4月の0歳児の製作
4月は、入園式から始まり中旬にイースターと大きく2つのイベントがある月です。 0歳児は月齢での発達差も大きいため、新しい環境に慣れるまではなかなかゆったりと過ごせずバタバタと慌ただしく感じるかもしれません。この頃は、戸外や窓辺には、ぽかぽかと暖かな日差しが降り注ぎ、たんぽぽやつくし、ちょうちょなど春らしい動植物との出逢いで気持ちの切り替えもできそうです。お出かけ先での初めての出逢いは、製作モチーフとしてもぜひ取り入れたいものですね。
4月の0歳児の発達
高月齢児さんは、ブロックの付け外しや紙を破るなど、指先を使う遊びに興味を持ち始める時期。気になる遊びを模索し、点々と遊び場を移動するので、転倒の危険がないように環境を整えておきましょう。大きめのブロック、ぽっとん落としなど手先を使う遊びを複数用意しておくことで、指先の巧妙さアップにも繋がります。
低月齢児さんは、保育者と一緒に絵の具の感触を初めて味わうお子さんも多いかもしれません。ヒヤッとする絵の具の感触に気乗りしないお子さんもいるので、一人一人のペースに合わせて安心して製作遊びに取り組めるように支えましょう。
0歳児は1年間の成長が目まぐるしいため、進級時の手形や足形の大きさの違いに驚かされます。成長記録の意味も込め、手形・足形を使った作品は製作内容にぜひ取り入れたいですね。
4月の製作のねらい
全員が新入園児である0歳児クラスは、製作遊び自体を初体験するお子さんも多いかもしれません。 また、0歳児クラスは、入園時点で生後2か月〜生後11か月と月齢の幅はもちろん、発達にも大きな違いがあります。そのため、製作遊びでできることも限られており、最初は戸惑うことも多いかもしれません。製作へのねらいは、低月齢児・高月齢児でわけて考えると支えやすいので参考にしてみてください。
- 絵の具の感触に親しむ(低月齢児)
- 春のモチーフ作りを通して、指先を使う絵の具遊びに親しむ(高月齢児)
- 安心できる保育者と一緒に、製作遊びに取り組もうとする
それでは、4月に取り入れたい製作アイデアをご紹介します。
①【イースター製作】足形・手形アートdeイースター壁面
4月のイベントとして耳にする機会の増えた「イースター」。イエス・キリストの誕生をお祝いするイベントです。入園後、落ち着き始めた子どもたちとチャレンジしたい、足形取りで完結する比較的手軽に取り組める作品です。
用意するもの
- 色画用紙
- 絵の具(うさぎの足裏をイメージした、ピンク系がおすすめ)
- 水
- 絵の具
- クレヨンやペン(うさぎの顔を描く用)
- ハサミ
- のり
作り方のポイント
難易度★☆☆☆☆足形がしっかりと分かるように、台紙は白または淡い色合いの画用紙を選びましょう。
手形足形のやり方は、年齢別の対応の参考になるこちらの動画を参考にしてみるといいでしょう。手形足形のとり方と共に、0歳児の1年間の成長の参考にしてくださいね。
参考)手形足形アートのやり方♥1年間の成長記録♥ >>詳しくはこちら
②【高月齢児向けイースター製作】スタンプぽんぽんイースターエッグ★
イースター製作2点目は、高月齢児向けのスタンプ遊びでできる製作作品です。スポンジを持つことができればOK!一人でスタンプできない場合は、保育者が手首を支えながら、画用紙にスポンジを押し付けることができるようにしましょう。
用意するもの
- 色画用紙
- 絵の具
- 水
- メラニンスポンジ
- 新聞紙(作業台の上に敷く用)
- ハサミ
- のり
こちらの記事では、いろいろな形のスタンプの作り方が紹介されています。型紙付きなので、形作りに不安のある方も手軽にチャンレンジ出来ちゃいます!
作り方のポイント
難易度★★☆☆☆子どもたちがスタンプするスペースを十分確保できるように、大き目の画用紙一人一人の作業スペースをしっかりと準備しましょう。 また、持ち手はなるべく太め(乳製品の空き容器大)のほうが持ちやすく、スタンプしやすいです。
スタンプがしっかりできなくても、複数回押すことでコツを掴めるようになります。子どもたちの集中力に合わせながら、「こっちもポンポンしたらもっと素敵~!」「たくさんポンポンして上手!」など、たくさんの声掛けをして意欲付けをしていきましょう。
③【高月齢児向け】フィンガーペイント作品~チューリップ

