新聞紙遊び
新聞紙は、身近で簡単に用意ができる素材でありながら、乳児から幼児まで幅広い年齢で楽しめる素材ですよね。丸める、ちぎる、折るなど変形も簡単で遊びの幅も広いことから、保育現場ではとても重宝されていると思います。今回は、そんな新聞紙を使った遊び15選をご紹介します。おすすめの対象年齢が低い順に並んでいますので、ご自身のクラスに合うものを探してみてくださいね。
新聞紙遊びは以下の記事でも様々な遊び方をご紹介しているので、こちらも参考にしてみてください。
新聞紙遊びのねらい
保育園や幼稚園、認定こども園での遊びの活動では、ただ単に保育のひきだしの一つとして遊びを行うだけでなく、「ねらい」を意識して取り入れるようにしましょう。そうすることで、月案や指導案の作成にも役立ちますし、子どもたちの成長を促すことにもなります。- 身近な素材から想像する発想力を育む
- 新聞紙遊びを通して手指を使い、手先の器用さを育む
- 新聞紙の感触や質感を感じ、音を楽しむ
- 全身を使って、新聞紙をちぎったり破いたりして体を動かす
①新聞紙の雪遊び
対象年齢
1歳/2歳/3歳/4歳/5歳用意する物・道具
- 新聞紙
遊び方
①細かく新聞紙をちぎります。②ちぎった新聞紙をたくさん集めて、上に投げると雪の様に降らせて遊びます。
ポイント
新聞紙の量が多ければ多いほど楽しい遊びです。新聞紙を細かく破るところから、子どもたちと一緒に楽しみましょう。「ビリビリ」という音や、破いたときの感触をたくさん経験することができますよ。保育者が高いところから新聞紙の雪を降らせて、子どもたちがキャッチして遊ぶのもいいですね。開いた傘の内側にちぎった新聞紙を貯めて、保育者がクルクルと回すと新聞紙が綺麗に広がります。是非こちらも試してみてください。
②お洋服で変身ごっこ
対象年齢
1歳/2歳/3歳/4歳/5歳用意する物・道具
- 新聞紙
遊び方
①新聞紙を身体に巻き付けたり、穴を開けて首を通したりして、洋服に見立てて遊びます。ポイント
腰で巻けばスカート、胸の位置で巻けばワンピース、穴を開けて首を通したらシャツ...など、自由にお洋服に見立ててみましょう。くしゃっと丸めて輪っかをつくって、かんむりにするのもおすすめです。③新聞紙玉入れ
対象年齢
1歳/2歳/3歳/4歳/5歳用意する物・道具
- 新聞紙
遊び方
①新聞紙を丸めて、ボールを作っておきます。②先生が手で輪っかをつくるか、カゴなどを用意してそこに新聞紙ボールを投げ入れて遊びます。
ポイント
低年齢児クラスで行う場合は、輪っかとの距離をすごく近くして投げ入れたり、投げずに「入れる」という行為だけを楽しんでもいいでしょう。幼児クラスでは、カゴを2つ用意してチーム対抗戦にするのもおすすめです。床に新聞紙を平らのまま(ボールにする前のまま)たくさん置いて、「よーい、どん!」でボールを作るところから全部カゴに投げ入れるまでを競うのもおすすめです。
④新聞紙パンチ(瓦割り)
対象年齢
1歳/2歳/3歳/4歳/5歳用意する物・道具
- 新聞紙
作り方
①保育者が、新聞紙を広げた状態で両手で持ちます。②子どもたちが、その新聞紙をパンチで破って遊びます。
ポイント
空手の瓦割りや板割りに見立てた遊びです。勢いよく破ける感覚が気持ちよく、子どもたちは何度も繰り返したくなってしまいます。低年齢児さんには新聞紙一面だと少し大きいので、1/4くらいにちぎったものを使うとちょうどいいですよ。パンチをする以外にも、キック・チョップ・体当たりなど、破り方は自由でOKです。保育者は、子どもがパンチをしやすいように、新聞紙をピンと張って、パンチが打ちやすい高さに持ってあげるといいでしょう。破れにくいときは、少しだけ切れ目を入れておくのもおすすめです。
⑤新聞紙どっちが長い?ゲーム
対象年齢
2歳/3歳/4歳/5歳用意する物・道具
- 新聞紙
遊び方
①1人1枚新聞紙を用意します。②思い思いに新聞紙を破っていきます。なるべく細長く破るようにします。
③破った新聞紙を、1本のひも状になるように床に並べていきます(テープで繋げていってもOK)。
