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忍者ごっこ【遊び方・ねらい解説】【イラストあり】

忍者ごっこ
保育園や幼稚園、認定こども園で日々の活動に欠かせない“遊び”の時間。毎日「今日はどんな遊びを用意しよう…」と頭を悩ませる保育者の皆さんも多いのではないでしょうか。そんなときに役立つアイデアをご紹介します。>>「外遊び・室内遊び」の連載一覧はこちら

忍者ごっこ 

「忍者ごっこ」は、名前の通り忍者になりきってさまざまな動きをする遊びです。遊び方はシンプルですが、「忍者の修行だ!」と言って運動遊びに繋げたり、「忍者はどんな走り方をするかな?」と表現遊びに繋げたり、静かに行動をしたい場面では「忍び足で行くよ!」と伝えて日常保育の1コマで使ってみたり…と、活用の幅がとても広いのが特徴です。 
 
遊びの導入では、「これから忍者になるんだ!」というワクワク感を持てるようにするといいでしょう。子どもたちと一緒に折り紙で手裏剣を作ったり、頭や腕に巻く衣装を作ったりするのがおすすめです。また、本物の忍者から巻物(手紙)が届いたような演出をするのも、雰囲気が出て楽しいですよ。 

忍者ごっこの導入におすすめの絵本 

忍者ごっこをする前に、絵本を読んで忍者のイメージを膨らませてみるのはいかがでしょうか。 
 
わんぱくだんのにんじゃごっこ 
作: ゆきの ゆみこ 上野 与志 
絵: 末崎 茂樹 
出版社: ひさかたチャイルド 
対象年齢:4・5歳~ 
わんぱくだんのにんじゃごっこ
 
>>絵本の紹介はこちら   
 
忍者ごっこをしていたわんぱくだんの3人が崖から落ちてしまい、気づくと昔の忍者の世界にワープしていて…? 人気絵本「わんぱくだん」シリーズの、ドキドキの冒険物語です。 
 
絵本の中の主人公たちが新聞紙や折り紙など身近なものを使って忍者ごっこをしているので、これから遊ぶ子どもたちも「どんなふうになりきれるかな?」とイメージを膨らませることができそうですね。 
 
このほかにも忍者がモチーフの絵本は沢山あるので、子どもたちの興味や年齢に合わせて選んでみて下さいね。 

忍者ごっこの導入におすすめのリズム遊び 

忍者ごっこを運動遊びとして取り入れたい方は、導入で忍者の歌を使ったリズム遊びをするのもおすすめです。 
「しゅりけんにんじゃ」は、歌詞に「忍者」が何度も出てきたり、手裏剣を投げる動きが出てきたりと忍者に親しみを持ちやすいダンスです。曲自体は短めですが、しゃがむ、回る、ジャンプするなど全身を使う動きが多く室内でもしっかりと体を動かせますよ。運動遊びの前の準備体操として活用してみてはいかがでしょうか。 

難易度  

★★★☆☆ 

対象年齢 

3歳/4歳/5歳 

用意する物・道具 

  • 忍者の衣装(ハチマキ・腕につける飾りなどを画用紙で作れるとよい) 
  • 折り紙の手裏剣 
  • それぞれの修行(遊び)で使うもの 


遊びのねらい 

保育園や幼稚園、認定こども園での遊びの活動では、ただ単に保育のひきだしの一つとして遊びを行うだけでなく、「ねらい」を意識して取り入れるようにしましょう。そうすることで、月案や指導案の作成にも役立ちますし、子どもたちの成長を促すことにもなります。 
  • ごっこ遊びを通して、想像の世界をふくらませることを楽しむ。 
  • 忍者になりきって、友だちと関わりながら遊ぶ。 
 

遊び方 

①保育者は、保育室内に平均台を置いたり、隠れるためのポリ袋を用意したり、手裏剣を投げるための的を用意したりと、忍者ごっこの準備を済ませておきます。 
②保育者は、子どもたちに「みんなは今から1人前の忍者になるための修行をするよ!」と説明をします。みんなで「ドロン!」と言って忍者に変身をします。 
③「忍法!●●の術!」と言って、その術の名前に合ったさまざまな動きをしていきます。 


それぞれの術の遊び方の例は以下で記載します。 

忍法!抜き足差し足の術 

忍び足をする子どもたちのイラスト
敵に見つからないように、足音を立てずにそーっと慎重に、かつ素早く移動します。保育室の壁沿いを歩くなど、敵から見えないように移動し、先生が「敵だ!」と言ったらしゃがんだり忍者ポーズをして隠れます。できる子は、足を床につける面積を減らすようにつま先立ちになって歩きましょう。 

