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間違っていない?新人保育士さんが知っておくべきビジネスマナーとは【敬語・電話】

就職活動をする女子学生
この春、新社会人として保育士デビューした皆さんの中には、保護者や先輩保育士さんとの関わり方に不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。ここで大切なのは、ビジネスマナー。今回は、新社会人として知っておきたい基本的なマナーをご紹介します。

ビジネスマナーは保育士にも必要

一般企業に就職すると、多くはビジネスマナー研修などの機会が設けられています。しかし、専門職となる保育士さんは、就職したその日から子どもたちとの毎日にバタバタ…マナー研修どころではない! というところもあるかもしれませんね。

職業柄ビジネスマナーとはあまり縁がないように思えますが、保育士さんにとっても重要です。
  • 保護者との会話や連絡帳、おたより(クラスだより)
  • 園宛に来るメールや電話
  • 地域の人との関わり
  • 先輩保育士との関わり
など、しっかりとした言葉遣いや対応が求められる場はとても多いのです。また、ビジネスマナーは身に着けておいて困ることはありません。一度よく確認しておくといいでしょう。

正しい言葉遣いとは【敬語編】

多くの方が悩むのが敬語の使い方。保護者と話すときや連絡帳の記入などでも使用するので、しっかり理解して正しい使い分けをしましょう。

敬語の基本

  • 尊敬語
相手に敬意を示すときに使う。
「お+動詞+~なる」「ご+動詞+~なる」

例)ご覧になる、お聞きになる
  • 謙譲語
自身の行為をへりくだって表現するときに使う。

例)申し上げる、拝見する
  • 丁寧語
丁寧に表現するときに使う。

例)見ます、言います

ビジネスシーンでよく使う敬語

  • 「僕」「自分」⇒「わたし」「わたくし」
  • 相手の会社⇒口頭の場合は「御社」メールの場合は「貴社」
  • 自分の会社⇒「弊社」「当社」※園の場合は「弊園」「当園」
  • 分かりました、了解しました⇒「かしこまりました」「承知いたしました」
  • すみません⇒「申し訳ございません」
  • ご苦労様です⇒「お疲れ様です」
  • なるほど⇒「おっしゃるとおりです」
  • できません⇒「いたしかねます」
これは一般的企業でよく使用される敬語です。ついつい使ってしまいそうな「分かりました」や「すみません」。正しい言い方を覚えておくと、さまざまな場面で役に立ちます。

身内に役職や「さん」は付けない

これは、とても間違えやすいポイントです。身内の人には「社長」「部長」などの役職や、「〇〇さん」は付けません。例えば外部から「〇〇園長」宛に電話があった際は、「園長先生はいません」「〇〇園長はいません」ではなく、「〇〇は席を外しております」「〇〇は休みを取っております」などと伝えましょう。先輩保育士も同様、外部に対しては「△△先生」ではなく呼び捨てにします。

正しい電話対応をマスターしよう

保育士が電話対応をする機会はそこまでないのでは? と思っている方も多いかもしれません。しかし、実際は保護者から、園見学希望者から、役所から、系列園から、などさまざまな電話を受けて対応する機会が数多くあります。

近年は、SNSでのやり取りが基本となっているため電話対応に苦手意識を持っている方も多いようです。就職先の園で戸惑わないよう、しっかり理解しておきましょう。

しっかり挨拶をする

電話を受けたら、まずは「お電話ありがとうございます」と挨拶をします。このとき、通常の電話でよく使う「もしもし」はNGなので注意しましょう。中には、朝は「おはようございます」と挨拶をするなど決まっているところもあるので、園に確認をしておくといいかもしれません。

3コール以上の場合は「お待たせいたしました」

ビジネスシーンでは、基本的に3コール以上待たせてしまったときには「お待たせいたしました」と出るのがマナーとなっています。園では、忙しい時間帯などはなかなか電話が取れないこともありますよね。取るまでに時間がかかった際には一言付け加えるようにしましょう。

取り次ぐ場合は相手の名前を確認

「〇〇さんいますか?」と電話がかかってきた場合は、相手の名前を必ず確認しましょう。相手が分からないまま取り次いでしまうと、情報漏れに繋がることも。

保留が長くなる場合は途中で断りを

取り次ぎや確認などで、電話を保留にすることは多いと思います。しかし、保育中だとなかなか対応が出来ずに相手を待たせてしまうことも。保留のまま長い時間待たせることがないよう、「長くなるな」と感じたら途中でその旨を伝えましょう。場合によってはかけ直しをする方が良いでしょう。

