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遠足がテーマの絵本~行く前に、行った後にも楽しめるワクワク・ドキドキの8冊

遠足でお弁当を食べる園児たち
新年度が始まり、新しいクラス、新しい友だちに不安な表情を見せる子もようやく慣れてくる頃、遠足を企画している園もあるのではないでしょうか?今回は遠足をテーマにした絵本を8冊選びました。遠足って何?お弁当もあるの?みんな一緒だから楽しい!そんな絵本を選びました。

えんそく くろくま

絵本「えんそく くろくまむの書影
えんそく くろくま
作・絵 たかいよしかず 
出版社 くもん出版 

対象年齢:読んでもらうなら2歳ごろから/自分で読むなら 字が読めるようになってから(5歳ごろから) 

くろくまくんはいのしし君たちと遠足に出かけます。リュックの中にはおやつがいっぱい。お母さんにお弁当を作ってもらってさぁ出発。くろくま君は遠足で楽しいことに出会います。 

遠足に行くとき、「せっかく園外に出てクラスの友だちや先生たちもいるのだから、普段とちょっと違う経験ができるといいな。」そんな思いの先生たちもいるのではないでしょうか? 緑と黒のコントラストが鮮やかで、色彩を抑えた中に動物たちの表情が豊かな絵が特徴です。くろくま君は自然の中の小さな音に気付いたり、遠足で出会う動物たちと一緒に楽しいことをします。遠足でもそんな小さな発見ができるといいな。そんな思いになる一冊です。 

きょうのおべんとうなんだろうな 

絵本「きょうのおべんとうなんだろうな」の書影
きょうのおべんとうなんだろうな 
作 岸田衿子 
絵 山脇百合子 
出版社 福音館書店 
対象年齢:読んでもらうなら2歳ごろから ・自分で読むなら 字が読めるようになってから(5歳ごろから)
 

野原で遊んでいると「お腹がすいちゃった。」と動物たちがそれぞれのお弁当を持ち寄ります。「これ誰の?」お弁当の包みや大きさからみんなのワクワクが伝わってきます。「今日のお弁当は何かな?」 

「かばくん」などの名作を生んでいる岸田衿子と「ぐりとぐら」の絵などの山脇百合子が優しいタッチの絵で遠足の楽しみの一つのお弁当を描きました。絵本の中の動物たちも自分のお弁当に大満足。それぞれの動物の大好物が入っている様子を十分に楽しんでみてください。そして4・5歳児には自分の好きなお弁当のおかずについて問いかけ話す機会に繋げると遠足の日のお弁当がもっと楽しみになるはずです。

えんそくバス 

絵本「えんそくばす」の書影
えんそくバス
作 中川ひろたか 
絵 村上康成  
出版社 童心社 
対象年齢:読んでもらうなら3歳ごろから ・自分で読むなら 字が読めるようになってから(6歳ごろから) 


 園長先生は「明日は遠足です。お弁当を忘れないでね」と自分で言っていたのに楽しみでなかなか眠ることができません。大変!寝坊をしてしまいました。しかし、園の子どもたちも先生も園長先生が来ていないことに気づかずバスで出発したからさあ大変! 

絵本を開くとタイトルの横に園長先生。保育園や幼稚園の遠足の雰囲気が伝わってきます。はっきりとした色にわかりやすい絵。遠近法も使われていて公園の大きさも感じることができます。遊んでいるページにはテキスト(文字)がありません。でも絵本の中の楽しさが十分に伝わり、子どもたちも共感できるシーンも盛り込まれています。慌てて来た園長先生の表情やその後のお弁当。遠足って楽しいね。そんな気持ちになります。

えんそくねこねこ 

絵本「えんそくねこねこ」の書影
えんそくねこねこ
作・絵 長野ヒデ子 
出版社 ひさかたチャイルド 
対象年齢:読んでもらうなら3歳ごろから/自分で読むなら 字が読めるようになってから(5歳ごろから)
 

12匹の猫が歌いながら遠足に出かけます。「♪ らんらん ねこねこ らんらん ねこねこ おべんともって えんそくだ! 」 川を越えて山に登って・・すると大きなくまに出逢います。ちょっとびっくりしたけど楽しい思い出になりました。

福音館書店の「くまさんハイ」でお馴染み長野ヒデ子さんの作品。「いとまき」のメロディーに合わせた文章で構成されていて、覚えやすく歌いながら読み聞かせを進めていくことができます。歩きながら思わず口ずさみたくなるメロディーは猫も同じようです。遠足に行った先での出会いや経験はきっと帰ってきてから家族に話したくなる。絵本を通してその思いに触れてみてください。

