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tupera tupera亀山氏が見せた『楽しい』への探求心【愛する絵本作家】

絵本専門士として活動する現役保育士「うっちー先生」による、絵本愛あふれるコラム。「俺の愛する絵本作家」シリーズのtupera tupera (ツペラツペラ)編第3回は、共同開催のワークショップで見た、『楽しい』を探求する気持ちの大切さについて語ります。 >>連載一覧はこちら

tupera tuperaとの合同ワークショップを開催 

第1回・2回の「tupera tupera作品が保育現場で放つ魅力とは」では、作品を通してその理由や俺の考えることを綴ってきました。今回はそれに加えて、作家本人の魅力から感じた、保育の中でも大切にしたいことを深掘りしていきたいと思います。 
 
tupera tuperaは亀山達也氏と中川敦子氏の夫婦ユニットです。絵本や雑貨などの創作活動と共に、ワークショップの活動にも取り組んでおられ、俺自身も参加したことがあります。今回は、俺が所属する「鳥取市男性保育士会じゃんぐる☆じむ」という団体が、tupera tupera亀山達也氏と企画運営したワークショップの内容を紹介していきます。そして、その活動で亀山氏が見せた創作への向き合い方から感じたことを綴っていきたいと思います。 

会場設営で見たtupera tupera亀山氏の実行力 

ワークショップ会場の様子tupera tupera×じゃんぐる☆じむ 読書フォーラム  大きなジャバラ絵本を作ろう!―へんてこ鳥取砂丘編― 
上の写真は会場設置完成図。この景色に至るまでには長い道のりがありました。亀山氏と打ち合わせを重ね、「壮大な鳥取砂丘を会場に作ろう!」と用意し始め、段ボールを繋ぎ合わせること15m超。砂丘を表現するため床に紙を貼ること20×20m…。 
 
亀山氏が到着すると砂丘の稜線を切りながら次のことを考えている様子。 
 
「……いいこと考えた!」

と言ったかと思うと、さっそく看板作り。ジャバラ絵本と鳥取砂丘名物のラクダを掛け合わせた『ジャバラクダ』の看板を作るらしい。楽しいことを思いつくインスピレーションの中身と、レスポンスの速さが素晴らしい。 
 
ここで少し裏話。 
 
亀山氏は「ラクダはあまり描いたことないんだよな」と呟く。 
俺はすかさず「アニマルアルファベットサーカスの【C】でcamel(ラクダ)描いてましたよね」と返答。 
「異様に詳しいよね苦笑」と亀山氏。 
だってファンですから~。というなんでもないエピソード。 
 
『アニマルアルファベットサーカス』 
tupera tupera 
フレーベル館/2009年 
アニマルアルファベットサーカス

>>本の紹介はこちら
 
段ボールを繋ぎ合わせてから淀みない作業でみるみるうちに完成させていきました。 
ジャバラクダ製作の過程
同時進行で太陽を作り、俺たちに指示を出し、全体も把握しながら進めていく様は素晴らしく、格好良い。俺もかくありたいものだと思いました。 
 

「楽しいこと」の飽くなき追求 

砂丘、太陽、看板の設置を終えて前日準備は完了。そして当日朝。俺はここまでの準備で満足していましたが、亀山氏はまだまだ楽しいことを考えていました。早朝に実際の鳥取砂丘に行き、そこで感じたものを取り入れることになりました。 
段ボールにドットを描き込んでいるところ
砂丘に蛍光絵の具でドットを描いていきました。ものすごい広さですからすぐには終わりません。焦らず丁寧に描いていきました。 

そして感動のワークショップ 

コンセプトは、老若男女みんながイマジネーションを働かせ…「いつもの広い鳥取砂丘には実はへんてこな生物がたくさん生息している」というワークショップ。潤沢なアクリル絵の具や筆、紙などの画材を惜しむことなく使用し、既成概念なく制限もなく作り始めました。 
 
取り掛かり始めは子どもが描いて貼り、描いて貼りでしたが、そのうちに大人も楽しくなり始め、いつの間にやら全員で集中して描き続けました。 
合同ワークショップの様子
始めは何を描けばいいかわからない様子でしたが、子どもの『楽しい』が徐々に周りに伝染していき、『楽しい』が会場を包み込んだワークショップとなりました。 
 
あっという間に鳥取砂丘がへんてこ生物で埋め尽くされました。 
ワークショップ会場の様子

参加者には内緒でしたが、絵の具は蛍光アクリル絵の具を使用して描かれていました。ブラックライトを設置し月夜の砂漠へ皆をいざないます。実際の鳥取砂丘の夜は電灯もなく真っ暗で、月あかりを頼りに歩く世界ですが、へんてこ生物のいる砂丘はほらこの通り! ライトアップにより床も砂丘の様になっています。 
蛍光絵の具が光るワークショップ会場の様子

直前に描いたドットがあることによって、鳥取砂丘とへんてこ生物が映える映える。今コラムを綴りながら感動が蘇ってきます。 
子どもたちが蛍光絵の具で描いたイラスト

さらなる『楽しい』の探求 

大盛況で大反響のイベントとなりました。亀山氏には、この場を借りて感謝と尊敬の意を表します。 
 
「いいことおもいついた!」という、楽しいことを発想するインスピレーション、当日の朝でも更なる楽しさとクオリティを求め続ける探求心。また、老若男女が参加し、大人自身が本気で楽しんでいるところを子どもたちに示す大切さを改めて教えていただきました。 
 
俺自身、保育士として「これでいい」や「ここまで」という自分の枠の中だけで納めてしまうのではなく、多くのアンテナを張り、保育士仲間や子どもたちと『楽しい』を探求していきたいと思います。 
 
全3回に渡り魅力を綴ってきました。まだまだ、tupera tuperaの『楽しい』を俺も共に楽しんでいきたいと思います。次はどんな楽しいことが待っているかな♪  

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うっちー先生

この記事を書いた人

うっちー先生

鳥取市で働く傍ら絵本専門士として活動する現役保育士。本名は内田大樹。専門士同期男性3人で組むユニット『trio de 絵本』など、絵本関連イベントで精力的に活動。自称「日本一絵本の読み聞かせをしている人」。保育士歴17年。3児のパパでもある。

<ブログ>
https://ameblo.jp/uchiuchi571101/

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