⑤最終的に、破った新聞紙の長さを比べて、一番長くできた子の勝ちです。
ポイント
ただビリビリと破くだけではなく、細長くなるように破っていくので、手先の使い方が身につきます。新聞紙は縦方向の方が綺麗に破けやすいので、紙には向きがあること(破りやすい方向があること)をヒントとして伝えられるといいでしょう。なかなかうまくできない子には、保育者が少しだけ切り口を作って渡してあげるのもおすすめです。長い新聞紙が完成したら、その上を渡って綱渡りのようにして遊んだり、道を作ってみたり、縄跳びの代わりにして「へびにょろにょろ」をしても楽しいですよ。
⑥新聞紙あつめ競争
対象年齢
2歳/3歳/4歳/5歳用意する物・道具
- 新聞紙
- ポリ袋
遊び方
①2チームに分かれて、「よーい、どん!」でそれぞれ新聞紙を集めてポリ袋に入れていきます。②先にポリ袋がいっぱいになったチーム、もしくは新聞紙が全て片付いたときにポリ袋に
よりたくさん新聞紙が入っていたチームの勝ちです。
ポイント
新聞紙遊びをした後の、片づけにおすすめの遊びです。どちらのチームがたくさん新聞紙を集められたかで競います。ゲームにすることで、お片付けも楽しんで取り組むことができますよ。ポリ袋に画用紙で目を貼り付けて、おばけやモンスターに見立てて、「おばけさんお腹空いてるからお口にいっぱい入れてあげて~!」といった声かけをするのも楽しいですね。⑦流れ星のキャッチボール
対象年齢
2歳/3歳/4歳/5歳用意する物・道具
- 新聞紙
- セロハンテープ
- PEテープ(スズランテープ)
- ハサミ
遊び方
①新聞紙を丸めてボールを作ります。②短めに切ったPEテープを、ボールにテープで貼り付けます。留め口に向かって何度か割いておきます。
③完成したボールでキャッチボールをして遊びます。貼り付けたPEテープがひらひらと揺れる様子が、流れ星が流れているように見えます!
ポイント
新聞紙ボールを流れ星に見立てる遊びです。ただの新聞紙ボールを投げるのも楽しいですが、PEテープを付けたすことによって、より子どもたちの視線を集めることができます。みんなで一斉に投げて誰が遠くまで投げられるかで競うなら2歳児頃から、キャッチボールをするならだいたい4~5歳頃から楽しめます。0歳児さんクラスでも、保育者がボールを投げて、それを子どもたちが目で追うことを楽しんでもいいでしょう。
⑧新聞紙かけっこ
対象年齢
2歳/3歳/4歳/5歳用意する物・道具
- 新聞紙
遊び方
①新聞紙の1面を広げて、胸からお腹に貼り付けるようにします。②「よーい、どん!」でかけっこスタート! 新聞紙を持っている手を放して走り出し、身体から落ちないようにしてゴールを目指します。
③ゴールまで走り切れたら成功です。
ポイント
かけっこの勢いでできる風圧で、新聞紙が落ちないように支えながらゴールを目指す遊びです。途中で落としてしまったら、落とした場所から再スタートしましょう。落とさずにゴールできた速さを競ったり、誰が一番遠くまで走れるかで競っても楽しいですよ。⑨恐竜のたまご
対象年齢
2歳/3歳/4歳/5歳用意する物・道具
- 新聞紙
- セロハンテープ
遊び方
①保育者が事前に、新聞紙をセロハンテープで何枚も繋げて、1枚の大きな新聞紙を作ります。②保育者が大きな新聞紙の四つ角端を持ち広げます。
③大きな新聞紙を上にあげて、その中に子どもたちが入ります。
④みんな入ったら、ふわっと新聞紙を被せます。
⑤「せーの!」で中の子どもたちが新聞紙を一斉に割って出てきます。
ポイント
運動会で定番のパラバルーンを、新聞紙で行うようなイメージです。遊んだ後は、破いたり丸めたり、そのまま新聞紙遊びの活動に使えるので、活動の一番初めに行うのがいいでしょう。中に入って出てくるだけなので、小さい子どもでも行えて、異年齢児クラスの活動にもおすすめです。先生の準備は少し大変ですが、子どもたちが大盛り上がりする遊びなので、是非やってみて下さいね。
⑩新聞紙でケンケンパ
対象年齢
2歳/3歳/4歳/5歳用意する物・道具
- 新聞紙
- セロハンテープ
