2月の1歳児はどんな時期?
行事にふれながら心と体が育つ時期
2月の1歳児は、歩行が安定して行動範囲が広がるとともに、自己主張が増えてかんしゃくを起こしやすい時期です。行事を経験しながら言葉が少しずつ増え、大人の真似をして、ままごとや人形のお世話などごっこ遊びも見られるようになります。また、厳しい寒さが続くため、体調が安定しにくい日が続きやすい時期でもあります。2月は、
- 「じぶんで」という気持ちが芽生える時期
- 友だちと一緒に遊ぶ楽しさを感じ始める時期
- 言葉がたくさん出てくる時期
1歳児におすすめ2月の絵本
①『おにのパンツ』

構成&絵 鈴木博子
ひさかたチャイルド 2013年
内容(あらすじ)
童謡「おにのパンツ」を基にした歌の絵本です。赤鬼・青鬼だけでなく動物たちもパンツをはいてやってくるのが可愛い!「おにのパンツ」はイタリアの歌「フニクリフニクラ」をベースにした替え歌で、巻末に楽譜も載っているのでピアノ演奏にも。2月におすすめの理由
うたの絵本なので節分行事やオニに慣れ親しみたい1歳児にぴったり。座ったまま見て歌って、立って踊って、といろいろな楽しみ方ができます。また、フレーベル館から長谷川義史さんがつくった、同じうたの絵本『おにのパンツ』が出ていますよ。読み聞かせのコツ
楽しく歌ったり振り付けを考えたりしながら読み進めてくださいね。読み終わると「もういっかい!」のリクエストがあるはずですよ。活動につながるポイント
- 手遊び(おにのパンツ)
- オニやパンツの製作(クレヨン、のり、シール貼り)
②『あっぷっぷーのぷー』

作:あいはらひろゆき 絵:すずきまみ
サニーサイド 2021年
内容(あらすじ)
オニたちとにらめっこです。まずは赤鬼さん。「わらっちゃまけよ。あっぷっぷの…」ページをめくると、「ぷ~~~」と、細長く伸びた顔に思わず笑ってしまいます。緑鬼、青鬼、黄鬼と順番に出てくるオニたちがどんなおもしろい顔を見せてくれるでしょうか。2月におすすめの理由
にらめっこでオニたちと楽しく遊べます。想像以上におもしろい顔をしてくれるので大笑い間違いなしです。みんなで笑いを共有することで、クラスの雰囲気も温かくなりますね。読み聞かせのコツ
「次は誰かな?」「どんな顔が出てくるかな?」と間合いをとりながら進めることで期待をふくらませましょう。読み手もにらめっこをしているつもりでいろんな表情を見せることで、より楽しめますよ。活動につながるポイント
絵本がない時でもにらめっこ遊び保育士だけでなく、子どもが前に出てにらめっこするのも楽しめる。子ども同士で遊びが広がるきっかけに。
③『どこどこハート』

作・絵:tupera tupera
ブロンズ新社 2013年
内容(あらすじ)
にわとり、ゴリラ、女の子、といろいろな動物や画面の中にハートが隠されています。見つけながら読み進めていく一冊。2月に今月おすすめの理由
ハートをテーマにしていて、バレンタインの時期にぴったり。探す絵本なので、自然と子どもの注目を集められます。製作の導入に使えば、可愛いハートが作れそうですね。読み聞かせのコツ
どこどこハートのタイトル通り、「どこにあるかな?」「あったね!」と読みながらハートを一緒に探して楽しみましょう。活動につながるポイント
- バレンタイン製作(シール貼り、指スタンプ、デカルコマニーなど)
- ハート探し(お部屋の中にハートを隠して探す)
④『やまのおふろやさん』

