いつもいっしょに
[いつもいっしょに (日本語) ハードカバー]作:こんの ひとみ
絵:いもと ようこ
出版社:金の星社
対象年齢:3歳~
ひとりぼっちのくまの家に、ある日うさぎがやってきます。くまは喜んで毎日うさぎのためにご飯を作り、世話をします。しかし、うさぎは何も言わずニコニコしているだけ。だんだん不安になってきたくまは…?
「大切な人が近くにいる幸せ」を教えてくれる一冊です。家族や恋人など、いつも一緒にいるからこそ大切な気持ちを忘れてしまうこともありますよね。また、自然と見返りを求めてしまうことも。
だけど、本当の幸せは「一緒にいられること」。シンプルだけど大切なことを思い出せる、心温まるお話です。
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おおきな木
[おおきな木 (日本語) ハードカバー]作・絵:シェル・シルヴァスタイン
訳:村上 春樹
出版社:あすなろ書房
対象年齢:小学校低学年~
おおきな木といつも一緒に過ごした少年。月日が流れ、少年はだんだん大人になっていきます。そして、木にさまざまな物を求め、それに応えようとする木。少年を思い、惜しみない愛を与え続けた木に最後に残ったものとは…。
人は成長して変わっていくもの。だんだんと求めるものも変化しますよね。その中でもどこかに「変わらないもの」があるのではないか? そしてそれは、どれだけ大人になっても「大切なもの」として心に留まり続けるのではないか? そんなことを感じました。
私はこの絵本を読み、離れて暮らす親のことを思い出しました。感じるものは人それぞれ。ぜひ一度読んでほしい一冊です。
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かぜのでんわ
[かぜのでんわ (日本語) 大型本]作:いもと ようこ
出版社:金の星社
対象年齢:3歳~
山の上に置かれているのは、誰でも自由に使える「あえなくなった人に思いを伝えると必ず届く」電話。電話線のつながっていない電話には、毎日たくさんの人が思いを伝えに来ます。ある日、山の上の電話が鳴り出しました。電話線がつながっていないのに、一体誰から…?
この物語は、東日本大震災の後に岩手県大槌町に実際に置かれた「風の電話」をモデルに描かれました。
一緒にいるときには、素直な思いをなかなか伝えられないものかもしれません。しかし、大切な人にいつ会えなくなるかわからないのも事実です。切ない物語から、さまざまな想いが巡る一冊。私のイチオシです。
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わたしをわすれないで
[わたしを わすれないで (日本語) 大型本 ]著:ナンシー・ヴァン・ラーン
イラスト:ステファニー・グラエギン
翻訳:角野 栄子
出版社:マイクロマガジン社
対象年齢:5歳頃~
お料理もお菓子作りもお掃除も上手なジュリアのおばあちゃん。だけど、おばあちゃんはだんだんわすれんぼになっていきます。まだ何が起きているのか理解しきれないジュリアですが、少しずつ現実を受け止め、おばあちゃんに寄り添います。
認知症になり、少しずついろいろなことを忘れていってしまうおばあちゃんと、寄り添う家族のお話です。
さまざまな変化の中で、受け止めるのが辛いことはたくさんありますよね。しかし、それを乗り越えた先にある大切なものはなにか? ということに気づくことができる、切なさの中に温かさのある一冊です。
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おばけのケーキ屋さん
[おばけのケーキ屋さん (絵本) (日本語) 単行本]絵・作:SAKAE
出版社:マイクロマガジン社
対象年齢:3歳頃~
ケーキを作るのが大好きなおばけは、「おばけのケーキ屋さん」をやっています。ある日、やってきた女の子にケーキをふるまうと「お父さんのケーキと同じくらいかな」と言います。悔しくて毎日ケーキをふるまうおばけ。そんな日々を送っているうちに、成長した女の子から出た言葉は…。
やわらかいタッチのイラストや、お話の進みから感じるほんわかとした雰囲気。しかし最後の展開には思わず涙が出そうな感動絵本です。私は保育園で初めて読み、その後すぐに買いに行きました(笑)。
自分にとって大切な人と過ごす時間の温かさや、かけがえのなさを感じることができる一冊なので、ぜひ一度読んでみてくださいね。
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絵本は一生の宝物
いかがでしたか? 絵本は子どもだけでなく、大人の心にも深く響くものがあります。子どものころに読んだ絵本を大人になって読み返したときには、また違った感じ方をすることもできます。ぜひ、「一生の宝物」と言えるような一冊を探してみてくださいね。【関連記事】