だるまちゃんととらのこちゃん
- 絵本
書籍説明
【絵本専門士・うっちー先生のコラムより】夏のある日、クラスの子どもたちと園庭でボディペインティングで体中に絵の具を塗って遊んでいた時のこと。体に絵の具を付けるのが苦手な子どももいるので、机に紙を貼り筆で描くことができるよう準備していました。
男の子が一人、筆で紙に色を塗っています。そのうちにいつの間にか園庭の塀へ…とことこかけだして…塀に線を描きながら歩き始めました。このままどうなるかなと楽しみにして見ていた俺は、もうひとりの保育士に「(絵の具持って)一緒に着いていってみて。」とお願い。
その男の子は、一心不乱に塀に線を描きながら進んでいきました。あるところまでくると行くと「よし!」とひとこと言ったかと思うとみんなのいる方に帰ってきました。何が彼を納得させたのかはわかりませんが、最後描ききるまでしっかりと付き合った保育士さんに拍手です。
その絵の具はどろんこ絵の具で、雨に濡れると流れるのでそのうち消えるかなと思っていました。………ん?あっ!この話はあれだな!!
「ほら!絵本みたいにどろんこ絵の具塀に塗ってる!」と興奮する俺。この絵本がかこ作品の中でもトップクラスに大好きで、保育士になってからよく読んでいました…
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【書籍概要】
だるまちゃんの友だちのとらのこちゃんは、とらの町のペンキ屋さんの子どもです。ふたりは黄色と赤の土でペンキを作り、町中の道路や壁にきれいな模様をどんどん描いていき、調子にのってタクシーの車体にも塗ってしまって大目玉。ところがそのことから本当にペンキで絵を描く仕事をすることに……。子どもの大好きな泥遊びやいたずらがきをモチーフにした、だるまちゃんの絵本第4弾。
【著者紹介】
加古 里子(かこ さとし)
絵本作家、児童文化研究者。1926年福井県生まれ。東京大学工学部応用化学科卒。工学博士。技術士(化学)。大学卒業後は民間企業の研究所に勤務しながら、セツルメント活動に従事。子ども会で紙芝居や幻灯などの作品を作り、59年『だむのおじさんたち』で絵本作家の道へ。科学絵本も多く手がけ、作品数は600点以上にのぼる。2008年菊池寛賞、2009年日本化学会より特別功労賞受賞。2013年福井県越前市に「かこさとし ふるさと絵本『〓(らく)』」が開館した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
詳細情報
福音館書店
- 著者
- 加古 里子(かこ さとし)
- 体裁
- 20×27cm/32ページ
- 価格
- 990円(税込)
- 発行
- 1987-01-20