春の花の代表格である「チューリップ」。保育園のお庭でも見かけることが多いお花かもしれません。童謡「チューリップ」を歌い親しみを持てるようにし、作品作りを通して目で見ても楽しめるようにしたいですね。
手が汚れることに気後れしがちなお子さんも、フリーザーバックに入れることで手を汚さずに感触遊び製作ができるのでおすすめ! 初めての製作遊びにもピッタリです。
用意するもの
- 画用紙
- フリーザーバック
- 絵の具
- ハサミ
- のり
チューリップ型の画用紙は、黒以外のお好みの色でもOK!子どもの足形の葉っぱを付けてもかわいらしく仕上がりますよ。
作り方のポイント
難易度★☆☆☆☆絵の具を乗せた画用紙をフリーザーバッグに入れる時に、絵の具や水が垂れないように注意しながら作業しましょう。
絵の具の感触や混色具合を目でも楽しみながら遊べる作品です。初めての製作遊びになると思いますので、手のひら全体でダイナミックに、指先でちょんちょんと押すように少しずつ挑戦してもOK! 子どもたちの様子に合わせて、保育者と一緒に安心した環境のもと、絵の具のぷにっとした感触を楽しんでもらいたいですね。
また、使用する絵の具の色はチューリップをイメージさせる暖色系がベストですが、いろいろな色を混ぜ合わせても意外とかわいらしく仕上がります。高月齢の子どもたちには、自由に色を選んでもらい、個性的なチューリップ作品にしても楽しいですよ。
④手形ひよこ&足形葉っぱのチューリップ

「チューリップ」作品2点目のご紹介です。
こちらは、低月齢児さんも取り組みやすい手形足形を使う作品となっています。1枚の台紙の中に手形足形が揃うので4月の作品として、また作品集の1ページ目としていかがでしょうか。1歳児クラスに進級する頃に見返すと成長がぐっと感じられるため、入園初作品としてもぜひ取り入れて欲しい一つです。
用意するもの
- 絵の具
- 画用紙
- のり
- はさみ
作り方のポイント
難易度★★☆☆☆手のひらは指の間を広げた感じの方がひよこの羽根に見えやすいですが、無理に子どもの指を開くようにして手形を取らなくてもOK。
手形足形の取りやすさは、子どもたちの性格や経験値などにより個人差が大きいものです。繰り返し経験することで抵抗感が薄れ、楽しい感触遊びであると認識するようになっていきますので、1年間の成長を見越して支えていきましょう。
特に手形を取る際、子どもの手のひらの上から力を加えるようにすると綺麗な手形になります。特に低月齢さんで手のひらが開きにくい子どもには、絵本など固めの台紙の上に画用紙を敷き、手を押し当てるようにして、空中で手形をとると綺麗になります。
⑤指スタンプぽんぽんで作ろう♪まんまるいちご★

春の果物の一つである「いちご」。ケーキの上にのっていることも多いため、子どもたちになじみのある果物ですよね。赤い画用紙に指スタンプを施し、いちごの種に見立てた作品です。
指スタンプが綺麗に取れなくても、0歳児さんの小さな指のスタンプがちょこっと付いているだけでも、ほのぼのとしたオリジナルのいちごに。入園後、初めての作品作りにもおすすめです。
用意するもの
- 画用紙
- 絵の具(スタンプ台でもOK)
- 手拭きタオル
- パレット
- のり
- はさみ
作り方のポイント
難易度★★★☆☆絵の具を付けた指でどこにスタンプしたら良いのか、保育者が見本を見せてから作業するようにしましょう。画用紙から子どもの手が離れてしまいがちですので、子どもの様子を見ながら手首を持って画用紙上に誘導するとスムーズに作業できます。(抵抗感強めの子どもには、絵の具の付いている指に画用紙を押し当てるように支えると、指スタンプが取れやすいです。)
「○○ちゃんも先生とおんなじおんなじしてみて」「ポンポンできたね~」など言いながら、楽しく製作できるような声かけ雰囲気作りに努めると良いですね。
入園初作品はハードル低めの足形手形を有効活用しよう
今回は、4月の0歳児向けの製作アイデア5選をご紹介しました。 4月の0歳児は、入園して間もなく、園生活に慣れるまでが一苦労。初めての経験である製作遊びへのハードルは低くしておき、絵の具の感触作品作りをする楽しさを少しずつ感じられるように支えていきたいですね。
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