造形表現に関する技術とは
造形科目は、指定のテーマに沿って絵を描く試験内容になっています。手引きには「保育の一場面を絵画で表現する。」とのみ書かれていて、細かいテーマは当日まで分からないことから難易度が高い科目となっています。持ち物
試験中に机上に置けるものについては指定されているので、まずは確認が必要です。事前の練習も、決められた用具を使って行うようにしましょう。- 鉛筆またはHB~2Bのシャープペンシル
- 12~24色程度の色鉛筆
- 消しゴム
- 腕時計 ※アラーム音が鳴らないもの。計算機、電話等の通信機能のついていないものに限る
当日まで分からないテーマと共に受験者を悩ませるのが、「試験時間は45分」という点。45分以内に絵を描き、色を塗るところまでこなすのは想像以上に難関です。練習段階から時間を計りながら描くようにしましょう。
参考:保育士試験 受験申請の手引き/一般社団法人全国保育士要請協議会
合格のポイントは?
条件をすべて満たす
造形の試験には、細かい条件が指定されています。例えば、「3歳児クラス」「遠足で動物園に来ている」「子ども3名以上、保育士2名以上」「外で遊んでいる様子が分かるように」など、テーマによって異なります。この条件を満たすことは、合格の最低条件ともなるので必ず全て絵に盛り込みましょう。過去問を活用して、さまざまなパターンを練習しておくと良いですよ。
人物に表情をつける
人物を描くときは、必ず表情が分かる絵を描きましょう。例えば「給食中」というテーマであれば、「口をあけて食べている子」「笑顔でもぐもぐしている子」「何から食べようか迷っている子」「お友だちに話しかけている子」など、さまざまな子どもの様子から表情の描き分けができますね。表情のパターンをあらかじめいくつか決めておき、当日は当てはめるだけで良いようにしておくと、迷う時間が省けます。
大人と子どもの描き分け
関節を描く
関節があるだけで絵に躍動感が出ます。とはいえ、難しく描く必要はありません。走っているときの膝やボールを投げているときの腕など、関節が曲がっている様子を描くだけで見違えるように動きがある絵になりますよ。背景を描く
絵がパッと目に入ったとき、背景があるかないかだけで全く印象が異なります。テーマは当日にならないと分からないものの、背景はざっくりいえば「室内」か「室外」かの二択です。ある程度「保育室だったらこれを描く」「園庭はこれを描く」と決めておくことで、焦らずすぐに取り掛かることができます。明るい印象に
絵に使う色は自分で選ぶことができますが、「明るく」「柔らかい」印象の色を選んで着彩しましょう。保育の様子を描くことから、明るい雰囲気の絵の方が魅力的ですよね。服装や室内の背景の色を選ぶときに心がけてみてください。技術だけが合格ではない!
保育士実技試験の造形科目は、合格ラインが分かりづらく対策が難しく感じるかもしれません。しかし絵の技術だけが評価されるわけではないので、全体の雰囲気や色使いなどを考えながらしっかり対策をして合格を目指しましょう。【関連記事】