作・絵:とよたかずひこ
ひさかたチャイルド 2006年
内容(あらすじ)
雪の降る山の中にお湯がわいています。そこへおさるさん家族、いのししさん家族が順番にやってきました。おふろに入ると、みんな心も体もぽっかぽか。最後にやってきたのは、雪だるまさんの家族。動物たちと同じようにお風呂に入ろうとすると…2月におすすめの理由
寒さが厳しい2月に、温かいお風呂のお話がぴったり。繰り返し動物たちが出てくるので1歳児さんにも分かりやすく、楽しめます。 また、2月6日は「風呂の日」。こういった記念日もお話のきっかけにもなりそうですね。読み聞かせのコツ
お風呂に入るシーンでは、じんわり温まる様子を声や表情で表しましょう。ラストの雪だるま家族のところでは、ドキドキする様子やオチのおもしろさが伝わるように緩急をつけるといいですね。活動につながるポイント
- おふろやさんごっこ(子どもたちが動物役になる、ままごとコーナーにお風呂を作るなど)
- 製作(お風呂に好きな動物を貼る)
- 「あたたかい」「寒い」「気持ちいい」などの言葉を知らせる
⑤『どうすればいいのかな?』

作:わたなべしげお 絵:おおともやすお
福音館書店 1980年
内容(あらすじ)
くまくんが一人で着替えをします。でも、シャツをはいたり、パンツをかぶったりと、何だか変です。こんな時は「どうすればいいのかな?」と考えるくまくん。最後には上手にお着替えができて元気いっぱいおでかけに出発です!2月におすすめの理由
身の回りのことがひと通り分かり、「じぶんで!」と主張したり、やりたいけれど上手くできなくて「イヤ!」につながったり甘えたりする1歳児のこの時期。そんな気持ちの揺れがくまくんと重なり合う絵本です。くまくんが一生懸命考えてお着替えできる様子を見て、子どもたちも自信をもてるようになるでしょう。読み聞かせのコツ
くまさんが失敗している様子を一緒に楽しんだり、「どうすればいい?」と問いかけて考えさせながら読み進めていきましょう。くまさんが頑張る姿に自分たちと重ね合わせられるよう、子どもたちの様子にも注目しながら読んでくださいね。活動につながるポイント
- 衣服の着脱への意欲へつなげる
- 製作(動物に好きな衣服を選んで貼り付ける)
⑥『みんなでおひなさま!』

作:きむらゆういち 絵:ふゆのいちこ
教育画劇 1998年
内容(あらすじ)
くまのまーが、おひなさまを作ることにしました。しかし、せっかく作ったおひなさまが、春一番の風に飛ばされてしまいました。悲しんでいるまーのために、くーが考えて作ったおひなさまとは?2月におすすめの理由
2月後半、ひな祭りが近づいてくると導入に取り入れやすい絵本。裏表紙におひなさまの型紙やひな祭りの由来も載っているので、そのまま製作につなげられます。くーの優しさに触れられるところも魅力ですね。読み聞かせのコツ
2人のくまの気持ちが伝わるように声や表情を工夫して読みましょう。しかけになっているところは、1ページずつゆっくりめくっていくことで、どう変化していくのか期待が高まります。活動につながるポイント
おひなさまの製作ひな祭りのお話、歌
絵本から広がる2月の活動アイデア

