言葉づかい

やばい(やばっ)、うまい(うまっ)、でかい(でっかい・でかっ)、それな(それなっ)
言葉を話し始める2歳児でさえ、これらの言葉を使っているのを聞くことがよくあります。特に「やばい」は、嬉しい・悲しい・驚いたなどの全ての状況に通じてしまう便利な言葉です。言葉と体験が一致しはじめる乳幼児期にふさわしい言葉ではありません。
皆さんは子どもに真似をされても良い言葉づかいが出来ていますか? 自分の言いたいことや感じたことにふさわしい言葉で言えていますか? 「やばい」、「それな」ですませていませんか?
言葉づかいは普段慣れている言い方がとっさに出てしまうことが多く、就職したら出来るものではありません。学生の今だからこそ自己点検をし、「子どもに真似をされてもいい言葉づかい」を自己トレーニングしましょう。
固定観念からの脱却
男女差や見た目の違いで区別するのはいけないことだ、ということは理解していると思います。具体的に自己点検をしてみましょう。性差
男の子っぽい色、女の子っぽい色への固定概念はありませんか?女の子は虹色やキラキラしたものが好き、男の子は戦隊シリーズが好き、と思い込んでいませんか?成長段階として遊び方に男女差がみられる時もありますが、保育者が決めることがないよう気をつけます。「〇〇ちゃんはどれが良いかなぁ?」と問いかけ、子どもに選んでもらうのが良いでしょう。
家庭イメージ
家事をするのは誰ですか?シングルマザー・ファーザーは可哀想ですか? ママやパパが2人(産みの親と育ての親)いるのは複雑なことですか?子どもたちには「〇〇ちゃんのお家は・・なんだよ」と、色々な家庭があることを知らせていきます。正解は存在しないことだからこそ、捉え方を自己点検し、必要があれば修正しましょう。
子どもの人権
子どもたちに「〇〇が出来なくてかっこ悪い・出来てかっこいい」と言っていませんか?目にみえる事実として「出来る・出来ない」は存在します。保育者は出来ることに注目して「出来たね。嬉しいね」と、喜びを共有しましょう。先生が一緒に喜んでくれたことが自信となり、出来ないことにチャレンジしようとする心を育みたいものです。
また、整列や移動時、腕を引っ張って並ばせていませんか? 場所を知らせる時には、背中や肩に触れながら「ここだよ」と伝えましょう。
言いづらいことを言うためのクッション言葉

自分のミスを報告するとき、断りたいとき、反対意見を言いたいとき、相手が忙しそうな時に依頼したいときなど。言いにくいから後回しになったり、相手にどう思われるか不安になったりすることがありませんか?
そんな時は、クッション言葉を使うことでスムーズに伝えることが出来ます。
「今、少しお時間よろしいでしょうか」
「言いにくいのですが…」
「折角のお誘いなのですが…」
「お忙しいところ恐れ入ります。実は…」
「お手数ですが…」
社会人として、相手が誰であっても「相手がどう感じるか」を意識しながら適切な言葉をえらぶことはとても大切です。学校の先生、アルバイト先、友だち、家族などを相手に、学生の今だからこそ誰も傷つけずに練習できるチャンスです。
残された貴重な時間を「ことば」という視点で自己点検し、必要があれば自主トレーニングしましょう。あなたの学生時代が有意義な時間となることを願っています。
<あさこ先生のベトナムだより>

私が子どもの頃に読んでいた本をホーチミンに持ってきました。言葉のリズム、イラストの表情、行間など、絵本から学べることがたくさんあります。ホーチミンにいる子どもたちと楽しみます!
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