気になる様子はないですか?
毎日保護者と接している中で、「なんだか様子がおかしいな」「気になる発言があるな」と感じたら、それは保護者から発せられる虐待のサインかもしれません。保育士や幼稚園教諭の皆さんは、虐待に気づき、通告するということも重要な役目のひとつとなっています。また、保護者支援も役目として担っていることから、保護者が何かに悩んでいないか、気づき支えていくことも大切です。保護者から感じ取るサインとは
毎日の中で感じ取ることができる保護者からの虐待のサインには、どのようなものがあるのでしょうか?養育や教育について無関心
園での様子や教育、養育について話しても無関心なときは、気にかけてみましょう。例えば言葉や発達の遅れが見られても気にせず、専門家への相談を嫌がったりするときには他人に踏み込まれたくない思いがあるのかもしれません。虐待でなくとも、子育てに関する悩みを抱えていることもあるので、早めの対応が望ましいです。
ケガの説明が不自然
「子どもが自分で転んだ」「知らないうちにケガしていた」など、子どもがケガをしたときの理由の説明が不十分だったり不自然なときには、虐待の可能性を疑うことも早期発見の手段です。園でのケガと自宅でのケガをしっかり見分けるためにも、普段から子どもの様子はしっかり目視するようにしましょう。
子どもに対して厳しい言葉を浴びせる
怒りに任せた言葉遣いや、「早くしろ」「置いていくぞ」などの厳しい言葉を子どもに浴びせることが多い場合も、虐待のサインが隠れているかもしれません。また、それを「しつけだ」と主張する場合も注意が必要です。虐待を防ぐには
「虐待」という大きな問題のみにとらわれて、その背景にある保護者の気持ちを無視してはいけませんよね。保育者には「保護者支援」という大きな役割があることからも、保護者の気持ちに気づき、寄り添っていくことはとても重要と言えます。虐待を防ぐためにも、普段から保護者が抱える悩みや不安に気づけるようなコミュニケーションを取りましょう。不安や悩みに寄り添う
子育てや子どもの発育に関する悩み、不安を抱えているかもしれません。また、周囲に相談できる相手がいない場合は、よりそのことが大きな問題となっている可能性もあります。「いつでも相談してくださいね」「最近どうですか」などと、一声かけるだけでも気持ちが救われることがあります。細やかなコミュニケーションを大切にしてみてくださいね。
家庭環境の支援も視野に
中には、家庭内暴力などの問題に悩んでいることもあるかもしれません。子どもだけでなく自分も被害を受けており、誰にも言えないままになっていることもあるので、子どものケガ等に気づくだけでなく、保護者の様子にも常に気を配れるといいですね。視野を広げて支援をしよう
虐待は、子どもと共に保護者自身も悩みを抱えていることがあります。保育者のみなさんは、視野を広げ子どもの様子とともに保護者の様子や気持ちにも気を配った支援が必要になります。「共に保育をしていく」立場として、支え合いながら子どもたちを守っていけるといいですね。【関連記事】