早口言葉
早口言葉とは、日本の伝統的な遊びで、言葉遊びの1種です。その名前の通り、「早口で言う言葉」で、主に言いにくい言葉やフレーズを、噛んだり間違えたりしないように繰り返し言って遊びます。特徴的なフレーズを早口で言うことを楽しむ遊びで、音の響きの面白さとなかなか噛まずに言えない難しさから、子どもたちはつい何度もチャレンジしたくなりますよね。ただ楽しいだけではなく、遊びを通して自然と言葉の発音や口の動きの練習になり、発達を促す効果もありますよ。また、リズム感や記憶力にも効果があると言われています。
言葉や文字に興味を持ち始める5歳児クラスで、是非取り入れてみてはいかがでしょうか。
難易度
★★★★★対象年齢
5歳用意する物・道具
- なし
早口言葉を行うメリット
早口言葉を保育園で遊びに取り入れるメリットをご紹介します。発音、発声の練習になる
言いにくい言葉を繰り返し言うことで、発音や発声の練習になります。結果的に、滑舌がよくなったり、スムーズに言葉を話したりできるようになっていくでしょう。記憶力が発達する
早口言葉で遊ぶには、フレーズを暗記して何度も復唱する能力が求められるので、自然と記憶力の発達に繋がるでしょう。言葉に興味を持つ
いろいろな早口言葉を練習するうちに、言葉に興味を持つことに繋がります。新しい言葉を積極的に覚えたり、ひらがなを覚えたりといった言語能力の発達のきっかけになるでしょう。早口言葉を行う際のねらい
保育園や幼稚園、認定こども園での遊びの活動では、ただ単に保育のひきだしの一つとして遊びを行うだけでなく、「ねらい」を意識して取り入れるようにしましょう。そうすることで、月案や指導案の作成にも役立ちますし、子どもたちの成長を促すことにもなります。- 言葉のおもしろさや響きを楽しみ、興味関心を持つ
- 言葉遊びを通して友だちや保育者とコミュニケーションをとる
- うまく言えた時の達成感を味わう
早口言葉の種類
子ども向けの早口言葉の例をいくつかご紹介します。保育園や幼稚園で取り入れる際には、たくさんの種類を子どもたちに教えるよりは、まずは3つ程度に絞って繰り返し言うことを楽しむと良いでしょう。教えたフレーズを完璧に言えるようになると、楽しくなって他のフレーズを他のクラスで調べてきたり、お家で聞いてきたりと子どもたち自身で発展させていくことができるでしょう。「ほかにどんな早口言葉を知ってる?」と、子どもたちに例を出してもらうのもいいですね。<早口言葉一覧>
- 生麦生米生卵(なまむぎなまごめなまたまご)
- 隣の客はよく柿食う客だ(となりのきゃくはよくかきくうきゃくだ)
- 赤パジャマ青パジャマ黄パジャマ(あかぱじゃまあおぱじゃまきぱじゃま)
- スモモもモモもモモのうち モモもスモモもモモのうち(すもももももももものうちもももすももももものうち)
- 赤巻紙青巻紙黄巻紙(あかまきがみあおまきがみきまきがみ)
- カエルぴょこぴょこ三ぴょこぴょこ あわせてぴょこぴょこ六ぴょこぴょこ(かえるぴょこぴょこみぴょこぴょこあわせてぴょこぴょこむぴょこぴょこ)
- 坊主が屏風に上手に坊主の絵を描いた(ぼうずがびょうぶにじょうずにぼうずのえをかいた)
- バスガス爆発(ばすがすばくはつ)
- 竹藪に竹立て掛けた(たけやぶにたけたてかけた)
- 庭には二羽鶏がいる(にわにわにわにわとりがいる)
- 買った肩叩き機高かった(かったかたたたききたかかった)
- 東京特許許可局(とうきょうとっきょきょかきょく)
早口言葉の遊び方
<基本の遊び方> ①早口言葉のお題を1つ決めます。②決めたお題を、早口で噛まずに3回言います。きちんと言えたら成功です!
<大人数での遊び方> ①早口言葉を言う順番を決めます。
②順番になったらみんなの前に立ち、お題の早口言葉を早口で3回言います。
③周りの子どもたちはジャッジ(判定する人)になって、できていると思ったら手でマルを作ります。
④半分以上の子がマルをしていたら、成功です!
⑤次の子も順番に挑戦してみましょう。
ポイント
早口言葉に興味を持てる環境作りをする
遊びの時間に子どもたちに教えた早口言葉は、画用紙などにひらがなで書いて保育室内に掲示しておくと良いでしょう。読み返して文字にも興味を持ったり、自由時間に繰り返し遊ぶことにも繋がりますよ。保育者も参加する
保育者も積極的に早口言葉に挑戦しましょう。子どもたちの中には、「間違えるのが怖い、恥ずかしい」という子もいるかもしれません。保育者がみんなの前で失敗する姿や間違える姿も見せれば、恥ずかしい気持ちが少し薄れそうですね。また、「失敗しても大丈夫!」という自信を持った姿を見せられるといいでしょう。アレンジ例
早口言葉選手権をする
誰が一番上手に早口言葉を言えるかを決める、早口言葉選手権を開催すると盛り上がるでしょう。先生も参加して、チャンスは1回だけ、2回だけ、のように子どもたちとルールを相談しながら決めて行うと楽しいですよ。
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