学童保育とは?
学童保育とは、共働き、ひとり親などの働く親を持つ小学生の放課後(土曜日、春・夏・冬休み等の学校休業中は一日)の生活を継続的に保障することを通して、親の仕事と子育ての両立支援を保障するのが目的で、その多くは小学校や児童館、地域センターなどに併設されています。運営形態は、自治体が独自で行うもの、公設民営しているもの、民間のものと様々で、学童保育によってサービスや利用料金が異なることがあるようです。
学童保育で働く保育士の仕事内容
学童保育で働く保育士の仕事は学校が終わった子どもの遊びや勉強を見守り、保護者と連携しながら安全を確保することです。小学生を対象にしているため、保育園で働く保育士とは勤務時間が違い、平日は昼からの勤務、土曜日や長期休みは朝から勤務することになります。また、子どもが大人と一緒に遊べる年齢であるため体力を使うことも多く、ほかの保育施設よりも男性が活躍している姿も多く見られます。
保育士が学童保育で働くメリット
次に保育士が学童保育で働くメリットをご紹介していきます。勤務時間が短く、残業が少ない
学童保育の場合、学校のある平日は昼から勤務するため、保育士として働く時間は保育園よりも短い場合がほとんどです。子育てとの両立をしたい保育士さんは、転職先として検討してみても良いかもしれません。ただ長期休みや土曜日は朝から勤務する必要があるため、勤務時間が短いのは小学校のある平日に限る点に注意してください。
また、親が迎えに来る必要がある保育園とは違い、学童保育は子どもが一人で家に帰れるため閉所時間通りに終えることができます。そのため時間にゆとりがあるのは大きなメリットと言えるでしょう。
自分の得意なことが活かしやすい
学童保育と一括りにされますが、実は施設ごとに特色があり、英語学習に力を入れている所もあれば運動に力を入れている施設もあります。そのため保育園のように幅広い能力が必要というわけではなく、自分の得意分野に合わせて転職先を選ぶことができます。
もし自分の得意分野を仕事でも生かせる施設で働きたいという人にはおすすめですね。
保育士が学童保育で働くデメリット
続いて保育士が学童保育で働く時に感じるデメリットをご紹介します。子ども同士のトラブルがある
学童保育の場合、小学生の子どもが相手なのでいじめやケンカなど保育園では起こりにくいトラブルがあり、対応が難しいケースが多いです。子どもの気持ちをしっかり汲んであげることができなければ、対応に失敗することもあるので、子どもに寄り添って保育を行いましょう。
「学童保育指導員」とは?
学童保育で働く保育士「学童保育指導員」とは?
学童保育で働く保育士は「学童保育指導員」と呼ばれており、資格の有無は問わず学童保育に通う小学生を保護監督をする立場で学童の先生と呼ばれることもあります。2015年に「放課後児童指導員」という資格が新設されました。施設に必ずいることが求められますが(支援の単位により人数は異なる)、学童保育指導員として働くために資格の取得は必須ではないため、仕事内容も資格の有無に関わらず働くことができます。
ただ放課後児童指導員の資格を持っていた方が好条件で働けるため、保育士資格を持っている人は研修を受ければ取得できることもあり、学童保育で働く前に取得することが多いようです。
学童保育で働くために取得したい「放課後児童支援員」とは?
正規の学童保育士として働くのであれば「放課後児童支援員」の資格が必要です。以下の要件を満たしていれば、都道府県が実施している放課後児童支援員の研修を受けることが可能です。放課後学童支援員の研修を受けたい方は、居住する自治体に研修申し込みを行いましょう。保育士の資格を持っていれば、研修の一部科目が免除となります。- 保育士の資格を有する者
- 社会福祉士の資格を有する
- 高等学校卒業者等であり、二年以上児童福祉事業に従事した者
- 教諭となる資格を有する者
- 大学/大学院/海外の大学において社会福祉学、心理学、教育学、社会学、芸術学若しくは体育学を専修する学科又はこれらに相当する課程を修めて卒業した者
- 高等学校卒業者等であり、かつ、2年以上放課後児童健全育成事業に類似する事業に従事した者であって、市町村長が適当と認めたもの
- 5年以上放課後児童健全育成事業に従事した者であって、市町村長が適当と認めたもの
まとめ
学童保育で保育士として働く場合、保育園で働くよりも時間の余裕はできそうですが高い給料は見込めないかもしれません。しかし、保育園のように幅広い能力がなくても明確に得意なことがあれば、学童保育では輝ける可能性が高いので、自分の得意なことを活かして転職したいという方はおすすめです。 ■関連記事