保育士の研修とは
保育士が参加する研修にはさまざまな内容がありますが、大きく分けると「園内研修」と「園外研修」の2つに分けられます。園内研修
「園内研修」とは、園の中で実施する研修のことです。主任や研修担当など、園の職員が中心となって企画・実施する内容もあれば、外部講師に依頼して講演会を行う場合もあります。園内研修では、園の職員が一斉に同じ研修を受けられるので、共通の認識が持てるというメリットがあります。
園外研修(外部研修)
「園外研修」とは、園の外=外部で受ける研修のことです。公的機関や民間団体によって開催され、保育の知識や技術などを学びます。園から数名しか参加できませんが、園外の人との交流を通して新たな学びが得られるというメリットがあります。
最近ではオンラインで行われる研修も増え、外に出向かず参加できる園外研修も増えてきています。
保育士向けの代表的な研修として、「保育士等キャリアアップ研修」が挙げられます。保育士のキャリアアップとそれに伴う専門性の向上を図るために、国が平成29年(2017年)からスタートした研修制度です。専門研修を受けた後には、主催者側へのレポート提出が必要な場合もあります。
研修報告書の書式と目的
研修を受けた後には報告書を作成します。園にテンプレートがある場合は、それに沿って書きましょう。決まった書式が無い場合は、以下の内容を中心に作成します。【研修報告書の項目】
- 研修名
- 開催日時
- 場所(会場)
- 研修内容
- 講師名
- 感想
例えばグループに分かれてディスカッションを行う場合は、それぞれで出された意見を記録します。
外部講師による講演の場合は、感想や学んだ内容が中心となるでしょう。
園内研修の感想を見て、主催者や管理職は職員の考え方や保育に対する理解度の把握をします。その上で次回の研修内容を考えたりするので、「〇〇の部分が難しかった」「〇〇の内容がもっと知りたい」など、率直な感想を記入すると良いでしょう。
園外研修の場合は、園の代表として参加している意識を持って、研修内容をしっかりと記録する必要があります。講師名も忘れずに記入しておきましょう。
研修報告書の書き方のポイント
次に、研修報告書を書く際のポイントについて解説していきます。時間を置かずに書く
研修が終わったら、なるべく時間を置かずに研修報告書を書きましょう。時間が経てば経つほど忘れるように人の脳はできています。「これを実践してみたい」という気持ちが残っているうちに手を付けておきたいですね。
他者が読んでも内容が分かるように書く
研修報告書は自分だけが分かるような書き方ではなく、誰が読んでも理解できるように書くことが大切です。研修直後の熱い気持ちで書くと、伝えたいことが多すぎて支離滅裂になりがちです。客観的に見ても内容が理解できるかという視点に立って、読み直してみましょう。
簡潔に書く
研修報告書は要点をまとめて記入しましょう。「講師が話したことを一言一句逃さないように」と気負う必要はありません。他の人が見た時に必要な情報を一目で捉えられるように、ポイントを絞って簡潔に書きましょう。箇条書きを使って要点をまとめるのも良いでしょう。
これからの保育にどう生かしたいかを書く
研修報告書の感想には、研修で受けた内容をこれからの保育にどう生かしたいかを書き入れましょう。園としては、保育がより良くなることを望んで職員を研修に出しています。研修を受けた上で、実際どのように保育へ還元できるかを考えた上で記入しましょう。
自分用に保管しておく
研修報告書は提出したら園の保管になることが一般的です。研修内容を振り返りたいと思ったら、保管場所から取り出さなくてはいけません。「見たい」と思った時にすぐ手に取れるよう、提出する前にコピーをして手元に一部置いておきましょう。研修で得た学びを保育に活かそう
研修を受けることで、新たな知識や技術を得ることができます。研修後には頭の中で整理しながら研修報告書を作成しましょう。新たに学んだ内容を振り返り、明日からの保育に活かしていきたいですね。これから研修を受ける方は参考にしてみてください。
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