小規模保育園とは
小規模保育園は、保育を必要とする0歳児〜2歳児を対象にした保育園です。定員は6名〜19名以下と少人数制なのが特徴です。一般的な認定保育園は、定員数が最低20名以上かつ0歳児〜6歳児対象になるため、人数や子どもの年齢が小規模保育園と大きな違いになります。
小規模保育園も認可保育園として事業を行う園があります。以前は認定保育園の基準に「定員20名以上」という条件がありました。しかし、2015年に施行された「子ども・子育て支援新制度」によって、小規模保育園も認可事業になりました。
小規模保育園ができたことで、深刻だった0歳児〜2歳児の待機児童問題が少しずつ解消されつつあります。
参考:
「小規模保育所の設置認可等について」の取扱いについて|厚生労働省 >>詳細はこちら
保育所の設置認可等について|厚生労働省 >>詳細はこちら
保育所等関連状況取りまとめ(令和6年4月1日)及び「新子育て安心プラン」集計結果|こども家庭庁 >>詳細はこちら
一般的な保育園と違う小規模保育園の魅力

一人ひとりと深い関りがもてる
定員が6〜19人の小規模保育園は、子ども一人ひとりと密な関係を築ける魅力があります。少人数で毎日過ごすと、子どもたちとのやり取りが多く一人に対してかけられる時間が多くなります。一般的な保育園で年長クラスの担任をすると、25人を1人で保育することも多いですよね。小規模保育園は複数の保育士で19人以下の子どもを保育するので、深い関わりができるのが長所です。
家庭的な雰囲気で保育ができる
小規模保育園は、一般的な保育園と比べて園庭や保育室の広さといった基準が緩和されています。家庭的な雰囲気で保育を行えるので、子どもたちと保育士の距離が近く感じる魅力がありますよ。家庭的な雰囲気は、子どももリラックスして過ごしやすいメリットがあります。あたたかみがある家のような保育がしたい方には魅力的な環境でしょう。
参考:関係事業等の概要について|厚生労働省 >>詳細はこちら
異年齢保育の良さを感じられる
0~2歳児が在籍する小規模保育園は、年齢でクラスが分けられることなく全員で過ごします。発達過程が異なる異年齢での保育は、きょうだいのような子ども同士の関わりが見られることもあるでしょう。異年齢保育は、子どもの興味や関心が広がりやすくなるメリットがあります。また、協調性や社会性が身につき、思いやりの心を育めます。
行事の準備が少ない
一般的な保育園と比べて、小規模保育園は行事が少ない傾向があります。運動会があっても、保護者参加型ではなく保育室内や公園などで「経験をする」ねらいで行うことが多いでしょう。行事が少ないと、準備が少なくなります。保育士は、行事のたびに準備が多いのが苦痛な人もいるでしょう。小規模保育園の場合は、行事の企画や準備が少ないメリットがあります。行事がそれほど多くなく、アットホームに過ごせる保育がしたい方にとっては魅力的といえます。
小規模保育園で働く際に知っておきたいポイント

「小規模保育園の保育士として働きたいけれど、知っておくべきことはある?」気になる方もいますよね。ここでは、実際に勤務する際に知っておきたいポイントを紹介します。
日々の保育に工夫が必要
小規模保育園は、アットホームな保育ができるのが魅力です。その分、園行事が一般的な保育園と比べて少ない園が多い傾向にあります。そのため、毎日の保育に工夫が必要です。子どもとの遊びの中で、メリハリや新たな経験を取り入れるためにも、保育の勉強が常に必要です。保育士の人数が少ないので、新しいアイデアが出にくいことも。本やメディア、研修会といった方法で、子どもが楽しみながら発達を促せる遊びを学び、保育に取り入れましょう。
3歳以上の子どもの保育ができない
0~2歳児の子どもを保育する小規模保育園では、3~5歳児の保育は基本的にしないことが多いです。一般的な保育園でいう幼児クラスの担当ができないので、対等に遊びながら保育をしたい方や遊びの難易度を高めたい方には、小規模保育園だと物足りないことがあるかもしれませんね。
小規模保育園の保育士に向いているスキル
いざ小規模保育園で働いてみたいと思っても、自分が向いているのか不安な方は多いはず。 どんな人が小規模保育園の保育士に向いているのか、スキルを3つ紹介します。チームワーク
どの職場でも必要なスキルですが、小規模保育園でも非常に大切なのがチームワークです。複数の保育士で保育をするため、コミュニケーション力が必要不可欠です。特に0~2歳児は、自分の気持ちや経験を言葉で表現するのが難しいため、細やかな情報も保育士間で共有する必要があります。また、保護者との連携も大切な業務です。子どもの様子や保護者の不安に寄り添い、コミュニケーションをとる力が必要でしょう。
柔軟性
子どもは、大人が思いつかない行動や発言をすることがあります。そんなとき、子どもの気持ちに寄り添える柔軟な気持ちがあるといいですね。0〜2歳児は、言葉で気持ちを表現するのが難しいぶん行動や仕草で訴えることも多いです。子どもの気持ちに寄り添い「〇〇な気持ちだったんだね」と受け止め、否定しない姿勢で保育できると、子どもも安心しますよ。
観察力
安全に保育するためには、子どもの様子に敏感でいることが大切です。0~2歳児は体調不良があっても自分で訴えるのは難しいため、いつもの様子をしっかり把握して変化があればすぐに気付けるといいですね。また、保育室全体を見る視野の広さを意識した観察をする癖が必要です。子ども同士の関わりや保育室が安心して過ごせる環境かどうかなど、常にアンテナを張りながら観察できると安全な保育ができますね。
小規模保育園の求人を選ぶポイント
いざ「小規模保育園で働いてみたい!」と思っても、どのように園を選べば良いか悩みますよね。求人を選ぶときのポイントは以下のとおりです。- 保育理念や方針に共感できるか
- 給与や福利厚生といった待遇が希望に沿っているか
- 勤務時間や日数が自分のライフスタイルに合っているか
- 園の雰囲気が自分に合いそうか
気になる求人を見つけたら、いきなり応募する前に園見学を予約するのもおすすめです。実際に保育の様子を見て、自分に合いそうだと感じたら応募すると安心ですよ。
小規模保育園の魅力や特徴を理解して求人に応募しよう
小規模保育園の魅力や求人を選ぶときのポイントについてご紹介しました。一般的な保育園とはまた違った、家庭的な保育ができる小規模保育園。気になる求人を見つけたら、自分に合うか丁寧に見極めましょう。ご自身にぴったりな環境の園を見つけて、保育士の仕事を楽しめますように!□■この記事を読んだあなたにおすすめ■□









