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保育者に向いてる?向いてない?に悩んだら【保育のヒント】

保育士になるか悩む保育学生
元保育士養成校講師&保育者の“あさこせんせい”による「保育のヒント」コラム。第3回は、保育士を目指す人なら一度は考える「保育者に向いている人」、「向いていない人」がテーマです。経験豊富なあさこ先生はどのように考えるのでしょうか? 
皆さんこんにちは!日本は秋から冬へと季節は変わり、クリスマスソングも流れ始める頃ですね。

私の住んでいるベトナム ホーチミン市は一年間ずっと夏! サンタクロースもTシャツ短パンで子どもたちの元に来てくれます。 
 
保育科の学生さんたちは全ての実習が終わり、就職活動が本格的に始まる頃ですよね。今回は一度は立ち止って考えることが多い、「私って保育者に向いてる?向いてない?」について一緒に考えていきましょう。  

立ち止まって考えるあなたは素晴らしい 

今まで多くの保育学生の就職支援をしてきましたが、特に印象に残っている相談をご紹介します。自分の将来を真剣に考えるからこそ立ち止まるのです。今は少し大変でも、堂々と悩み、納得いくまで考えましょう。 

お悩み①実習先の先生みたいにできそうにない 

  お悩み①:実習先の先生たちはいつも笑顔で優しくて、どんな子もちゃんと受け入れて、保育準備も完璧で、保護者からも信頼されていた。私は神様じゃないから出来ません 
 
きっと学びの多い経験をしたのでしょうね。現実をよく見て、自分事として考え、責任感があるからこその悩みです。 
 
そう、保育者は神様ではありません。でも神業に見えたその気持ちはよく分かります! プロって、なんでもサラッとやってのけちゃうんですよね。

神業に見えるくらい尊敬できる先輩保育者に出会えたことは、とてもラッキーだと思いますよ。 

新人保育者とベテラン保育者。経験値によるテクニックに違いがあるのは仕方のないことです。互いに支え合い自分の得意分野に偏らない保育を作ることが、子どもにとって大切だと思いませんか? 
 
後ほど触れますが、教育(保育)はチーム戦! あなたは神様にならなくて大丈夫ですから、安心して下さいね! 
ベトナムのクリスマス
<ベトナムの教会もクリスマスモードに>
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お悩み②:子どもをうるさいと思ってしまった 

お悩み②:保育実習中に実習で子どもをうるさいと思ってしまいました 

きっと刺激的な実習だったのでしょうね、お疲れ様でした。 
 
歯科衛生士の友人は学生時代に、’’他人の唾液が苦手’’と分かり別の道へ進みました。また看護師の友人は、働き始めてから’’血液が苦手’’と分かり、耐性をつける為に自らを追い込んで克服しました。 
 
「もっと早く気づけなかったの?」と思ったあなた! 当時は私もそう思いました(笑)でも今は分かります。 
 
学生時代はキラキラした夢に隠れて、見えない事もあるのです。 でも、夢があるからこそ乗り越えられる事もあるのです。 
 
子どもをうるさいと思った時のあなたは、とても疲れていたのかもしれません。疲れた時には熱めのお風呂と美味しいアイスクリームで、自分を癒してあげましょう。 

’’自分の夢’’について、ひと休みしてから考えても遅くないですよ!  

お悩み③:資格は取るけど、違う仕事がしたいかも 

お悩み③:資格があればいつでも働けるから、若いうちは違う仕事をしたいと思ってます 
 
漠然とした「若いうち」の言葉の裏には、’’保育者に向いていないかもしれない”という、一抹の不安が隠れている様に感じます。人生は長いようで短いし、全てが人生の糧となります。思ったように生きましょう! 

けれど、思いつきで’’違う仕事’’を選ぶことは薦められません。人生は一度きりだけど、別人の人生を歩むことはできないからです。 
 
保育科の学生であるあなたが別の道を選ぶとき、必ず聞かれる質問があります。 

「せっかく資格をとったのに、なぜ保育者にならないの?」 
 
「医師免許をとったのになぜ医者にならないの?」と似ていますね。この素朴な質問にあなたは答えなくてはいけません。自分の心に正直に、誠実に、周りの人の理解を得られる回答が言えますか? 
 
どんな答えでも、真剣に考え抜いたことであれば応援してくれる人もいるはずですよ。人生の選択に正解はなく、信じた道を勇気を持って進むしかありません。よく考えてみて下さいね。  
ベトナムでの野外保育の様子
<最近では屋外でクリスマスツリーの製作を行いました>

保育はチーム戦! 

もし自分のコピーロボットを作れるとして、自分ばかりの職場だったらどうですか? 困りませんか?私は困ります... 
 
さまざまな個性の保育者がいるからこそ、さまざまな個性の子どもたちが居場所を見つけることができるのです。さまざまな捉え方をする保育者がいるからこそ、さまざまな気づきがあるのです。 さまざまな得意・不得意があるからこそ、豊かな日々を作ることができるのです。 
 
保育現場はチーム戦! あなたが完璧になるよりも、チームとして強くなることをイメージしましょう。

保育者に向いていると思う人も、向いていないと思う人も。きっとあなたの個性を必要とするチームがあり、そこにはあなたが理想とする保育があるはずですよ。  

未来を急がず今に専念しましょう 

実習先の先生を見て’’すごい!’’ と思ったテクニック、子どもとの関わり方、保護者対応など・・。あなたも必ず身につける事ができます。 
 
それらは保育現場で磨かれることが多く、学生時代に身につけるには限界があります。未来を急がないで、今しか出来ない事に専念しましょう。 
 
学校での自分、アルバイト先での自分、息子・娘としての自分、恋人としての自分など。あなたにはさまざまな一面がありますよね。どんな立場でも自分らしく居ることを大切にして、「自分の好きな自分」を確立して下さい。 
 
あなたらしさを磨き、どんな場面でも自分らしくいる自信や勇気を作るのです。それこそ学生時代にしか出来ない、今すべきことだと思いますよ。子どもたちも、自分らしく生き生きと輝いている先生が大好きなはずです。 

がんばって! 応援しています。 
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米田 麻子(よねだ あさこ)

この記事を書いた人

米田 麻子(よねだ あさこ)

幼稚園教諭、保育士養成校の講師、保育士を経て、現在はベトナムのホーチミンで子育て支援活動『Mama Kids SALON』を立ち上げて活動中。「#子育てはみんなでしよう」をテーマに、豊富な経験を生かして日々奮闘している。
週末はホーチミンの太陽の下でテニスを楽しむ。モットーは“人のため世のため”

<Instagram>
https://www.instagram.com/mama_kids_salon/?hl=ja

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