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保育園の農業体験を解説|活動のねらいと季節別の事例

みかん狩りをしている男の子
保育園では子どもたちが五感を通して学びを得られるよう、農作物や生き物などに直接触れる体験活動(農業体験・漁業体験)が行われています。地域や季節に応じて、体験可能な活動を積極的に取り入れていきたいですね。今回は、体験活動に関する知識と、実際に全国の園で行われている事例をご紹介します。

農業・漁業体験活動の実施状況

最初に、保育園における体験活動の実施状況について、ほいくis公式インスタグラムで実施した保育者アンケートの結果を見てみましょう。

体験活動の有無

まずは、園における体験活動の有無についてお聞きしました。
園で実施している農業・漁業体験実施状況の調査結果グラフ
●質問1:お勤めの園で実施している、農業体験(植え付けや収穫)・漁業体験(稚魚の放流や漁)の状況についてお聞かせください。現在お勤めで無い方は、過去のご経験でお答えください。
農業体験を実施 68.4%(180件)
漁業体験を実施 2.3%(6件)
両方実施している 2.7%(7件)
どちらも実施していない 26.6%(70件)
体験活動として、農業体験を実施している(68.4%)という回答が1番多く見られました。植え付けから収穫まで植物の生長を観察できる上に、最終的には「食べる」という活動までできる農業体験は人気ですね。地域に関係なく実施しやすい活動というのも、要因の一つではないでしょうか。

漁業体験(2.3%)や、農業体験と漁業体験の両方(2.7%)を実施しているという回答も、少数ですが見られました。海や川で行われる漁業体験は、地域の環境によってできる園とできない園に分かれそうです。

農業体験の実施場所

次に、農業体験の実施場所についてお聞きしました。
保育園での農業体験の実施場所について聞いたアンケート結果グラフ
●質問2:質問1で「①農業体験を実施」と回答した方にお聞きします。体験活動の実施場所はどれに当てはまりますか?
園庭・園の畑 63.6%(175件)
近郊の農家 22.9%(63件)
その他 13.5%(37件)
農業体験の実施場所として、園庭や園の畑(63.3%)という回答が多く見られました。保育園に畑を作れる敷地がある場合は、子どもたちにとって身近な場所で農業体験を実施することができますね。

近郊の農家の方(22.9%)に畑をお借りしている実施している園もあるようです。地域との繋がりも感じられる体験になりそうです。

園や地域の実情に合わせて、農業体験ができる環境が準備されていることが分かりました。

農業体験のねらい

「PURPOSE」と書かれた積み木のイメージ
田植えや味覚狩り、野菜の収穫体験など、子どもたちの五感を刺激する体験活動。その様子はニュースや新聞で取り上げられることも多く、全国でさまざまな活動が行われていると分かります。

体験活動も普段の保育と同様に、ねらいを持って実施することが大切です。子どもたちが十分な体験を重ねられるよう、ねらいを設定し、計画的に実施しましょう。

体験活動で得られる学びをポイント毎にまとめてみたので、計画作成の参考にしてみてください。

五感を育む

体験活動は、実際に自分の手で触れたり、目で見たりしながら進めていくものがほとんどです。絵本や写真でしか見たことがなかったものの感触を確かめたり、においを嗅いだりすることで五感を育むことができます。これは体験活動ならではの大きなメリットですね。

自然に親しみを感じる

葉っぱの上に止まったちょうちょ
体験活動を通して、自然の姿や仕組みに触れる機会を持つことができます。植物や動物を身近に感じることで、親しみを感じたり、大切にしようという気持ちが芽生えます。

人間にとって自然との関わりは不可欠です。幼児期から親しみを感じられる体験を重ねていきたいですね。

自然や食物、生物に興味を持つ

さまざまな体験をすることで、自然や食物、生物などに興味を持つきっかけが生まれることも。「もっと知りたい」という好奇心や意欲を持つことで、図鑑を調べたり、自分で試したり、と主体的な行動に繋がっていきます。

体験活動をきっかけに子どもたちの世界が広がり、将来の夢が見つかるかもしれませんね。

食育のねらいについてはこちらの動画でも詳しく解説していますので、あわせてチェックしてみてください。  

春の農業体験事例

田植えの体験をしている男の子
ここからは、さまざまなニュースからピックアップした季節毎の活動事例をご紹介しましょう。

春は種まきや植え付けなど、さまざまな農作物を育てる準備の時期です。年度初めでもあるので、食育活動のスタートとして計画を立てていきたいですね。事例を見てみましょう。

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佐野 きこ(さの きこ)

この記事を書いた人

佐野 きこ(さの きこ)

現役保育士。
現在は子どもだけでなく、保育士や保護者など、子どもに関わる人をサポートする仕事がメイン。子どもも保護者も保育士も、みんなが笑顔になれる保育を目指している。
座右の銘は「保育士は、保育のプロである」
保育の専門家として、わかりやすく保育を語れるよう奮闘中。
家庭では、2人の息子のお母さん。

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