①りんごがひとつ
[りんごがひとつ (えほん・ハートランド) (日本語) 大型本]作・絵:ふくだ すぐる
出版社:岩崎書店
対象年齢:3歳~
りんごがひとつ落ちていました。おなかをすかせた動物たちがたくさんいますが、おさるはりんごを持って逃げ出します。「まてー!」みんなに追いかけられ、がけっぷちに追い詰められたおさる。よく見ると…?
どこか親しみがある絵と、たくさんの動物。それだけで子どもたちの興味をひきそうですね。そして途中、ちょっとクスっとしてしまう場面もあり。最後まで読むと、おさるの思いと動物たちのやさしさを感じられる絵本です。
「どうしておさるはりんごを持って行っちゃったのかな?」「動物たちはどうするかな?」と、いろいろ考えさせられる、実は奥が深い一冊です。
②どうぞのいす
[どうぞのいす (【2歳 3歳 4歳児の絵本】) (日本語) 単行本]作:香山美子
絵:柿本幸浩
出版社:ひさかたチャイルド
対象年齢:3歳、4歳~
小さないすを作ったうさぎさんは、「どうぞのいす」と書いた立て札と一緒に大きな木の下にいすを置きます。やってきたロバさんが、いすにどんぐりを置いて一眠り。その間にやってくる動物たちは、置いてあるものをもらい、代わりに持っていたものを置いていきます。最後にいすの上にあったのは…。
「もらうばかりじゃ悪いから…」という思いやりを感じられる、大人気ロングセラー絵本です。次の人のことを考えた動物たちの行動は、子どもたちの心にしっかり届いてくれるはず。
子どもたちに、「自分だったらどうする?」と聞いてみるのもおもしろそう。「全部食べないで残しておく」「ロバさんと一緒に食べる」なんていう思いやりも、聞こえてくるかもしれませんね。
③ノンタンぶらんこのせて
[ノンタンぶらんこのせて (ノンタン あそぼうよ1) (日本語) 単行本]作・絵:キヨノサチコ
出版社:偕成社
対象年齢:3歳~
ノンタンはぶらんこをひとりじめ。「かわって」と言われても、なかなかかわることができません。「じゃあ10数えたらかわるよ」というノンタンですが…。
大人気「ノンタン」シリーズから、お友達へのやさしさを学べる一冊をご紹介。「楽しくてかわりたくない!」「ひとりじめしたい!」そんな子どもたちの気持ちを表しながらも、どうすればいいのかを考えられます。
そして個人的に私が大好きなポイント。それは、保育園でもよく耳にする「おまけの おまけの きしゃぽっぽ ポーっとなったらかわりましょ」という歌が登場するところ! 子どもたちの間でも、自然と聞こえてくるようになりそうですね。
④そらまめくんとめだかのこ
[そらまめくんとめだかのこ (こどものとも傑作集) (日本語) 大型本]作・絵:なかやみわ
出版社:福音館書店
対象年齢:3歳~
そらまめくんたちが水たまりで遊んでいると、迷子のめだかのこが。小川まで運んであげたいけれど、どうしたらいいのかな? そらまめくんたちが一生懸命考えて出した答えとは…?
心があたたまる、ぜひ読み聞かせに用意してほしい一冊です! 自分の大切なものを使って困っている友達を助けるそらまめくん。やさしい気持ちと思いやりの心で溢れています。
「お友だちが困っていたら、どうする?」子どもたちに聞いてみると、面白いアイデアや子どもの素直さならではの答えが出てきそうですね。
⑤ちいさなくれよん
[ちいさなくれよん (こどものくに傑作絵本) (日本語) 単行本]作:篠塚かをり
絵:安井淡
出版社:金の星社
対象年齢:4歳頃~
折れて小さくなった黄色のクレヨンは、くずかごに捨てられてしまいます。しかし、自分はまだまだ役に立つことを信じて、自分の身を削って子どもたちに使われなくなったおもちゃたちに黄色を塗ってあげます。
思いやりの気持ちの対象は、「人」だけではありませんよね。物を大切にする、ということを学べるこの絵本は、ぜひ保育園で読み聞かせてほしい一冊!
たとえ小さくなってしまっても、こんなにたくさん役に立つんだ! そんな気づきを黄色のクレヨンが教えてくれます。
思いやりを育てる1冊を
いかがでしたか? 大人が読んでも思わず心があたたまるような絵本ばかりでした。子どもたちの思いやりの気持ちを育てる一冊を探してみてくださいね。
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