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保育現場で「不適切」が「犯罪」になる境界線とは? 【法律専門家が回答するトラブルQ&A】

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保育現場で「不適切」が「犯罪」になる境界線とは?

読了目安時間は約3分です

「今の言葉がけは、不適切保育にあたるのでは?」と不安を感じたことはありませんか。日々の忙しい保育の中で、いままで通りの指導が、法的には厳しい判断を下されるケースも少なくありません。何が不適切保育と定義され、万が一の際に保育士や園にはどのような法的責任が生じるのか。自分自身と子どもたちの未来を守るために、知っておきたい「法律の物差し」を分かりやすく解き明かします。

不適切保育は「犯罪」なのか

近年、一部の保育現場で発生した不適切な保育事例が、連日大きく報道されています。かつては「指導の範囲内」「感情的な対応」として園内部や行政指導で処理されることもあった行為が、現在では「暴行」「監禁」「傷害」といった刑事事件として立件され、保育士が逮捕される事例も出てきました。 

「熱心な指導」と「体罰・虐待」の境界、そして「不適切」と「犯罪」の境界線が曖昧になっていることに、現場の保育者は大きな不安を感じているのではないでしょうか。

「どこからが許されず、どこからが法に触れるのか」。この法的リスクを正しく理解することは、自身と園を守り、何よりも子どもの安全と人権を守る上で不可欠です。 

今回は、法律の専門家の解説を通じて、具体的な行為と、それに対応する罪名を事例ベースで明確に解説します。 

罪の構成要件を知る:不適切保育が該当しうる主な刑法犯 

不適切な保育行為が該当しうる主要な刑法上の罪名と、その構成要件(どのような場合にその犯罪が成立するかを示す要件)を保育現場の視点から簡潔に解説します。 
罪名 行為の類型(保育現場での例) 構成要件(専門家による簡単な解説) 
暴行罪  乱暴な抱き方をする、体を叩く、突き飛ばすなど、子どもの身体に不当な力を加える行為  人の身体に対して有形力(物理的な力)を行使すること。かつ、行為の結果、相手がケガをしなかったこと
傷害罪  暴行の結果、子どもにケガ(打撲、火傷、精神疾患なども含む)を負わせた場合 暴行の結果として、人の身体を傷害(生理的機能の障害とされる)すること
逮捕・監禁罪 罰として倉庫やロッカーなどに長時間閉じ込めるなど、相手の移動・行動の自由を奪う行為  人の移動・行動の自由を不当に制限すること。監禁罪の場合、物理的な制限だけでなく、威圧による制限も含む
脅迫罪  「言うことを聞かないと〜になるぞ」「ご飯を食べないと〇〇するぞ」など、生命・身体などに危害を加えることを示唆して脅す行為  一般に人が恐怖心を抱くような内容で、相手側の生命、身体、自由、名誉、財産などに危害を加える旨を告知すること 
強要罪 子どもが嫌がって吐いた食事を押し付けるなど、義務のない行動を強制する行為  暴行・脅迫を用いて、人に義務のないことを行わせること
過失傷害罪 意図的ではないが、注意を怠った結果として、子どもにケガをさせてしまう行為(例:遊具の点検ミス、安全確認不足など)  必要な注意義務を怠った(過失)結果、他人に傷害を負わせた場合に成立 
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過去の事例から学ぶ:行為類型別・法律専門家の解説 

過去に報道された具体的な行為の類型を挙げ、「何罪にあたるか」「罪が成立するポイント」を解説します。
※公開された裁判例や報道を参考に一般化した事例です。特定の施設や個人を示すものではありません。 

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