おしくらまんじゅう
「おしくらまんじゅう」は、秋~冬の寒い時期に楽しめる伝承遊びです。掛け声に合わせてお友だち同士で押し合っているうちに身体を温めることができるので、冬の外遊びの前にウォーミングアップとして行うのがおすすめです。身一つでできて遊び方もシンプルなので、保育者が難しい声かけをしなくても子どもたちだけで繰り返し楽しむこともできるでしょう。発達状況にもよりますが、脚力がついてくるおおよそ2歳頃から楽しむことができます。ケガに注意して見守りながら、ぜひ取り入れてみてくださいね。
難易度
★★☆☆☆対象年齢
対象年齢:2歳/3歳/4歳/5歳用意する物・道具
- なし
遊びのねらい
保育園や幼稚園、認定こども園での遊びの活動では、ただ単に保育のひきだしの一つとして遊びを行うだけでなく、「ねらい」を意識して取り入れるようにしましょう。そうすることで、月案や指導案の作成にも役立ちますし、子どもたちの成長を促すことにもなります。- 体が触れ合うことで、友だちとコミュニケーションを育む
- 同じリズムを繰り返しながら、体を動かす楽しさを知る
遊び方・ルール
①一緒に遊ぶ子どもたち全員がぎりぎり入れるくらいの大きさの円を地面に描きます。(1グループ6人くらいまでがおすすめです)②全員円の中に入ります。
③「おしくらまんじゅう おされてなくな」と歌いながら、背中やお尻を使ってお友だちと押し合います。続きの歌詞もありますが、「おしくらまんじゅう おされてなくな」のフレーズだけを繰り返すことも多いです。
<おしくらまんじゅうの歌詞>
おしくらまんじゅう 押されて泣くな
あんまり押すと あんこが出るぞ
あんこが出たら つまんで舐めろ
④円の外に押し出されてしまったり、倒れてしまった人はアウト!
⑤円を小さくしながら繰り返して、最後まで残った子の勝ちです!
ポイント
はじめは勝敗を決めずに遊ぶ
お友だち同士の触れ合いを楽しんだり、身体を温めたりすることが目的なので、勝敗を決めなくなくてもOKです。お友だち同士で腕を組んで、気が済むまで押し合って楽しんでもいいでしょう。おおよそ3歳頃までは、ルールを気にせずに遊ぶのがおすすめですよ。ケガをしない為のおやくそくを決めておく
細かなルールはない簡単な遊びですが、お友だち同士で押し合うので「肘を使わない」「引っ張らない」など、ケガをしない為の最低限のおやくそくは事前に決めて伝えておきましょう。大人数のときはグループ分けをする
人数が多い場合はケガに繋がるので、1グループあたり5~6人に分けて遊ぶといいでしょう。複数グループを作り、各グループで残った子が勝ち上がっていくトーナメント式で遊んでも面白そうですね。広い場所で行う
安全確保のため、周りに何もない広い場所で遊びましょう。特に押し出された先に遊具や段差などが無いように気を付けましょう。身長差に気を付ける
月齢によっては身長差や個々の力の強さに差が出る場合もあります。保育者はなるべく同じくらいの身長、力の子同士で遊べるようにグループ分けを行うとよいでしょう。5歳児くらいになると自分たちで相談して決められるようになってくるので、保育者は見守るだけに留めてもよさそうですね。勝ち負けの判断方法を決めておく
繰り返し遊んでいると、子どもたちも上手くなってなかなか勝敗が決まらない場合があります。そんな時は、「5回掛け声を言う間に円の外に出なかった子が勝ち、誰も出なければみんな勝ち勝ちとする」など、ルールを決めると、1回ごとに区切りをつけやすくなるのでおすすめですよ。アレンジ例
円の大きさや形を変える
子どもたちが入る円の大きさをより小さくして外に押し出されやすくしたり、三角、四角、楕円など形を変えたりして遊んでみましょう。枠から追い出されないように、より考えながら遊ぶきっかけになりそうですね。座ったまま行う(低年齢児向け)
まだ足腰がしっかりしていない低年齢児クラスで遊ぶ場合は、体勢を少し工夫してみましょう。例えば、子どもが立って、保育者がしゃがんだ状態で背中合わせになって行うと丁度良く力加減を調節しながら楽しめます。また、向かい合って軽くお腹同士で押し合って遊ぶなどもいいでしょう。おしくらまんじゅうオニに発展させる
慣れてきたら、おしくらまんじゅうをアレンジした遊び「おしくらまんじゅうオニ」をやってみましょう。ルールは以下の通りです。①少し大きめの円を描き、円の外にオニ2名ほど配置します。
②「よーいスタート!」の合図があったら、円の中の子どもはお尻と背中を使って押し合います。このとき、手を胸の前で組み手を使ってお友だちを押さないようにします。
③円の中に居る子が外に押し出されるか、外に居るオニにタッチされたら、その子もオニなります。(円から抜けて脱落としてもOKです)
④最後まで残った子が勝ちです!
ルールが少し難しいので5歳児さん向けですが、遊びを展開させたいというときにぜひ取り入れてみてくださいね。
※掲載イラストや記事内容の 無断転載・二次利用、配布・加工は禁止とさせていただきます。