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保育園の大掃除に!雑巾がけ競争【遊び方・ねらい解説】【イラストあり】

雑巾がけ競争
保育園や幼稚園、認定こども園で日々の活動に欠かせない“遊び”の時間。毎日「今日はどんな遊びを用意しよう…」と頭を悩ませる保育者の皆さんも多いのではないでしょうか。そんなときに役立つアイデアをご紹介します。>>「外遊び・室内遊び」の連載一覧はこちら

雑巾がけ競争 

12月と言えば、大掃除。普段の掃除は保育者が行うことになっている園でも、年末の大掃除は子どもたちと一緒に行う場合もあるのではないでしょうか。そんなときにオススメなのが、「雑巾がけ競争」です。 
 
掃除を遊びの1つとして取り入れることで、子どもたちにとって「楽しいもの」と感じることができます。また、普段は行わない掃除を活動に取り入れることで、自分たちでお部屋を綺麗にする「達成感」を感じたり、「身の回りのものに感謝する気持ち」を持ったりすることにも繋がります。 
 
身体の機能面でも、雑巾を絞る練習を通じた指先や手首の発達や、雑巾がけをすることによる脚力の向上などの良い効果が期待できるので、ぜひ取り入れてみてくださいね。 

難易度  

★★★☆☆ 

対象年齢 

3歳/4歳/5歳 

用意する物・道具 

  • 雑巾×人数分 
 

遊びのねらい 

保育園や幼稚園、認定こども園での遊びの活動では、ただ単に保育のひきだしの一つとして遊びを行うだけでなく、「ねらい」を意識して取り入れるようにしましょう。そうすることで、月案や指導案の作成にも役立ちますし、子どもたちの成長を促すことにもなります。 
  • 全身を使いながら、腕力、脚力を鍛える 
  • 自分たちで掃除をすることで、物を大切にする気持ちを学ぶ 

期待される子どもの姿 

  • 下半身や腕が強化され、体幹を鍛えられる 
  • バランス感覚を養う  
  • 体のコントロール能力が身につく 

遊び方 

①保育者があらかじめスタートとゴールをきめておきます。 

②スタートラインの前に雑巾を置いて、両手を乗せて構えます。 
雑巾を持ってスタートラインに立っている子どもたち
③「よーい、どん!」の合図で、雑巾がけをしながらコースを走ります。 
雑巾がけをする子どもたち
④1番にゴールした子の勝ちです! 
雑巾がけでゴールする子どもたち


ポイント 

ケガに注意をする 

雑巾がけ競争をする時には、夢中になりすぎて他のお友だちとぶつかったり、前につんのめって転んだりする危険があります。保育者は注意して見守るようにしましょう。また、机や椅子などぶつかる危険があるものはあらかじめ避けておきましょう。 

遊んだ後は必ず手洗いうがいをする 

雑巾や床に触れた後の手は、多くの汚れや菌が付いています。感染症予防のためにも、汚れをしっかりと落とすことが重要です。次の活動に移る前に必ず石鹸での手洗い、うがいを徹底しましょう。また、手を洗う前に目をこすったり、手を口に入れたりすることがないように気を配りましょう。 

子どものアレルギーに配慮をする 

お子さんによっては、ハウスダストアレルギーを持っている場合があります。アレルギーの有無や、掃除の活動に参加するかなどの点を事前に保護者に確認し、個々に合った配慮をしましょう。アレルギーの子がいない場合も、こまめな換気を心がけましょう。 

はじめに雑巾の絞り方を伝える 

競争をする前に、雑巾の絞り方を子どもたちに伝えるところから始めましょう。いきなり水に濡らすのではなく、始めに乾いた布で練習してから行うのがおすすめですよ。 
 
発達の状況によって「ねじる」ことが難しい子は、雑巾を立てて持ち、手前に手首を返すようにして絞るとやりやすいです。それができたら、右手を順手、左手を逆手のように両手の向きがちぐはぐになるように伝えると力が入りやすくなります。参考にしてみて下さいね。 

アレンジ例 

リレー形式にする 

リレーのルールが理解できる年齢で行う場合は、2~3チームに分かれてリレー形式で遊ぶのがおすすめです。同じグループのお友だち同士で応援し合うのも楽しいですよ。 

2人1組で行う 

少し長めのタオルが用意できる場合は、2人1組で1枚の雑巾を使って雑巾がけをするのもおすすめです。ペアの子と息を合わせて進む必要があるので、団結力が深まります。5歳児さんは特に、卒園前の今の時期はお友だちと息ピッタリで楽しめそうですね。 

雑巾の前にボールを置く 

雑巾がけをしながら、ボールを運ぶアイデアです。勢いよく走りすぎると、ボールのコントロールが効かずにあちこち逸れるところが面白いですよ。 

体操マットを使う 

こちらは掃除よりも全身を使って運動をすることに重きを置いたアイデアです。雑巾の代わりに体操用のマットを使い、2~3人で押して運べるかどうか挑戦してみましょう。雑巾よりもかなり重たいので、全身の筋力を思いっきり使うことができますよ。マット運動の後のお片付けの際に取り入れてみるとよさそうですね。 

ジグザクやカーブなど直線だけでなくコースを作ってみる 

直線以外のコースを作ると、進行方向を切り替えたり、さらに体の動きやバランスをコントロールする力が必要になります。コースを設定することで、力の加減や瞬発的に体を動かす適応力なども遊びの中で身についてくるのでオススメです。 

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杉本 綾子(すぎもと あやこ)

この記事を書いた人

杉本 綾子(すぎもと あやこ)

特定非営利活動法人 芸術と遊び創造協会 所属
長年の保育現場勤務を活かし保育園の園長を経て、現在、現場で頑張っている人同士がともに学び、「心の栄養補給」ができる人材を育てるために講座などを企画・運営している。
『幼稚園教諭二種免許・保育士』『おもちゃコンサルタント』『絵画指導スペシャリスト』『保育ナチュラリスト』『保育 あそび発達サポーター』などの資格を取得。多様な視点から、園での遊びや保育に役立つヒントを届ける。

<芸術と遊びらぼ>
https://artplaylab.jp/
<芸術と遊び創造協会>
https://art-play.or.jp/

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