ニジノ絵本屋とは
2011年に、東京都目黒区の都立大学駅から徒歩5分程の場所にオープンした小さな絵本専門店「ニジノ絵本屋」。落ち着いた店内には、びっしりと絵本が並べられています。“絵本の読み手と作り手をつなぐ架け橋”になることをコンセプトにしたニジノ絵本屋では、一般的に流通していて売れ筋の良い絵本ではなく、縁がある作家の方や出版社の絵本を中心に取り揃えています。
今回取材に応じてくれたのは、トートン店長。機敏なダンスと愛らしい表情で子どもたちにも大人気です。
子どもから大人まで幅広い年代の方が訪れるここでは、どのような絵本が人気なのでしょうか。第1弾の今回は、「ニジノ絵本屋の売れ筋5選」を店長に紹介していただきました。
むれ
[【ダウンロード特典付き】むれ(特典:特製ぬりえPDFデータ配信) (日本語) 単行本 ]作:ひろた あきら
出版社:KADOKAWA
対象年齢:3歳~(※)
“ニジノ絵本屋で売れている絵本”の1冊目は、芸人のひろたあきらさん作の絵探し絵本です。絵本の中には、さまざまな「むれ」が出てきますが、そのむれの中には、ひとつだけ違うものが…?
「構成がシンプルな絵本ですが、そのシンプルさと間違い探しのような内容が子どもたちに人気です」
大人もついつい一生懸命になってしまいそうな、楽しい一冊です。私も取材中にも関わらず必死に探してしまいました…が、見つからず。再挑戦のためにもゲットしたい絵本です。
オフロケット
[オフロケット (コドモエのえほん) (日本語) 単行本]作:ザ・キャビンカンパニー
出版社:白泉社
対象年齢:3歳~(※)
次にご紹介いただいたのは、お風呂の中でカウントダウンをしていく数を楽しむ絵本です。『オフロケット』というユニークなタイトルと、カラフルな色合いが目を引きます。
「お子様は、のぼる数字は得意でも下がっていく数字は苦手なことが多い気がします。この絵本は10からカウントダウンするので、楽しみながら数字を学ぶことができます」
また、この作品には店長も所属するジャグバンド「The Worthless」が歌をつけ、イベントなどで披露しています。歌も合わせて、お風呂の時間がワクワクでいっぱいになりそうですね。楽しすぎて、カウントダウンが終わってもお風呂から出られないかも…!?
おすわりどうぞ
[おすわり どうぞ (講談社の創作絵本) (日本語) 単行本]作:しもかわら ゆみ
出版社:講談社
対象年齢:1歳~(※)
3冊目は、やわらかいタッチのりすのイラストから、やさしいお話が想像できるようなこちら。さまざまな動物にぴったりないすが出てきます。キツネのいすは、大きな丸太。他の動物が『一緒に座らせて』とやって来て、みんなで仲良くひとつのいすに座ります。
「一人ひとりのいすも素敵ですが、みんなで一緒も素敵だと思えるやさしいストーリーです。かわいいイラストが大人にも人気です」
みんなで仲良く、分け合うことを教えてくれる内容です。読み聞かせをすれば、「一緒に座ろう!」なんて声も聞こえてきそうですね。
木の実とふねのものがたり
[木の実とふねのものがたり―The story of the seed and 単行本]作:小林由季
出版社:ニジノ絵本屋
お次はこちらです。トートン店長のほっぺたとイラストの木の実がそっくりですね。ふねの上で生活をしている女の子。ある日降ってきた木の実が芽を出し育ち、実をつけた木になります。雲にぶつかって落ちた木の実は、散らばって世界中に届きます。
「ニジノ絵本屋から出版している絵本です。バイリンガル絵本になっているので、海外の方でも楽しめますよ。歌もついていて、読み聞かせにもおすすめです」
楽しいストーリーと歌付き絵本ということで、発表会での劇などにいかがでしょうか?
ぼくは生まれたとき
[ぼくは生まれたとき]作:イザベラ・ミンニョス・マルチンス
絵:マデレナ・マトーソ
訳:本田亮
出版社:ニジノ絵本屋
元はポルトガルで出版された絵本が、翻訳されてニジノ絵本屋から! ぼくは生まれたとき、世界は真っ暗でまだママのお腹の中しか知りません。でも、少しずつ手で触れて、目で見て、口に入れて、世界を知っていきます。
「何も知らなかったけれど、小さな命が生まれてから毎日さまざまな発見をしていく、その発見は素晴らしいことだ、ということを伝えてくれる絵本です。世界中で大人気で、11か国語に翻訳されているんですよ」
いろいろなことを経験して大きくなっていく子どもたちの姿を描いた作品には、大人が読んでも心に響くものがありますね。
ちょっと珍しい絵本がウリ!
ニジノ絵本屋のウリは、他ではなかなかないような絵本がそろっていること。「これ書店にありますか?」と何度も尋ねてしまいました(笑)。売れ筋絵本も、少し変わり種の素敵な作品ばかりでしたね。次回第2弾は、「ニジノ絵本屋が勧める絵本4選」をご紹介します。お楽しみに!※絵本の対象年齢はあくまでクラス分けの際の目安で、実際にはどの年齢の子でもおすすめです。
2011年、東京都目黒区の都立大学にオープンした小さな絵本専門店。
実店舗運営のほか、音楽や食とコラボした絵本のイベント事業や絵本の出版事業を展開し、「絵本」でつながるヒト・モノ・コトを中心に活動中。
店長は「トートン」。41歳。
うたうヒゲとおどるマリオネットのジャグバンド『TheWorthless』のメンバーで、とても無口。
・WEB http://nijinoehonya.com
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・トートン店長からのお知らせが届くLINE@
https://line.me/R/ti/p/%40nuc2565k
The Worthlessとは… 【うたうヒゲとおどるマリオネットのジャグバンド】
ステージではクマがおどっているし、うたっているのは4人のヒゲ。よく見ると、パーカッションは洗濯板だし、マッシュルームカットの姉妹はソックリ双子。映画みたいに絵本を読んだり、ただただ楽しい歌をうたいます。
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