園での個人情報管理、どうしていますか?
2023年12月、奈良県の幼稚園で、職員の自宅のパソコンから園児の情報が流出した可能性があるという事例が報告されました。職員は在宅勤務中、遠隔操作できるアプリをインストールさせられる「サポート詐欺」の被害にあったということです。皆さんの園では、個人情報の取り扱いについてのルールやマニュアルは整備されているでしょうか? データの管理や共有方法を誤ると、大きな情報漏えいに繋がってしまう可能性もあります。
そこで今回は、お勤めの園の情報管理に関する対策の状況についてアンケート調査を実施します。
思わぬところから情報漏えいのリスクがある
園では、通園している園児に関する大切な情報を多く所持しています。住所・氏名といった個人情報をはじめ、園児の写真や発達に関する記録など、プライバシーに関わる内容まで、さまざまな情報があります。保育士には「守秘義務」の原則があり、児童福祉法18条22でも次のように明記されています。
第十八条の二十二
保育士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。保育士でなくなった後においても、同様とする。
参考:児童福祉法| e-Gov法令検索
近年では、SNSで活動の様子を伝える園も増えてきました。園での取り組みを知ってもらったり、保育園の魅力をアピールしたりするには、とても効果的な方法ですね。
しかし、一度インターネットに載った情報は、後から訂正するのがとても難しくなります。そのため、園児の顔を掲載する場合には、保護者への事前説明と同意を取ったうえで、取り扱い方法をきちんと守る必要があります。園の玄関や町の掲示板といった、不特定多数の人が見る場所への掲載にも注意が必要です。 他にも、プライベートのアカウントで子どもとのエピソードをつぶやいたり、第三者に園児の家庭事情を話したりするのも、個人を特定される可能性があるため、情報漏えいのリスクがあります。園で所持している情報は、園の外に持ち出さないなど、個人の判断によらず、職員全体でルールを共有することが大切です。
個人情報保護・サイバーセキュリティの対策を見直そう
今回の奈良県の事例では、直接的な被害の報告は出ていないとのことでした。しかし、悪意を持った第三者に情報が渡ってしまった場合、通園している子どもやその家庭に被害が及んでしまう可能性があります。そうしたトラブルに巻き込まれないためにも、情報の保管方法やセキュリティー対策について、保育者自身が正しい知識を持っておくことが重要になります。
ほいくisメンバー限定でアンケートを募集します
ほいくisでは、保育現場からのリアルな声を集めるため、メンバー限定でのアンケートを募集します。テーマは、「園での個人情報保護・サイバーセキュリティ対策について」。回答結果は、個人が特定できない形で集計し、ほいくisメンバー限定の特別記事にてご紹介させていただきます。みなさまからの回答をもとに、園での情報の取り扱いについて、一緒に考えていきたいと思います。記事の公開は2月中旬を予定しています。- 実施期間:1月12日(金)00:00~1月24日(水)23:59
- 質問項目:全9項目(所要時間/約7分)
他の保育者の皆さんの回答を知ることで、自園でのセキュリティー対策について見直すきっかけになるのではないでしょうか。みなさまからの回答をお待ちしております!
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