「保育の中で問題に感じていることは何ですか?」
ほいくisでは、この状況を受けて、現場で働く保育士さんが今何に不安を感じていて、何を改善すべきだと考えているのか、調査をすることで、問題点をあぶり出していきたいと考えました。「保育の中で問題に感じていることは何ですか?」と、保育にかかわる方にアンケートを取ったところ、多くの声が寄せられました。アンケートへのご協力、ありがとうございました。

人員不足 | 24.7% |
業務量 | 11.0% |
配置基準 | 9.6% |
子どもの特性 | 9.6% |
同僚保育者の意識 | 9.6% |
その他(虐待関連、人間関係、新しい保育への移行など) | 35.5% |
「ほいくis」Instagram公式アカウントでアンケートを実施
調査対象: Instagramユーザー
調査期間:2023年1月17日
有効回答数: 回答数73件
問題だと思うこと1位は「人員不足」
回答として最も多く挙がった声は「人員不足」でした。保育の仕事はやりがいのある仕事であることは間違いありません。しかし、資格を取得しても保育士として勤務しない人が多い、急な離職が発生する、募集しても人が集まらないなどさまざまな要因で人員不足が発生している現状があります。
その結果、「子どもたちの保育に集中できない」、「余裕のある勤務ができない」と感じている保育者の方が増えてしまっているのではないでしょうか。
次いで回答の多かった「業務量」「配置基準」といった問題も、人手が足りていれば回避できる点が多くあると考えられます。こうした問題は、保育業界全体に蓄積されたひずみから発生したと言えるでしょう。
一方、虐待関連や同僚保育者の意識など、一部の保育士が”今”の保育知識に追いつけていない状況も見えてきました。
寄せられた声をご紹介します
□人員不足について・とにかく人員不足
・保育士が足りないから、余裕がない時間ができること
・体調不良で早退したくてもできず…
□業務量について
・常に時間に追われてしまう事。時間がないと余裕がなくなり、丁寧な保育ができなくなる
・異年齢保育、感染対策、保護者支援、障がい児支援、主体性の保育。盛りだくさんすぎる!
・保育以外の仕事(行事の準備や個人記録の記入など)の負担の大きさで保育士が疲弊していること
□配置基準について
・職員不足。というか、配置基準。大勢の子どもに目が行き届かない...
・1歳児1クラスが24人です。職員6人。月齢差から活動内容も制限されるし、誰にとってもよくない
・保育士の配置基準を見直してほしい
□虐待について
・虐待などの報道がある中で、これは虐待じゃないのかなど不安になりながら保育してます。
・正直不適切な保育をしている先輩がいる。注意も難しいがこのままにしたくない。園長は動かない
・怒鳴って言うことを聞かせている保育士がまだ居る
□子どもの特性について
・子ども達が年々幼くなってきているように感じる…
・話が聞けない子が増えたなー
□職場の人間関係
・チームを大切にせずに自分の好きに動く先生。ただでさえ人員基準ギリギリなのに負担増です
・上の立場の保育士の権力問題
□同僚保育者の意識
・生きていく上で大切な人間の土台作りに携わっているという意識の低い保育者が多い
・ケガの報告などを家庭によって対応をかえる先生...
ご紹介した内容以外にもたくさんの回答をいただきました。
回答の中から、みなさんの不安なポイントが浮かび上がってきました。一人ひとりいろいろな考え方があっていいと思いますが、保育に携わる全ての人たち、そして全ての子どもたちが「自分たちの力で未来を創る力」を養うという保育の本質からは、はずれてはいけないと考えています。
今後本企画では、みなさんが不安に思ってるポイントが今の保育にとって適切なのかを一緒に考えていきたいと思います。
3月の特集は...
保育の今を知る
そもそも保育とはどういうことなのか?適切な保育について共通の認識を持つためにどうしたらいいのかについてみなさんと一緒に考えていきたいと思います。
保育をアップデート!みんなで保育を変えていく をキーワードにみんなで変えていきましょう。