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発達障害のある子に『音遊び』を取り入れる目的・方法を解説

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音遊びをする園児と保育士

読了目安時間は約2分です

言語聴覚士として長年児童発達支援に携わってこられた原 哲也さんの連載コラム。発達障害の子どもとの『遊び』について解説するシリーズの今回は、「音遊び」を取り上げます。

音遊びについて

カスタネットを叩く女の子
「音遊び」とは、楽器や音の出るもので音を出して楽しむ遊びです。

発達障害の特性のある子と音遊びをする場合、「聴覚過敏」への配慮が必要です。そこでまず、聴覚過敏について少し詳しくお話しすることにします。

聴覚過敏について

虫眼鏡で拡大された「聴覚過敏」の文字

1.聴覚過敏とは?

発達障害の特性のある子の中には「感覚過敏」で悩む子どもが多くいます。

視覚、触覚、嗅覚などさまざまな感覚過敏の中で数も多く、「最もつらい感覚の問題」とされるのが聴覚過敏です。(※)

「聴覚過敏」とは、一般の人が全く気にならない音がとても不快である状態を言います。不快な音には、
  1. 運動会のピストル音などの破裂音
  2. 赤ちゃんの泣き声やサイレンなどの高い音
  3. ドライヤーなどの機械音
  4. ハウリングなどの反響音
などがあり、どの音が不快なのかや、不快感の強さは人それぞれです。

感覚の問題なので聴覚過敏のない人が聴覚過敏の人の状態を実感することは難しいですが、敢えて例えるなら「車の発進音が耳元で大砲が鳴ったように聞こえる」「微かなハウリング音が黒板を無数の画びょうでひっかいたように聞こえる」といった感じでしょうか。

不快な音が聞こえると聴覚過敏のある子どもは、叫ぶ、耳を塞ぐ、しゃがみこむ、逃げ出すなどの行動を示します。

※『発達障害のある人の感覚の問題の実態が明らかに』国立障害者リハビリテーションセンター令和5年2月21日

2.聴覚過敏への対応

両耳をふさいでいる男の子
私たちの生活は多くの音の刺激に満ち満ちています。

聴覚過敏がある子どもは、日々の生活の中で不快な音に不意打ちされることで、情動を深く不快な方向に揺さぶられます。

いつ耳元で大砲の爆音が聞こえるか分からない生活を想像してみてください。片時も気持ちが休まらないのではないでしょうか。

聴覚過敏への対応がなされないままでは、子どもはいつ不快な刺激に襲われるか分からない不安と、不快な音によるストレスで疲れ果ててしまいます。

聴覚過敏への対応としては、大きく分けて2つのアプローチが考えられます。

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原 哲也(はら てつや)

この記事を書いた人

原 哲也(はら てつや)

言語聴覚士・社会福祉士 一般社団法人WAKUWAKU PROJECT JAPAN代表理事。児童発達支援事業所「WAKUWAKUすたじお」代表。1966年生まれ、千葉県出身。大学卒業後にカナダの障害者グループホーム勤務、東京の障害者施設職員勤務を経て、29歳から小児障害児リハビリテーション専門職として、長野県の病院や市区町で発達相談や障害児の巡回相談業務に携わる。『発達障害児の家族を幸せにする』を志に、全国を駆け回り、乳幼児期から青年期までの発達障害児と家族の応援をおこなっている

<WAKUWAKUすたじおHP>
http://www.waku-project.com/

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