保育園の野菜栽培の魅力
保育園では、野菜栽培を通して食育活動をしているところもありますよね。特に、プランターでも栽培できる野菜は、園庭がない園でも簡単に取り組める点が魅力です。まずは、野菜栽培を園で行う魅力には何があるのかお伝えします。食べ物について関心・親しみを持つ
食について関心や親しみを持つのに、栽培活動はおすすめです。実際に苗から育てたり、自分で水をあげて世話をしたり、大きくなる様子を自分の目で確かめたりすることで、普段食べている食物がどのように育っているのか知ることができます。「自分で育てた」という経験は、食物を大切にする気持ちにもつながります。好き嫌いがある子も、自分で栽培したものは愛着が湧いて食べられることも!
「いのち」の大切さを学ぶ
植物を育てる中で、立派に育つこともあれば収穫までに枯れてしまうこともあります。栽培活動では、最後まで育て上げることだけでなく、その過程で植物の「いのち」を学ぶことも大切。人や動物だけでなく、植物にもいのちがあることを学ぶ機会にしましょう。五感を育む
栽培活動は、目で見るだけでなく実際に種や葉、育った野菜に触れたり、匂いをかいだりすることで植物の成長を感じられます。栽培を通して自然に触れて、五感を育めることも魅力のひとつです。野菜栽培をするときの注意点
子どもの成長にとって良い影響を与えるメリットがたくさんある野菜栽培ですが、注意しなければいけない点もあります。種類を増やしすぎない
栽培をする際、一度にたくさんの植物を育てようとするのは避けましょう。保育士さん自身も管理が大変になり、うまく育てられない可能性も。また子どもたちは今自分たちが何の野菜を育てているのかが分からなくなり、「とりあえず育てている」状態になってしまいます。園の規模や子どもの年齢にもよりますが、2~3種類が分かりやすくおすすめです。
時期にあった植物を育てる
その時期に合わせた植物を育てることも、うまく栽培活動を進めるために重要なポイントです。栽培セットなどには、植える時期や収穫の時期が記載されていることも多いので、しっかりと確認してから活動をスタートさせましょう。また、台風の時期と重なる場合などには注意が必要。自然の中で育てるものなので、予定通り育たないこともあることを理解した上で取り組みましょう。失敗しても叱らない
特に初めての栽培活動をする子どもたちの中で必ず一度は起こるのが、「種を掘り返してしまった」「育っていた葉っぱをちぎってしまった」などのハプニングです。大切に育ててきた植物を途中で…となると叱りたくなる気持ちも分かりますが、これも子どもたちが植物に興味を持っている証拠です。事前に「葉っぱをちぎらないようにしよう」「種は大事にしよう」などの約束をしておき、それでも起こってしまったときは、まずは理由を聞いてみるなど、コミュニケーションを取るようにしてみましょう。
おすすめの野菜3選
5・6月からでも間に合う! 園で育てるのにおすすめの野菜3選をご紹介します。今回は、場所の制約が少ないプランターで育てられるものを中心にチョイスしてみました。種から育てるのは少しハードルが高くなるので、まずは苗から始めるのがおすすめ。ご紹介する植え付け時期のめやすは、苗の場合の標準的な時期ですが、地域によっても異なります。最適な植え付け時期・収穫時期については、専門情報サイトや園芸店の方に聞いてみるなどで確認してみてくださいね。
オクラ
粘り気のある食感が特徴的なオクラは、断面が星形になっていることから七夕の行事食飾りにも使われる野菜です。夏野菜の代表のひとつですよね。プランター栽培も可能なので、大きな畑がなくても育てることができます。〈プランター栽培〉可能
〈植え付け〉5月下旬~6月頃
〈収穫〉7月~10月頃
>>プランターでのオクラの育て方(外部サイト)
ゴーヤ
子どもたちにとってはちょっぴり苦い?ゴーヤもこの時期の栽培にぴったり。ゴーヤチャンプルーにして給食に提供したり、おやつとしてゴーヤチップスを作るのもおすすめです。ツルがどんどん支柱を登っていくので、窓際で育てて日差しによる室内の温度上昇を防ぐ「グリーンカーテン」としても利用できます。
〈プランター栽培〉可能
〈植え付け〉5月~6月頃
〈収穫〉7月~9月
>>プランターでのゴーヤの育て方(外部サイト)
サツマイモ
秋の野菜として人気のサツマイモ。5~6月に植え付けをすることで、10月頃に収穫可能です。毎年畑に出向いてサツマイモ掘りをしている園も多いと思いますが、園で畑を持っている場合は育ててみるのもおすすめです。〈プランター栽培〉可能 ※ただし十分な深さが必要で畑栽培よりも難しい
〈植え付け〉5月下旬~6月下旬頃
〈収穫〉10月~11月頃
>>サツマイモの育て方(外部サイト)
野菜栽培で自然に触れよう
栽培活動は、ただ野菜を育てるだけでなく、子どもの感性を豊かにするために良い点もたくさんあります。子どもたちが植物や食物に興味を持つきっかけとして、ぜひ取り入れてみてくださいね。▼ほかおすすめの記事はこちら