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1年でいちばん大変⁉スウェーデンでの慣らし保育の進め方

絵具を使って絵を描いている女の子
スウェーデン在住で2児の母であり、プレスクールで保育士として働くよしざわたかこです。この連載ではスウェーデンの幼児教育を中心として、保護者の目線と働く目線とを織り交ぜながら、現地のリアルな情報をお伝えしていきます。
今回は「慣らし保育」をテーマにお話します。

スウェーデンの年度の始まりは8月のため、多くの1歳児がこのタイミングでプレスクールに通い始めます。この原稿を書いているのは9月ですが、職場の新園児さんたちもプレスクールでの生活に慣れたところです。
 
砂で遊ぶ子どもたち

慣らし保育のスケジュールはほとんどの園で、火曜日~金曜日の4日間に設定されています。

例)
火~木曜日  9:00 ~ 15:00 保護者同伴
金曜日 9:00 ~ 15:00 子どものみ

保護者同伴の3日間は、朝の活動に在園児とともに参加することからスタートします。特別に何か新園児を迎える活動をするのではなく、通常通りの活動に入って雰囲気やルーティンを経験してもらいます。





初めてでかつ刺激的な場所なので、1歳児の場合は環境に興味深々で活動への参加度合は低めです。けれども保育士は無理に参加を促しません。これは慣らし保育の目的が、園の環境・生活に慣れることだからです。また。慣らし保育期間中のおむつ交換、食事のケア、お昼寝の寝かしつけは保護者が対応します。私も過去に長女、次女の慣らし保育につき添いましたが、保育士らはクラスの子で手一杯で、慣らし保育の親子にそこまで手をかけてくれません。

3日間は保護者同伴とはいえ、お昼寝の寝かしつけにてこずることは多いように思います。スウェーデンの子どもはたいていベビーカーで寝かしつけられていて、お昼時に暗い室内でびっくりして泣いてしまうことも多々あります。ペースが乱れてしまう場合は、保護者の判断で早めに帰宅することも可能で、何がなんでも指定の時間いっぱいまでいる必要がないところがスウェーデンらしいです。

4日目に独り立ちとなりますが、すんなり預けられることはまれで、やはり長時間泣き続ける子も多いです。担任の保育士がしばらく抱っこしたり、優しく寄り添いつつ何とか落ち着かせようとする姿は日本も同じかと思います。もし、泣き続けて食事や水分が摂れない、おむつ交換などで困難などがあった場合は、所定の時間より早くお迎えの要請をします。

翌週からが本格的なスタートで、それぞれの保育時間にやって来ます。子どもにとっても保育士にとっても最も大変な1週間となります。今年度、職場では5人同時に慣らし保育が始まりました。そのうち2人は慣れるまでに時間がかかり、通常の運営ができないほどでした。

保護者とも話し合い、1人の方は午前中2時間、3時間、お昼寝室に入ってみる…と、徐々に進めていく方向に切り替えました。この結果、子どもの負担が軽くなり、保育士にも心を開き始めました。約1か月かかりましたが、ようやく通常のクラス運営が始まりつつあります。
 
自然の中を歩く女の子たち

今回はスウェーデンの慣らし保育についてお伝えしました。私は我が子と職場の両方で経験しましたが、「子どもと家庭の個別事情を加味して柔軟に対応している」、そんな印象を強く持ちました。

>>複雑な家庭背景を持つ子、ブルーノ。カノア保育園の子どもたち
>>新入園児の「慣らし保育」とは?保育士がチェックしておきたいポイント
よしざわたかこ

この記事を書いた人

よしざわたかこ

スウェーデンの保育士。東京でOL(10年)→出産→退職→幼児教育を学ぶために再度大学生→2016年に家族でスウェーデン移住→スウェーデン語をゼロから学び、2019年5月からプレスクールに勤務中! 移住後は、スウェーデンの幼児教育事情をブログにて配信中。
<ブログ>
https://sweden-hoikublog.com/

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