2月の5歳児の製作
2月の行事といえば、少し怖いけど楽しい節分やバレンタインがあります。雪が降ると、子どもたちは大喜びする季節です。 この時期の製作遊びでは、行事に関連した製作アイデアを子どもたちと、相談しながら進めていくことができますね。どのように表現するのか、イメージを膨らませて行事に取り組めることでしょう。冬に関連した製作をすると、より一層季節を感じられますね。 道具の使い方や細かい手先の作業、想像力を育てるなどのねらいを取り入れつつ、5歳児が楽しんで取り組める製作をしましょう。
2月の5歳児の発達
卒園が近づき、保育者と子どもたちの間に一体感と信頼感が生まれている時期になっているでしょう。行事で何をするか、子どもたちと相談しながら進められるようになります。「分かる?教えてあげようか?」など言葉を掛け合い、友だちと助け合いながら作業に取り組むことができるようになってくるでしょう。
指先を使った細かい作業や、ハサミが上手に使えるようになり、調べたことや友だちに伝えたいことを文字で書くことが増えます。
5歳児クラスの2月の製作のねらい
2月の製作には、どのような目的があるのでしょうか。子どもたちが製作を通じて得られる学びや成長についてチェックしていきましょう。- 完成のイメージを持ち、製作の目標に向かって試行錯誤する
- 友だちの表現に関心をもち、良さを認め合いながら表現する喜びを味わう
- 素材や道具の使い方をイメージして、表現することを楽しむ
- 指先を使い、細かい作業に取り組む
- 友だちとイメージを共有しなら、協力して製作活動を行う
- 節分やバレンタインの行事の由来を知り、制作物の表現をする
- 冬ならではの自然に気付き、製作で表現する
①紙皿で作る鬼のお面
紙皿を使った鬼のお面です。紙皿1枚で、お面を2つ作ることができます。ハサミを使う工程や、輪ゴムを小さな穴に通す細かい手先の作業があります。用意するもの
- 紙皿
- ハサミ
- ペン
- きり(目打ち)
- 画用紙(ツノ用)
- 折り紙(まゆ毛用)
- 両面テープ
- 毛糸
- 輪ゴム2本
作り方のポイント
難易度(★★★☆☆)- 目の穴を切る工程で、紙皿に折り目を付けすぎない
- きり(目打ち)の工程は、怪我をしないように注意する
- 毛糸で髪を貼る際は、長さを変えたり、丸めて貼ることで個性が出る
- 鼻を切る工程では、大きく切りすぎない
②牛乳パックを使った節分の豆入れ
節分の製作に導入したい身近な廃材となる紙パックを使った鬼の豆入れです。
用意するもの
- 紙パック
- 顔パーツ(顔・髪・鼻・角)
- 画用紙3枚(黄色:6×30cm、緑色:大3×30cm、緑色:小3×30cm)
- 折り紙(黒色:半分)
- 両面テープ
- クレヨン
- のり
- 手拭きタオル
作り方のポイント
難易度(★★★☆☆)- 紙パックは、一面を残して切る
- 黒の折り紙は、細長くたくさん千切る
- 紙パックの切り口や底に合わせて、画用紙を貼る
- 紙パックは、のりではくっつかないため、両面テープを使う
- 折り曲げたところに紐を通し、首掛けタイプにもできる
③ペットボトル鬼のボーリングゲーム
カラフルなペットボトルの鬼を並べて、ボーリングゲームができます。鬼の表情に個性が出て、楽しめる製作です。
用意するもの
- ペットボトル(500ml:3~6本)
- 花紙
- 折り紙(黄色:本体用、黒色:まゆ毛用、赤色:口パーツ用)
- 丸シール(目のパーツ用)
- 新聞紙
- ガムテープ(色付き)
- 両面テープ
- 油性ペン
- ハサミ
作り方のポイント
難易度(★★☆☆☆)- 花紙はペットボトル全体に入れる
- 顔のパーツ(まゆ毛、口)のバリエーションを増やす
