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どうなる?保育士の配置基準【保育をアップデート】

どうなる?保育士の配置基準
政府が2023年3月31日に発表した「次元の異なる少子化対策」のたたき台(試案)の中に、保育士の配置基準の改善が盛り込まれました。にわかに見直しの機運が高まる中、配置基準に関する施策はどんな方向に向かうのでしょうか。今回の「保育をアップデート」では、さまざまな角度から考えていきます。

保育士の配置基準とは

2人の保育士と4人の園児
まずは保育士の配置基準についておさらいしましょう。

現在の配置基準

配置基準は、児童福祉法に基づいた「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」第三十三条の中で、保育士ひとりにつき何人の子どもを保育できるかを定めたもの。現在はこのようになっています。

<国が定める配置基準>
  • 0歳児 3:1(子ども:保育士)
  • 1歳児・2歳児 6:1(子ども:保育士)
  • 3歳児 20:1(子ども:保育士)
  • 4歳児・5歳児 30:1(子ども:保育士)
このとき、原則として保育士は最低2名以上配置する必要があります。預かっている子どもが1人だからと言って、保育士を1人にすることはできません。ただし、2016年(平成28年)に導入された時限的な規制緩和により、一部の条件ではこの限りではなくなっています。

この配置基準は国が定めた認可保育所(認可保育園)の要件で、実際には各都道府県がこの内容を踏まえて条例で定めることになっています。また、この基準をベースとして他の地域型保育事業や認可外保育園などの基準が設けられています。

自治体によっては、保育の質の向上や働く環境の改善を目的として、独自に手厚い配置基準を設けているところもあります。

参考:「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」第三十三条/厚生労働省
 

配置基準の変遷

保育室内に重ねて並べられた園児用の椅子
国が配置基準を制定したのは1948年(昭和23年)。当初は、0・1歳児の「10対1(子ども:保育士※以下同)と、2歳児以上の「30対1」の二区分のみでした。

それ以降、0~3歳児については何度か改定があり、1・2歳児は56年前の1967年(昭和42年)に「6対1」に、3歳児は54年前の1969年(昭和44年)に「20対1」に、0歳児は25年前の1998年(平成10年)に「3対1」となって現行の基準になりました。4・5歳児については、制定された当初の「30対1」から、実に75年間も変わらないまま現在に至ります。

これまで社会環境の変化に伴い、たびたび配置基準見直しの議論は挙がってきましたが、結果的には大きく改定されることがないままというのが現状です。

配置基準を取り巻く動き

園庭の砂場で園児たちと遊ぶ保育士
続いて、配置基準を取り巻く最近の情勢について見てみましょう。

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ほいくis(ほいくいず)編集部

この記事を書いた人

ほいくis(ほいくいず)編集部

保育・幼児教育のプロフェッショナルで構成された編集部のライティングチームが、質の高い保育を日々提供していくために必要な知識・ノウハウを発信。専門知識から保育ネタ、保育士試験関連情報、保育学生さん向けの情報まで、あらゆる分野を網羅していきます。

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