主任としての保護者対応
今回は、主任保育者としての保護者対応についてお伝えします。担任の時の子どもとの関わりで悩んだ事や、保護者からの相談、そういった経験談は主任保育者になってからの大きな財産となる事を改めて感じています。
また、保護者の中には、「主任の保育者と話をしたい」という方も多くいるように感じます。その中で、気を付けている事やポイントを経験をもとにお伝えします。
自身の担任としての経験を活かして伝える〜保護者が見通しを持ち安心できるように〜
子どもの成長は本当にそれぞれ
私が受け持ったことがあった子で年少、年中クラスではプール遊びを嫌がり、1回も入ったことがなかった子が年長クラスになったら何事もなかったかのようにプール遊びを楽しんでいた子がいました。それまでに様々な経験を通して自信をつけたのでしょう。また、年少クラスでは控えめで、自分の思いを言えなかった子が年長クラスになってからクラスみんなの前で堂々と自分の意見を言えるようになった子もいました。
もちろん、子どもひとりひとり姿は違いますし、最後までプールに入らない子もいるかもしれませんし、自分の思いをなかなか言えない子もいると思います。
しかし、この経験は主任になった時に保護者から相談された時に活かされました。
成長の見通しを立てられることで安心を与えられる
4月、泣いて登園をしぶる子がいたときに、保護者は「いつまで泣いて登園するのだろうか、、」と不安になる方もいますよね。不安な気持ちを受け止めながら、今まで受け持った子の経験を交えながら、それぞれのペースがあること、でも好きな遊びを見つけて楽しむ姿が見られる日がくること、そのために私たち保育者が丁寧に関わっていくことを伝えることで保護者の安心に繋がっていきます。
オムツが外れない、言葉が出ない、保護者は様々な不安や心配を抱えています。必要に応じては専門機関を紹介することもありますが、自分の経験を活かし、担任と連携をとってながら丁寧に伝えていっています。
担任と一緒に保護者に伝える〜日頃から保護者や子どもとコミュニケーションをとる〜
日頃からのコミュニケーションが大切
私は、担任から怪我やトラブルがあった際に「保護者にどんな風に伝えたらいいですか?」という相談を受けた時、「こんな風に伝えるといいんじゃない?」と担任を保護者に見立てて、具体的な伝え方をしてみせます。基本的には、担任の言葉で担任の思いをもって保護者に伝えていますが、なかには伝える事が苦手で保護者に誤解を与えてしまったり、伝わり切らなかったりする事も多々あります。そんな時は主任と担任が一緒に伝えする事もひとつだと思います。
とはいえ、「主任の先生」というだけで、何を言われるのかと緊張してしまう保護者もいると思うので、日頃から保護者とのコミュニケーションは取るように心掛けています。
些細なできことを写真を見せながら伝えたり、何気ない日常会話を交わしたり、、 そうする事で保護者の「緊張」は「安心感」にかわります。
主任がいてくれて安心
それは、担任の先生にも当てはまります。主任が同席することに対して緊張するのではなく、主任の先生がいてくれて安心。となるように先生たちとのコミュニケーションも心掛けています。また、担任の目の前で保護者対応をする事で、「そんな言い回しがあるんだ」「そんな伝え方があるのだ」と担任の伝え方の引き出しも増えますよね。
担任との連携を意識して伝える〜チーム保育は保護者の安心感に繋がる〜
担任の活躍を伝えることも大事
前の項目でもお伝えしたように、日頃から保護者とのコミュニケーションは大切にしています。その時のポイントとして、「私が感じたこと」を伝えると共に、「担任とも話していて・・」「担任と一緒に◯◯君の成長に感動したんです・・」と担任とのエピソードを添えることもあります。特に、新人保育士が初めて担任を受け持った時には新人保育士が不安なのはもちろんのこと、保護者も「大丈夫かな、、」と不安に思うこともありますよね。そういった時には意識して担任とのエピソードを伝えるようにしています。
例えば、4月の入園後や進級後、不安な気持ちから泣いて登園している子ども。保護者から離れ入室はしたものの、「ずっと泣いていたのかな?」と保護者は不安になります。
そんな時にお迎えに来られた保護者に「担任の◯◯先生が◯◯くんとたくさんスキンシップを取って寄り添って、一緒に鬼ごっこをしていたらすぐに笑顔で元気いっぱい遊んでいましたよ!◯◯先生がいて安心している様子でした」というように、担任の温かい眼差しや関わりを保護者に伝えるようにしています。
保護者対応は、担任ひとりひとりに全て任せるのでなはく、園全体でフォローしていく体制が必要だと感じます。
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