- ボールの新聞紙をしっかり丸めて、ガムテープを巻きつける
ボールの大きさを変えることで、異年齢児との交流で一緒にボーリングゲームが楽しめますよ。
④デカルコマニーでバレンタインカード
ちょうちょ型のメッセージカードをハート型にアレンジした製作です。 バレンタインのイメージを膨らませ、飾り付けをしてみましょう。
用意するもの
- 画用紙3枚(ハート用:白色・A4サイズ、)
- 色画用紙(台紙用、メッセージカード用)
- 絵の具(3~4色)
- ハサミ
- 両面テープ
- モール
- セロハンテープ
- 色鉛筆
作り方のポイント
難易度(★★★☆☆)
- ちょうちょをハートの形にアレンジする
- 絵の具は水などで薄めず、そのまま垂らす
- 絵の具を垂らした紙は、半分に折りまんべんなく伸ばす
- 絵の具が乾く前に、ゆっくりと画用紙を開く
- 絵の具をしっかり乾かしてからハサミで切る
- メッセージカードを好きな形に切る
モールをハート型に沿って貼り付けると立体感が出ます。 メッセージを書く工程を取り入れると、5歳児向けの製作になります。 ビーズなどの装飾を付けてアレンジしても楽しめます。
⑤はじき絵で帽子と手袋
クレヨンで帽子と手袋に描いた模様が、絵の具を塗ると浮かび上がります。 描いて、塗って楽しめる冬の製作です。
用意するもの
- 白い画用紙
- ハサミ
- のり
- クレヨン
- えんぴつ
- テープ
- 絵の具
- 毛糸
- 花紙
作り方のポイント
難易度(★★★☆☆)
- クレヨンで模様を描く際は、塗りつぶさないようにする
- 絵の具は少し水を多めにする
- 花紙は少しずつ千切って貼る
- 線に沿って帽子と手袋の形を切る
- 紐の長さを変えて貼り付けても良い
自分で描いた模様が見えてくることを楽しめる製作です。 絵の具を塗る際は、はみ出して塗っても大丈夫です。 絵の具がはじく様子をしっかり観察してみましょう。 クレヨンと絵の具の色を多く準備することで、バリエーションが豊かになります。
⑥折り紙で作るペンギン壁面作品
折り紙でペンギンを2枚作り、台紙に氷河とペンギンと雪の結晶を貼ります。 ペンギンが住む世界を表現しています。
用意するもの
- 台紙
- 結晶を描く用の画用紙
- 折り紙(ペンギン用2枚、氷河3枚)
- クレヨン
- ハサミ
- のり
- 手拭きタオル
作り方のポイント
難易度(★★★★☆)
- 氷河は大きめに千切ること(小さいと、のり付けに時間がかかり進行度に個人差が出る)
- 結晶を描く際は、事前に図鑑などで雪の結晶の形を知る機会があると良い
- 氷河は、さまざまな色を重ねて貼っていくと銀色が活かされてキラキラする
- 貼る工程は、丁寧に貼ることを言葉掛ける
自分で考えて製作する部分を取り入れました。 自分の描いた雪の結晶を、線無しでハサミで切る工程は難しいので、5歳児の製作に取り入れたいポイントです。
2月に関連した製作を楽しもう
今回は、5歳児向けの2月に使える製作アイデアを紹介しました。 節分やバレンタインの製作に取り組む際は、関連する絵本を読んでみましょう。行事の由来を知ることでイメージが膨らみ、個性溢れる作品ができますよ。
2月は、雪が降るなど、まだまだ寒い季節です。手袋や帽子など身近な物を製作に取り入れるといいですね。また、ペンギンなど寒さに関連したモチーフを取り入れると季節感が表せます。 ハサミや指先を使った細かい作業をすることで、じっくりと製作に取り組めますよ。 卒園を来月に控えるこの時期、是非このアイデアを参考に、クラスの製作活動に取り入れてみてくださいね。
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