作り方
①新聞紙をくしゃくしゃにして細長い棒状にしたら、それを丸めて輪っかを作ります。同じものをたくさん作ります。②輪っかを1列に並べます。「1つ、1つ、2つ、1つ、1つ、2つ」の順になるようにします。
③並べた輪っかの中を、「ケンケンパ」のリズムでジャンプして渡って遊びます。
ポイント
新聞紙を、「ケンケンパ」の輪っかに見立てる遊びです。低年齢児は、まずは輪っか1つに対して両足で入る、出るという遊び方でもいいでしょう。慣れてきたら、片足で入る、出るを繰り返して、最終的にケンケンパに挑戦するのがおすすめです。「ケンケンパ」のリズムも、少しずつ変化を付けてみてもいいかもしれませんね。輪っかは、他にも「輪投げ」として使うこともできます。テープで補強すれば長持ちするので、室内遊び用にいくつか作っておいて損はないでしょう。
⑪新聞紙島レース
広げた新聞紙を島、床を海に見立てて、新聞紙から落ちないように渡っていくゲームです。「島からおちたら溺れちゃう!」「サメに食べられちゃう!」と想像力を膨らませながら行うのが、盛り上がるコツですよ。▼詳しい遊び方はこちら
⑫大玉ころがし
対象年齢
3歳/4歳/5歳用意する物・道具
- 新聞紙
- ポリ袋
- 養生テープもしくはガムテープ
遊び方
①大きなポリ袋に、ちぎった新聞紙をパンパンにつめます。②口をふさいで、周りをテープで一周巻いてボール状にします。
③ボールをコロコロと転がして遊びましょう。
ポイント
新聞紙遊びの片づけをした後に、大きなボールとして再利用をするアイデアです。運動会で大玉ころがしをする予定のクラスでは、雨の日に室内での練習用にも使えます。転がして遊ぶ以外にも、大きな玉入れとして遊んだり、顔を描いて大きな雪だるまやテルテル坊主を作ったりするのもオススメですよ。
⑬引っ張りっこゲーム
対象年齢
4歳/5歳用意する物・道具
- 新聞紙
遊び方
①二人一組になり、1枚の新聞紙の両端をそれぞれ持ちます。②「よーい、どん!」でお互いに新聞紙を引っ張ります。
③新聞紙がびりっと破けたとき、より大きい破片を持っていた子の勝ちです!
ポイント
初めは保育者とペアになって行い、やり方を覚えてから子ども同士で行うのがおすすめです。勢いよく引っ張りすぎて、転んだりすることが無いように注意して見守りましょう。⑭新聞紙じゃんけん
広げた新聞紙の上に立ちじゃんけんに負けたらその新聞紙がどんどんちいさくなっていく遊びです。2人1組のペアでも、大人数でもどちらでも遊べて、ゲーム性が高く特に幼児さんにおすすめですよ。▼詳しい遊び方はこちら
⑮バランスゲーム
対象年齢
4歳後半/5歳用意する物・道具
- 新聞紙
- セロハンテープ
遊び方
①新聞紙を細く巻いてテープで留め、1本の棒を作ります。人数分あるといいです。②棒を片手で持ち、もう片方の手のひらに立てて乗せたら、「よーい、どん!」で持っている手を放してバランスを取ります。
③一番長く棒を倒さずにバランスを取れた子が勝ちです!
ポイント
手のひらに棒を立ててバランスを取るゲームです。乗せている手を握ってしまうと意味がないので、「手のひらはパーだよ」とポイントを伝えられるといいですね。アレンジ例として、頭の上に棒を横にして乗せたり、片足立ちで行うのもおすすめです。大人数で行う場合は、勝ち抜き戦にするのも楽しいですよ。夢中になると周りのお友だちとぶつかる可能性があるので、一人ひとりのスペースを広く取るようにしましょう。
★ 遊び方解説のイラストをダウンロードしてご利用いただけます! こちらのページで紹介したイラストを遊び方の説明などでご利用いただけるよう、ダウンロード素材をご用意しました。ダウンロードするためには「ほいくisメンバー」への登録(無料)が必要です。 |
新聞紙遊びを保育に取り入れて楽しもう
今回は対象年齢順でおすすめの新聞紙遊びをご紹介しましたが、取り入れたい遊び方はみつかりましたか? 新聞紙は遊び方が無限の素材なので、今回ご紹介した遊びを参考にしつつ、子どもたちとオリジナルの遊び方を見つけてみてくださいね。▼ほかおすすめの遊び記事はこちら