保育園でできることは?拡大が懸念されるブラジルの新型コロナウイルス

世界に広がるコロナウイルス
ブラジル・カノア保育園の設立ストーリーと並行して、ブラジルの文化や地元の生活を紹介していますが、今回は緊急特別編です。世界で感染が拡大している新型コロナウイルス。先日、ボルソナーロ大統領が検査で陰性となった報道もありましたが、現地の状況はどうなっているのでしょうか。

2019年12月に中国の湖北省武漢市で「原因不明のウイルス性肺炎」として最初の症例が確認されて以降、感染拡大が続いている「新型コロナウイルス」。日本では、2月27日夜、安倍首相により、3月2日以降の全国小中高校の一斉休校が発表されました。

我が家には小学6年生と中学3年生の娘がいますが、3月3日よりお休みとなり、卒業式も卒業生と教職員のみでの開催となりました。卒業式というのは一つの区切り。気持ちの上ではとても大切なものなのではないかと個人的に思っています。その場に一緒にいることができなかったのは残念ですが、「卒業式が開催された」そのことは本当に良かったと感じています。

さて、ブラジルは長らく楽観的にこの世界的事態を見ていました。私たちの保育園のある場所には、観光地として名高い地域があり、そこにあるレストランのオーナーにはイタリア人の方が多くいます。そのためか、ブラジルの他の地域よりも早くから、「新型コロナウイルス」に関しての話が各方面から出ていました。しかし、だからと言って、何らかの対処法が行われていたのか? というと、それは全くありませんでしたが…。

ブラジルはイタリアなどと同じで、ハグとキスの国です。挨拶の時に一人ずつハグをし、ほっぺたにキスをします。今回、イタリアの感染が拡大した要因の一つとして、この挨拶の習慣があると言われています。そうなると、ブラジルでも同じことが起こるのではないか?そう思えるのです。

当初、イタリアに出張や観光旅行に行った人たちのみが新型コロナウイルスに感染しているということで、私たちの保育園のある村では「ここまでは来ないよ」と、ある種楽観視しているようでした。

しかし、3月12日にブラジルの大統領府が、ボルソナーロ大統領側近の男性が新型コロナウイルスに感染していたと発表したことを受け、事態は一変します。3月13日から14日にかけてのたった1日で、感染者が74人も増加し、151名となりました。2020年は2月25日がカーニバルだったため、その前後1週間は各地でお祭りが開催されていました。それを考慮すると、今後、ブラジルの感染は急増していくことが予想されます。

カノア保育園では、うがいの習慣はありませんが、手洗いの習慣があります。しかし、家に帰ると「手洗いうがい!」という家はほとんどありません。

「外から帰ったら手を洗おう!」

少しでも感染拡大を防ぐために、保育園としてできること。それはこうしたスローガンを広めることかもしれません。

>>カノア保育園、休園に。拡大するブラジルの新型コロナウイルス
鈴木真由美

この記事を書いた人

鈴木真由美

保育士。ブラジル・カノア保育園 園長。2000年にブラジル北東部にある漁村カノアに渡り保育園の運営を始める。2006年にカノアでの支援を目的にした「光の子どもたちの会」を設立(2015年にNPO法人となる)。現地の地域力向上を目指して活動中。2児の母。
<光の子どもたちの会HP>
http://criancasdeluz.org/quem_somos_nos/quem_somos_jp.html

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