移動する!」)このように条件を付けることで、オニ役が座れる可能性が上がるので同じ人がオニになるのを減らすことができますよ。
 

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杉本綾子(すぎもと あやこ)

この記事を書いた人

杉本綾子(すぎもと あやこ)

特定非営利活動法人 芸術と遊び創造協会 所属
長年の保育現場勤務を活かし保育園の園長を経て、現在、現場で頑張っている人同士がともに学び、「心の栄養補給」ができる人材を育てるために講座などを企画・運営している。
『幼稚園教諭二種免許・保育士』『おもちゃコンサルタント』『絵画指導スペシャリスト』『保育ナチュラリスト』『保育 あそび発達サポーター』などの資格を取得。多様な視点から、園での遊びや保育に役立つヒントを届ける。

<芸術と遊びらぼ>
https://artplaylab.jp/
<芸術と遊び創造協会>
https://art-play.or.jp/

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