MENU

マットを使った遊び【遊び方・ねらい解説】

マットを使った遊び
マットを使った遊びは保育園でも人気の遊びです。室内遊びで思いっきり動いて体を動かすことの楽しさを学びます。今回は保育におすすめのマットを使った遊びをねらいや対象年齢別の遊び方などをイラストで解説介します。
 >>「外遊び・室内遊び」の連載一覧

マットを使った遊びとは

マット遊びとは、クッション性の高い素材で作られたマットを使って行う遊びです。室内遊びの一環として広く取り入れられており、ハイハイを始めた0歳児~5歳児まで楽しく遊ぶことが出来ます。

マット遊びをすることで、体力やバランス感覚などの運動能力の発達はもちろん、順番を待って遊ぶなどの社会性・協調性が育ちます。

今回は、「マット遊び」の年齢別の遊び方や注意点をご紹介します。

用意する物・道具

  • 体操用マット


遊びのねらい

保育園や幼稚園、認定こども園での遊びの活動では、ただ単に保育のひきだしの一つとして遊びを行うだけでなく、「ねらい」を意識して取り入れるようにしましょう。そうすることで、月案や指導案の作成にも役立ちますし、子どもたちの成長を促すことにもなります。
  • マット遊びを通して、全身を動かすことを楽しむ
  • マット運動や遊びを通して、体の使い方を知る

期待される姿

  • 運動を促進することで、筋肉の発達を促し、体を動かす楽しさを覚える
  • 柔軟性や、バランス感覚など調整力を養う

保育士の配慮と援助

保育者と一緒に取り組めば、0歳児の乳児クラスからも遊べる遊びもあります。 それぞれの遊びは年齢ごとに、補助に入ったり、補助なしで挑戦してみたりするといいでしょう。

片付けや準備の時間も活動の中に取り入れてみましょう。子どもたち数人で運ぶことで、協力し合うことも学ぶことが出来るかもしれません。

マットを使った遊びのアイデア

ごろごろ遊び

マットを使った遊び 

対象年齢

0歳児/1歳児/2歳児/3歳児/4歳児/5歳児

難易度

★☆☆☆☆

遊び方

マットの上で思い思いにゴロゴロします。マットの上は適度な柔らかさがあるため普段保育室の床の上ではできない動きもすることが出来ます。

坂道のぼり

マット遊びをする赤ちゃんたち

対象年齢

0歳児/1歳児/2歳児/3歳児/4歳児/5歳児

難易度

★☆☆☆☆

遊び方

ハイハイができるようになるとよりも活発に動けるようになります。マットを重ねてなだらかな山になるように置いて、その斜面をハイハイで登ったり下りたりして進んでみましょう。保育者は、子どもたちがよろけて転びそうになったらすぐに支えられる距離で見守りましょう。

トンネルくぐり

トンネルくぐり

対象年齢

0歳児/1歳児/2歳児/3歳児/4歳児/5歳児

難易度

★★☆☆☆

遊び方

イラストのようにマットとフラフープを組み合わせてトンネルをつくります。 年齢が高い子どもであれば、 膝をつかないでハイハイしながらトンネルをくぐるようにすると難易度が上がって面白さが増しますよ。

いもむしごろごろ

対象年齢

0歳児/1歳児/2歳児/3歳児/4歳児/5歳児

難易度

★★★☆☆

遊び方

マットの上をコロコロ回転しながら移動します。まっすぐ回っているつもりでもマットからはみ出たり思ってもいない方向に進んだりとなかなか難しいです。マットを重ねて緩やかな山を作り、その山を越えるようにコロコロ転がると難易度も上がり、より楽しめますよ。

凸凹マットあるき

対象年齢

1歳児/2歳児/3歳児/4歳児/5歳児

難易度

★★★★☆

遊び方

マットの下にタオルやクッションを置いてわざとでこぼこした道を作ります。転がるのではなく歩くことで足場の悪い環境でバランスをとったり前に進んだりしながら楽しみます。

