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カノア保育園の「父の日」の行事はサッカー大会!

砂浜でサッカーを楽しむブラジル人
ブラジル・カノア保育園の設立ストーリーと並行してお届けしている、ブラジルの文化や地元の生活を紹介するシリーズ。今回は、ブラジルの「父の日」について。その由来から、保育園での活動までお伝えします。
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国によって日が異なる「父の日」

日本で「父の日」というと、6月の第3日曜日。しかしブラジルでは、8月の第2日曜日となります。

調べてみると、母の日は世界の国のほとんどが5月の第2日曜日なのに対し、父の日の日付は異なっています。例えば、台湾の父の日(父親節)は8月8日。ロシアでは、2月23日…といったように、その国によって父の日を定める理由が異なることから、日付の相違があるようです。

因みにブラジルは、母の日の3カ月後の8月の第2日曜日が「父の日」(Dia dos Pais)とされており、残念ながら国の祝日ではありません。




「母の日」のお祝いをしない理由

さて、私たちの保育園や学童教室では近年、母の日」のお祝いはしておらず、「家族へのお祝い」として、子どもたちと家族の話をしたり、プレゼントを作ったりしています。その背景には、昨今の多様な家族構成があります。

日本の保育園でも、母の日や父の日といったお祝いに対し、それを年間行事として取り入れない園も増えてきているといいます。ブラジルでも同じように、シングルマザーやファザー、祖父母に育てられている子ども、叔父や叔母に育てられている子どもなど、その家庭環境はさまざまです。

そこで私たちは、5月がキリスト教において聖母マリアの月として考えられており、その時期に“家族”の大切さを問うことから、「家族へのお祝い」を5月に行うようになりました。

保護者の提案で決まった父の日の行事

そして父の日。当初保育園や学童教室ではお祝いをしていなかったのですが、保護者の中から「ぜひやりたいことがある」と言われ、聞いてみることにしました。すると、父親たちによる(祖父や叔父、兄弟の参加も可)サッカー大会をしたいというのです。さすがはサッカー大国ブラジル。
私たちの住む村は砂地なのですが、ビーチサッカーのように裸足でサッカーをします。夕方になると、どこからともなく笛の音が聞こえ、村中から人が集まり、サッカーの試合が始まります。

以前は村人の多くが漁師だったということもあり、村の男たちのほとんどが参加していたのですが、今では観光地で働いている人が多く、夕方に家路につく人は限られています。それでも毎日、同じ時間に、ボールが暗闇で見えなくなるまで、サッカーをします。そんな彼らが提案し、今では父の日の第2日曜日か第3日曜日に村でサッカー大会を行うようになりました。

忙しい彼ら。それでも、8月の第3日曜日には笛が鳴り響き、サッカーを行う姿を見ることができることでしょう。


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