感触遊びのねらい

<ねらいの例>
- さまざまな素材に触れ、感触の違いを楽しむ。
- 変化する感触の様子に興味を持ち、自分なりに考えたり調べたりする。
- さまざまな素材を楽しみ、指先の感触やにおい、音など感じて五感を育む。
- 身の回りのものの感触を楽しみ想像することで、発想力や想像力を高める。
- 握る、ちぎる、こねる、丸めるなど、指先の動きや感覚を高める。
年齢や子どもの興味によっても、ねらいは異なります。子どもたちの様子をよく観察して、それぞれに合ったねらいを定めていきましょう。
おすすめの感触遊び6選

寒天遊び
不思議な感触を楽しめる寒天遊びは、0歳児や1歳児クラスでも特におすすめの活動です。食紅を使ってカラフルな寒天を作り、視覚でも存分に楽しんでみてください。【おすすめの年齢】
0歳・1歳・2歳・3歳・4歳・5歳
【用意するもの】
- 粉末寒天
- 食紅
- ゼリーのカップやお皿
- スプーン
- 水
- バットや牛乳パック
- ビニールシート(汚れ防止)
- 事前に粉末寒天と水、食紅を混ぜ合わせて鍋にかけ、バットや牛乳パックに入れて冷蔵庫で冷やし固めておきましょう。
- 初めは固まった状態から、子どもたちに手で潰してもらうと、不思議な感触を楽しめます。
- 子どもたちから「プルプルしているね」「ゼリーみたい」「つめたい」など、さまざまな声が聞けるように、手で触ったりスプーンなどの道具を使ったり、さまざまな触れ方をしてみましょう。
片栗粉スライム
料理で使用する水溶き片栗粉を使った、簡単な感触遊びです。少ない材料ですぐに遊べるので、明日からでも取り入れられるのもうれしいですね。寒天遊びと同じように、手で触ったりスプーンを使ってすくったりしながら楽しめます。【おすすめの年齢】
0歳・1歳・2歳・3歳・4歳・5歳
【用意するもの】
- 片栗粉
- 水
- バットやボウルなど
- ビニールシート(汚れ防止)
- すぐに水溶き片栗粉にせず、少しずつ水を足しながら感触の変化を楽しんでみましょう。
- 食紅を入れて色をつけても楽しめます。
粘土(小麦粉粘土・パン粉粘土)
感触遊びに取り入れたい粘土遊び。紙粘土や油粘土などいろいろな素材のものがありますが、手作りできる小麦粉粘土やパン粉粘土もおすすめです。【おすすめの年齢】
0歳・1歳・2歳・3歳・4歳・5歳
【用意するもの】
- 小麦粉orパン粉
- 水
- 絵の具(色粘土が作れます)
- 小麦粉やパン粉に水を少しずつ足していき、感触の変化を楽しみましょう。
- 食物アレルギーにはくれぐれも気を付けて活動をしましょう。粘土の欠片や粉、拭き残しでも症状が出ることがあります。特にワンフロアで保育をしている園は、他クラスのアレルギー児にも注意しましょう。
塩でお絵描き(ソルトペインティング)

【おすすめの年齢】
3歳・4歳・5歳
【用意するもの】
- 画用紙
- 絵の具
- 筆
- 塩
- 木工用接着剤
<遊び方>
①木工用の接着剤で画用紙に絵を描きます。
子どもたちが描くときは直接描くのは難しいので、まずは画用紙にクレヨンなどで絵を描いてからそれを切り抜き、台紙になる画用紙に貼りましょう。
②①で切り抜いた型の枠を木工接着剤でなぞるようにして絵を描きましょう。
③接着剤が完全に乾く前に、塩をふります。思い切ってたくさんの塩をしっかりとつけてください。ある程度乾いたら、絵を立てて余分な塩を落とします。
④水に絵の具を溶かし、絵の具をつけた筆で塩を軽く触ります。すると絵の具が塩に染みていきます! 色を変えながら、塩全体に絵の具を染み渡らせましょう。
- 絵の具はべったりつけるのではなく、軽く触れて染み渡らせるのがポイント。混ざってもグラデーションのようになって美しいですよ。
- できあがった作品の塩のツブツブした感触、立体感を楽しみましょう。
高野豆腐
実は高野豆腐は、感触遊びにぴったりの素材のひとつです。まずは売っているときの硬い感触を、そして水につけてやわらかくなっていく感触を、と少しずつ変化を楽しんでみましょう。【おすすめの年齢】
0歳・1歳・2歳・3歳・4歳・5歳
【用意するもの】
- 高野豆腐
- 水
- ビニールシート(汚れ防止)
- 食紅(必要に応じて。色付き高野豆腐になります)
- 高野豆腐は水を含むことで膨らむので、その過程を一緒に楽しみましょう。
- ちぎったり握ったりして、高野豆腐ならではの感触に触れてみてください。
- においを嗅いで、「どんなにおいがする?」と声を聞くのもおすすめ!
緩衝材(プチプチ)

【おすすめの年齢】
0歳・1歳・2歳・3歳・4歳・5歳
【用意するもの】
- 緩衝材
- 手でつぶすのはもちろん、床に敷いて足で踏んでみるのがおすすめ! 不思議な感覚を楽しめます。寝転がってコロコロするのも楽しいですよ。
- 乳児から楽しめるので、0歳児クラスでも取り入れられます。
感触遊びの注意点

準備をしておく
感触遊びは、身近にある素材で手軽に楽しめるものが多いです。しかし子どもたちがスムーズに活動に入れるような準備や、安全に遊ぶための準備は必須。保育士さんは事前にある程度の計画を立てて、子どもたちが主体的に楽しめる環境設定を行いましょう。誤飲・誤食に注意
食材を使用した感触遊びも多いですが、だからといって「口に入れても安心」という油断は禁物です。誤飲・誤食には十分に注意して活動を進めましょう。またアレルギーの原因(アレルゲン)になる食材にも要注意。アレルギー児がいないか考慮して活動に取り入れ、終わった後の掃除はしっかりと行いましょう。無理強いしない
感触遊びをする中で、特定の感触を苦手と感じる子も必ずいます。そのような場合は決して無理強いせず、楽しめる範囲で活動に参加できるようにしましょう。少量から触ってみる、水の量を調整して感触を変えてみるなど、楽しめる工夫をしてみるのもいいですね。感触遊びで五感を育もう!
触覚はもちろん、視覚や嗅覚といった五感を使って楽しむことができる感触遊びは、室内遊びにぴったりです。遊び方を工夫すればどの年齢でも取り入れられるので、ぜひ子どもたちと楽しんでみてくださいね。▼ほかおすすめの記事はこちら