2月は節分や冬の遊びを楽しみながら、生活面や言葉、友だちとの関わりが少しずつ育つ時期です。絵本から活動を広げて楽しむことができます。
2月の製作あそび
- 鬼のお面/壁面製作(鬼の顔作り、毛糸の髪の毛、パンツの模様を塗りつぶしなど)
- バレンタインのプレゼント/壁面製作(シール貼り、指スタンプ、ちぎり絵、絵の具でデカルコマニー、ハートの花束など)
- 冬の自然(氷・雪)をテーマにした製作(スタンプ、わた、絵の具で雪だるまなど)
2月のごっこあそび
- 豆まきごっこ(新聞紙、ボールで豆作り、鬼役と子ども役に分かれる)
- 動物ごっこ(好きな動物になりきる)
- おふろごっこ(縄やフープでお風呂に見立てておふろやさん)
2月の自然あそび
- 氷に触れてみよう(実際に氷を作って触ってみる)
- 戸外遊びで、寒さや風の冷たさを感じる
2月の言葉あそび
- 「寒い」「冷たい」「温かい」などの言葉を体感して言ってみる
- 繰り返し出てくる言葉を一緒に言う
- 簡単な挨拶、やりとりの言葉
2月の生活のねらいにつなげる活動
- 衣服の着脱(服を着る、ズボンやパンツを履く、靴下・靴を履くなど)
- 風邪予防(手洗い、鼻水を拭く)
2月の行事・園生活で意識したい視点

2月の行事(季節イベント)
生活発表会の準備が始まる時期
節分の行事に親しめるように日々の保育で取り組んでいきましょう。生活発表会に向けての取り組みでは、舞台に立つことに不安や緊張感をもつ子が多いです。年齢別で注意したい子どもの姿
友だちとの関わりが広がる時期
寒い中でも戸外で元気に遊びます。寒い・冷たいなど、その場面で声をかけることで体験と言葉が結びついていきます。また、生活発表会への取り組みをきっかけに友だちへの関心が高まる時期です。仲良く遊べる姿が見られる反面、トラブルも増えてきます。保育士の関わりのポイント
お友だちトラブルも
友だちとの関わりが深まるように仲立ちしてあげましょう。保育士が積極的に子どもの様子を見つけて言葉にすることで、子ども同士で発見・共感し合えるようになります。友だちと一緒に遊べる楽しさ・嬉しさを言葉にして共感してあげるといいですね。また、身の回りのことにも意識が向けられるよう、丁寧に言葉かけていきましょう。保護者支援につながる視点
体調管理に注意
寒さが厳しく体調を崩しやすいです。こまやかな連絡を取り合えるように連携しましょう。また、寒いからといって厚着をしすぎないように伝えられるといいですね。2月の1歳児の育ちのチェックリスト

2月は長い休みなどもないため、園生活のリズムが整えやすい時期です。外の気温が低く、雪が積もる地域もあり、なかなか外で思いっきり体を動かすことが減ります。その分、室内でできる体や心の発達につながる活動を取り入れましょう。
2月によく見られる姿
- 「じぶんで」の気持ちが強くなる一方で、急に甘えることもある
- 友だちの様子を見て、自分も同じことをしようとする
- 言葉で伝えられることが増えるが、まだ手が出てしまうこともある
- 寒さや感染症の流行で体調を崩しやすい
発達が進んでいるサイン
- 友だちの名前や見聞きしたことを伝えようとする
- 衣服の着脱やスプーンで食べることが上手になってくる
- 鼻水が出たり、排尿したりすると感覚が分かるようになってくる
気になる時の関わり
- 普段できることをやらない→少しの手伝いで自分でする意欲を引き出す
- トラブル→いけないことは伝えるがしつこくとがめず切り替える。保育士が未然に防ぐ意識を
- 好き嫌いが激しく出る→まずは一口で、”食べられた”の積み重ねを
クラス運営のヒント
- 子どもの意思を尊重できるように職員間で連携をとる
- 月齢や発達状況に関わらず、頑張っている姿をみんなで喜び合える雰囲気を作る
- トラブルが続く時こそピリピリせず気持ちに余裕をつくる意識をもつ
行事やイベントのつながりを意識した絵本選びをしよう
2月の1歳児は、心身ともに大きく成長する月です。 毎日の生活や人との関わりに安心感をもつ中で、絵本を通して、行事や友だちとふれ合う楽しさを味わうことで、3月の進級に向けた準備につながります。ご紹介した本を参考に、保育にたくさん絵本を取り入れてみてくださいね。
□■この記事を読んだあなたにおすすめ■□
