忍法!隠れ身の術 

隠れ身の術をする子どもたちのイラスト
保育者はあらかじめ黒のポリ袋や新聞紙、大き目のタオルケットなどを用意しておきます。子どもたちは、「隠れ身術!」と言われたらそのポリ袋などを自分で被って、敵から身を隠します。葉っぱや小石、枝(のイラスト)などを貼り付けておくと、より本物っぽくなります。 

忍法!飛び石の術 

飛び石をする子どもたちのイラスト
ソフトブロックやフラフープの輪っかを少しずつ間隔を開けておいて置き、それを飛び石に見立てて跳んで渡っていきます。床に水色のポリ袋などを敷くと、川を渡っているような雰囲気が出ておすすめです。 

忍法!バランスの術(5歳児向け) 

飛び石の術で使ったソフトブロックなどの上で、片足立ちをしてバランスを取ります。狭い場所でも、身を隠せるような訓練をします。片足立ちが上手な子は、そのまま忍者ポーズを取ってみましょう。 

忍法!くもの巣くぐりの術

保育室内の椅子や机にすずらんテープを張り巡らせて、くもの巣を作っておきます。子どもたちはくもの巣に引っかからないように(または絡まってしまわないように)避けながら向こう側に渡ります。くものイラストを貼り付けておくと、よりそれっぽくなりますよ。 

忍法!橋渡りの術

床にテープを貼ったり、ロープを一本置いたり、平均台を置いたりして、渡るのが危険な細い1本橋を用意しておきます。子どもたちはバランスを崩して落ちないように注意しながら、その橋を渡ります。 

忍法!手裏剣の術

手裏剣を投げる子どもたちのイラスト
先生が「敵があそこの壁に隠れた!」などと言ったら、敵がいる方向に向かって手裏剣を投げます。的を用意しておいて、敵が来た時に狙って投げる練習をしてみてもいいでしょう。折り紙の手裏剣や的が用意できない場合は、投げる真似をするだけでもOKです。 
 
▼手裏剣の折り方はこちら 

忍法!戦いの術

新聞紙を細長く丸めて刀を作ったら、的を用意して斬る練習をしましょう。的は牛乳パックや紙コップを繋げたり体操で使うマットを丸めたりと、身近にあるもので大丈夫です。「刀でお友だちを叩かない」「周りにお友だちがいないか確認してから斬る」など、基本的なお約束は事前にしておくようにしましょう。 

忍法!変身の術

イヌ・ネコ・ヘビ・カエルなど、思い思いの好きな動物に変身をします。変身をしたら、鳴き声や動きはその動物を真似して、敵にばれないようにします。 

ポイント 

忍者の世界観を重視する 

忍者の修行中は、「ニンニン」「ござる」などと口調を変えて、忍者になりきれるようにするといいでしょう。保育者の一人が忍者の格好をして、子どもたちの修行を担当する師匠になってもいいですね。その他にも、スタンプラリーのように1つの修行をクリアするごとにシールを貼ったり、最後まで忍者修行を終えたら賞状を渡したりして、「少しずつ1人前の忍者になっている」という気持ちになれるような環境設定ができるとより夢中になれますよ。 

安全に配慮して遊ぶ 

手裏剣や刀などの小道具を使って遊ぶ際には、振り回したときに他の子どもに当たると危険です。「忍者は、敵以外のお友だちを傷つけてはいけないよ」などと、場面に合った声掛けで注意を促せるといいでしょう。 
 
※掲載イラストや記事内容の 無断転載・二次利用、配布・加工は禁止とさせていただきます。 
 
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杉本綾子(すぎもと あやこ)

この記事を書いた人

杉本綾子(すぎもと あやこ)

特定非営利活動法人 芸術と遊び創造協会 所属
長年の保育現場勤務を活かし保育園の園長を経て、現在、現場で頑張っている人同士がともに学び、「心の栄養補給」ができる人材を育てるために講座などを企画・運営している。
『幼稚園教諭二種免許・保育士』『おもちゃコンサルタント』『絵画指導スペシャリスト』『保育ナチュラリスト』『保育 あそび発達サポーター』などの資格を取得。多様な視点から、園での遊びや保育に役立つヒントを届ける。

<芸術と遊びらぼ>
https://artplaylab.jp/
<芸術と遊び創造協会>
https://art-play.or.jp/

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