児童発達支援管理責任者/保育士/発達支援専門士として自治体とともに現場の保育士さんと一緒に発達支援を考える井上さんが、お散歩コースにこだわりが強い子どもへの支援の方法をいくつかご紹介します。 >>連載一覧はこちら
お散歩時に起きる“こだわり”への支援
今回は小規模保育園では切っても切り離せない「お散歩の時に起きる“こだわり”への支援」についてお伝えします。
保育園では、今日はA公園、明日はB公園など、子どもたちが思い切りからだを動かして遊ぶことができるよう園外に出ることが多いのではないでしょうか。園庭がない保育園であれば、毎日の日課と言っても良いかもしれませんね。
お散歩で子どもたちが発揮している「4つの力」
お散歩の際には子どもたちのなかでどんな力を発揮しているのでしょうか?
①友だちと手をつなぐことができる
相手が痛がらない、手が離れない“ちょうどよい力”で握り続ける「力の加減をコントロールする力(固有受容感覚)」が必要です。また、その子による肌触りの好みに対応できる「触覚の過敏さに対応する力(触感覚)」の育ちも欠かせません。
②周囲に合わせたテンポで歩くことができる
手を繋いでいる相手だけでなく、前の友だちとの間隔を気にしながら歩くことができる力です。また、途中で気になるものが見えても、自分のやりたいことは少しだけ我慢して周囲に合わせる「社会性」の力が必要になります。
③先の見通しが立てられる
先生が伝える「〇〇公園に行こうね」という言葉から、「あの公園のことね」と頭の中でイメージすることができる力です。また、道を歩いている途中で「この道を歩いているということは〇〇公園に行くんだな」と先の見通しを立てることができる力でもあります。
これには、言葉を理解する力や道順を覚えておく力、過去の経験を記憶して状況に合わせて思い出すことができる力が必要です。
④質問することができる
行き先が分からなくなってしまったとき、何か不安なことが起きたとき、近くにいる友だちや先生に質問し、不安を解消することができる「コミュニケーション力」も必要です。
その他にも、歩き続ける体力など、必要な育ちは多様にあると思います。これらの能力を使いながら子どもたちは行動している訳です。そう考えると、小さなからだと心と脳で本当に頑張っているんだなあと感動してしまいます。
発達が未熟なときに現れる行動と、その背景
では、これらの育ちがまだ未熟な子どもたちには何が起きるでしょうか?
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