子どもたちの役割は?
保育園で野菜栽培をするとき、子どもたちにはどんなことに挑戦してもらえばいいのでしょうか?
種まき
野菜栽培のスタートとなる種まきは、1歳頃からでもできるので、子どもたちに挑戦してもらいましょう! このとき、種の大きさや見た目、色などにも触れながら行うと、より子どもの興味の引き出しが増えますよ。お願いするときには、誤飲のないように必ず保育士がついて行いましょう。
水やり
野菜が育つ過程を見ることは、大事な食育活動のひとつ。「自分たちで育てた」という実感を得るためにも、水やりは積極的に子どもたちにお願いしましょう! 曜日や時間、当番などを決めてもいいですね。日に日に大きくなる様子に、「水をあげると大きくなる」という気付きが得られますよ。
収穫
収穫は、実際に野菜に触れられる素敵な機会です。普段食べている野菜の姿や感触、色などをじっくり観察してもらうのもいいですね。3歳頃からであれば、ケガなどに気を付けながら、ハサミを使っての収穫にも挑戦できます。「どんな色?」「つるつるしているね」など、声かけを行いながら収穫を楽しみましょう。
育てやすい野菜はこれ!
育てるのって大変そう…となかなか栽培活動に踏み切れない園もあるかもしれません。そんなときは、この野菜からチャレンジです!
キュウリ
夏を代表する野菜のキュウリ。プランターでの栽培も可能で、育てている保育園も多いようです。育ちも早いので、収穫回数も多くなり子どもたちの楽しみも増えますね! かわいい黄色の花も咲くので、実だけでなく花の様子にも関心を引き出すことができます。
- 種まきから収穫まで:約2か月
- 植え付けから収穫まで:約1か月~1か月半
ピーマン
ピーマンは、収穫を長く楽しめる野菜です。種まきから収穫までの時期が長く管理が難しいので、保育園で育てるときは苗から育てるのがおすすめ。たくさんなるので、人数が多いクラスでもみんなで収穫を楽しめます!
- 種まきから収穫まで:約3か月~4か月
- 植え付けから収穫まで:約1か月~1か月半
ナス
子どもの苦手な野菜としてあげられることが多いナス。だからこそ、自分たちで育ててみましょう!種から育てるには手間がかかるため、プランターや狭い場所での栽培の場合は、苗から育てるのがおすすめです。ナスのつるつるとした感触や、きれいな色に子どもたちもきっと興味を示しますよ!
- 種まきから収穫まで:約3~4か月
- 植え付けから収穫まで:約1か月半
地域や品種によって種まきや植え付け、収穫の時期は異なるので、園の環境にあった栽培を楽しんでくださいね。
子どもたちが得る経験
食育は、保育所保育指針にも盛り込まれている大切な活動。では、食育活動で野菜栽培を行うことで、子どもたちはどのような経験を得られるのでしょうか?
いのちの大切さを学ぶ
自分たちで種や苗から水をやり、育てることで、野菜の育つ過程を知ることができます。水をやると育つし、やらなければ育たない。その経験が、「食べ物も生きている」ということを学ぶきっかけに。「いのちの大切さ」を野菜栽培を通して知ることができますね。
食の進みがUP!
園によっては、収穫した野菜を調理し、給食で食べるというところもありますよね。自分で育てた野菜が目の前に出てくることで、「僕が育てたキュウリ!」なんて声も聞こえそう。「自分が大きく育てた」という経験は、子どもたちの心にしっかり響きます。野菜への愛着がわいて食の進みが良くなることも。
見て、触れる
普段は調理されたものを口に運んでいる野菜。栽培をすることで、実際に育ちを目で見て、手で触れることができますよね。大きさや色、触り心地など子どもたちの感じることを聞いてみましょう! 子どもならではの、楽しい感想が聞こえそうですね。普段なかなか体験しないことだからこそ、積極的に野菜に触れてもらいましょう。
楽しみたくさん!栽培にチャレンジ
食育活動としての野菜栽培は、子どもたちにも良い経験になります。園庭がなくても狭いスペースやプランターでの栽培が可能な野菜もたくさんあるので、ぜひチャレンジしてみてください!
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