階段マット滑り台

階段マットで遊ぶ子どものイラスト

対象年齢

2歳児/3歳児/4歳児/5歳児

難易度

★★☆☆☆

遊び方

保育園・幼稚園の階段の長さにあわせて、階段の上から下までマットを敷きます。子どもたちは、階段の上からマットを滑り台代わりにして滑り降ります。上から下に滑る遊びを十分に行ったら、今度は下から四足歩行でマットの坂を登ります。手すりがあれば、手すりを使って登ってもOKです。ぶつからないよう一人ずつ遊ぶようにしましょう。

しゃがみ相撲

しゃがみ相撲

対象年齢

4歳児/5歳児

難易度

★★★★★

遊び方

マットの上で二人向いあわせになるようにしゃがみます。スタートのあ合図でしゃがんだまま手のひらを押し合い相撲をします。体の一部がマットにつく、もしくは立ち上がったり足が動いたら負けとなります。

大根抜き

子どもたちを引っ張る先生のイラスト

対象年齢

4歳児/5歳児

難易度

★★★☆☆

遊び方

子どもたちはマットにうつ伏せで寝転び、手を上に上げてマットの端をしっかりと掴みます。先生(引っ張る役・オニ)は、子どもたちの腰あたりを両手で引っ張り、マットから引き剥がそうとします。子どもたちは、離れないように耐えます。最後までマットから手を離さずにいられた子の勝ちです。

 マット運び競争

「マット運び競争」遊び方イラスト解説③

対象年齢

5歳児

難易度

★★★★★

遊び方

何人かに分かれてチームになります。マットは少し離れた場所において置き、「よーいスタート」の掛け声で第1走者がマットまで走ります。前の走者がマットに座ったのが確認出来たら次の子がスタートします。

全員がマットに座るまで続け、全員揃ったら立ち上がりマットをスタート地点まで運びます。一番早く戻ってこられたチームが勝ちです。どこにどの順番で座るのか、どう指示をだすのか子どもたちが戦略を考えることができ運動会にもおすすめの遊びです。

マットをつかったサーキット遊び

対象年齢

4歳児/5歳児

難易度

★★★☆☆

遊び方

サーキット遊びのアイデアとして、マットを大きな水たまりと見立ててジャンプして飛び越える、マットの下に跳び箱のクッションがついている段をおいて、高さのある山に見立てるといった風にマットを使うことが出来ます。

いつものサーキット遊びがぐっと楽しくなりますね。

遊び方の注意点・ポイント

遊び環境の整備

体を大きく動かしたり、転がったりして前後の確認がしにくくなります。保育者が子ども同士の距離を保ったり、マットからはみ出てもケガのないようにクッションやフロアマットを設置するなどの対策を取りましょう。

子どもの様子の観察

マットの上を転がっていたら目が回ってしまった、いつもより窮屈な環境でハイハイをして怖くなってしまった場合は無理をせず遊びを止めて落ち着くまで子どもを観察しましょう。

適切な声掛け

出来たことは一緒に喜び、できなくてくじけそうになったときはここまで頑張ってみようなど小さなステップの目標に切り替えて声掛けをしてみましょう。子どもによってできる範囲はそれぞれです。どうしても難しい場合は、遊びの難易度を下げて達成感を味わうことも大切です。

マット遊びで楽しく遊ぼう

マットを使った遊びでは、室内にいながら前進を使った遊びができるため、お外遊びのできない雨の日などにもおすすめです。いつもの遊びに組み合わることで遊びの幅も広がります。お片づけは子どもたちと一緒に行うなどの活動もできますので、いつもの保育に取り入れてみてくださいね。

【関連記事】
ほいくisメンバー登録はこちらから
杉本 綾子(すぎもと あやこ)

この記事を書いた人

杉本 綾子(すぎもと あやこ)

特定非営利活動法人 芸術と遊び創造協会 所属
長年の保育現場勤務を活かし保育園の園長を経て、現在、現場で頑張っている人同士がともに学び、「心の栄養補給」ができる人材を育てるために講座などを企画・運営している。
『幼稚園教諭二種免許・保育士』『おもちゃコンサルタント』『絵画指導スペシャリスト』『保育ナチュラリスト』『保育 あそび発達サポーター』などの資格を取得。多様な視点から、園での遊びや保育に役立つヒントを届ける。

<芸術と遊びらぼ>
https://artplaylab.jp/
<芸術と遊び創造協会>
https://art-play.or.jp/

外遊び・室内遊び関連記事
ほいくisメンバーに登録(無料)