あめのひのえんそく 

絵本「あめのひのえんそく」の書影
あめのひのえんそく
作・絵:間瀬 なおかた 
出版社:ひさかたチャイルド 
対象年齢 読んでもらうなら3歳ごろから 自分で読むなら小学校低学年から 


楽しみにしていた遠足。バスに乗ってぶどう狩りに出かけます。でも朝から雨が降ってしまいました。ぶどう狩りはできるのかな? ページをめくるたびに色とりどりの風景が続きます。最後の「あっ」という仕掛けも楽しめます。

秋設定の絵本ですが、ページをめくる楽しさと、繰り返される文章のリズムを感じて欲しいと思い選びました。風景の美しさやバスが山を越えていく道路の様子から、「乗っているバスはどれ?」とバス探しもできそうです。子ども達の「晴れるといいな」という気持ちが絵本を通して広がり「晴れてよかったね」という思いを読み手、聞き手、みんなで感じてください。 

みらいのえんそく 

絵本「みらいのえんそく」の書影
みらいのえんそく
作:ジョン・ヘア
文:椎名 かおる
出版社:あすなろ書房 
対象年齢 読んでもらうなら 3歳ごろから 自分で読むなら小学校低学年から 


宇宙ステーションから月へ行く未来の遠足。宇宙服を着て出発。月のクレーターを観察したり、遠くに浮かぶ地球を見たり楽しんでいます。その中で絵を描くうちに眠ってしまった子を残して宇宙船は帰ってしまいました。さぁ大変! 月に残された子は無事に帰れるでしょうか?

宇宙船に乗って月に遠足に行くと聞いただけでワクワク。月から見る地球や、クレーターの大きさなど、とても大胆な構成に引き込まれます。月に残され一人ぼっちで絵を描いていると宇宙人がそばにきますが、やりとりはほとんど文字がなく、子ども達の想像力を掻き立てます。この絵本をきっかけにみんなで想像を膨らませ、ごっこ遊びのきっかけにもなりそうです。 

のはらのおみせ 

絵本「のはらのおみせ」の書影
のはらのおみせ
作 やすいすえこ 
絵 ほりかわりまこ 
出版社 岩崎書店 
対象年齢:読んでもらうなら4歳ごろから 読むなら小学校低学年から 


 先生と友だちと野原に遠足に行ったリナはひとりぼっち。先生といっしょに手を繋ぎたかったけど出遅れてしまいます。一人で草むらに入っていくとかわいいお店屋さんがありました。お店を回るうちに自信がついてきて・・・

繊細でリアルな絵に引き込まれ本文に出てくるしりとりやなぞなぞにも親しみが持てます。引っ込み思案でお友だちに声をかけることができない主人公。お店やさんを楽しむ中で次第に自信がつき歌を歌っていると、いつの間にか友だちや先生がそばに来ていてお弁当に誘われる様子は、「新しいお友だちを増やして欲しいな」。という保育者の気持ちにも通じます。でも「一人で遠くに行かないでね」の一言を添えるのを忘れずに。 

つんつくせんせいとつんつくえんのくま 

絵本「つんつくせんせいとつんつくえんのくま」の書影

つんつくせんせいとつんつくえんのくま
作・絵 たかどのほうこ 
出版社 フレーベル館
対象年齢:・読んでもらうなら 4歳ごろから ・自分で読むなら 小学校低学年


つんつく園の子どもたちとつんつく先生は遠足で山の家に行くことになりました。でも道に迷ってしまいついた家はまるで「3びきのくま」のお話に出てくるような家。それと同じ頃、つんくま園のくまたちも遠足で山の家を目指していました。

この絵本を読む前にぜひ「3びきのくま」の絵本を楽しんでください。すると絵本に出てくるエピソードの楽しさを十分に味わうことができます。遠足にはハプニングがつきもの。人間の子ども、こぐま、それぞれ同じようなエピソードの面白さ、ちょっと違うところに気づく楽しさがある絵本です。その楽しさを子どもたちといっしょに感じて欲しいと思います。

子どもたちにとって先生やお友だちといく遠足はワクワクがいっぱい。しかし、引率する先生たちからすると、企画から始まり下見や打ち合わせをし、園外という部分では気が抜けない行事の一つですね。 

遠足の前後に読んで楽しい思い出を

 先生やお友だちと普段の生活とはちょっと違う遠足という特別な空間は子どもたちも先生たちもたくさんの経験と発見に溢れています。それは絵本の世界でも同じことが言えると思います。絵本の中の遠足、実際の遠足、どちらも楽しんで来てくださいね。行ってらっしゃい!

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ほいくis(ほいくいず)編集部

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