【6つのタイプ別】保育士の電話対応と注意点 

電話対応

保育園にはさまざまな相手から電話がかかってきます。タイプ別の解説と注意すべきことをご紹介します。  

①保護者からの電話対応 

保育園で1番多いのは保護者からの電話で、欠席の連絡や伝達事項、お迎え時間の変更など内容もいろいろです。 

たいていの場合は保護者から聞いた内容を他の職員に伝達するので、相手の話したことを復唱したりメモをするなどして、聞き取りに抜け落ちがないように注意しましょう。 

②同僚からの電話対応 

同僚から欠勤や遅刻、伝達事項、研修報告などの電話を受ける場合もあります。もし仲の良い同期や後輩からの電話でも、職場ですのでくだけた話し方はせずにやりとりしてください。 

③入園を希望する保護者からの電話対応 

入園の希望や相談、質問の電話がかかってくることもあります。新人や若手保育士には答えられない内容も多いので、担当者や先輩にお願いをしましょう。 

相手の名前や子どもの年齢、電話の用件などをしっかり確認して引き継ぐことが大切です。 

④就職や転職の希望者からの電話対応 

ときには就職や転職活動をしている人から電話を受けることもあります。要件を聞き取った上で、園長や副園長などの担当者に引き継ぎましょう。 

就職活動はドキドキするものなので、優しい受け答えができるといいですね。 

⑤市区町村などの自治体からの電話対応 

保育園のある自治体から園長宛に電話が入ることもあります。園長が不在であったりすぐに出られない場合は、周囲に確認した上で相手に”いつ連絡できるか”を伝えましょう。 

そして、いつ誰からどのような要件で電話があったかをメモして、園長に適切に引き継ぐことが大切です。 

⑥クレームの電話対応 

”受話器を取るといきなりクレームが始まる”こともあるかもしれません。先輩保育者に代わるのが正解ですが、相手の話を遮ってしまうとさらに怒らせることもあります。 

まずは相手の主張を聞いて「ご不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。ご用件は◯◯についてですね。それでは上司に代わりますので少々お待ち下さい」などと断ってから交代しましょう。 

その際は必ず電話を保留にして、先輩に状況をしっかりと伝えてください。 

【よくある事例】自分から電話をかける場面と注意点 

保育士は自分から電話をかける機会もあり、保護者や保育園にかけることが特に多いです。具体的なシチュエーションと気をつけることをまとめます。 

保護者に電話をかけるとき 

子どもの発熱などでお迎えをお願いする 
子どもが体調を崩したときには保護者に電話をしてお迎えをお願いします。保護者も仕事中に電話を受けているので、「お仕事中すみません。少しだけお話させていただいてよろしいですか?」などとお伺いを立てましょう。 

子どもの体調などを簡潔に伝えてから、できるだけ早めのお迎えをお願いしてください。 

欠席の確認や伝達事項を伝える 
子どもの欠席連絡がないときは保育園から確認の電話をしますし、伝えそこねたことを降園した保護者に電話で話す場合もあります。 

保護者は家事や育児などで忙しいので手短に話す必要があります。伝えたいことを箇条書きにしておくと、頭の中が整理されて話しやすいですよ。  

保育園に電話をかけるとき 

欠勤や遅刻の連絡 
朝起きたら発熱していたり寝坊してしまったりと、ドキドキするような状況で保育園に電話をする場合もあります。電話しづらい場面ですが、職場に心配をかけてしまうので少しでも早く連絡することが大切です。 

勇気を出して電話をかけ、状況の説明とともに職場に迷惑をかけることをしっかりと謝罪しましょう。  

研修など外出先からの電話 
外部に出向いて研修を受ける際は、「これから研修を受けてきます」「研修が終わりました」などと保育園に電話をすることが多いです。 保育園を抜けて研修を受けさせてもらっているので、不在時の対応のお礼や報告をしっかりと伝えてください。  

正しいマナーで素敵な社会人に

最近では、保育士向けのマナー研修を行っているところも増えてきているようです。しっかりとマナーを身に着け、素敵な社会人になりましょう。


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ほいくis(ほいくいず)編集部

この記事を書いた人

ほいくis(ほいくいず)編集部

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