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主任という立場で気をつけていること【主任コラム】

主任という立場で気をつけていること
認定こども園で全体主任を担当されている筆者による、主任だからわかる、主任にしかわからない視点からのエピソード満載のコラムです。

「主任という立場で働く」とは 

主任という立場は園長が不在時に子どもに怪我が起これば、保護者の方に説明や謝罪を行うこともありますし、保護者の方とのトラブルが起きたときには、現場の責任者として対応をすることもあります。 

現場の責任者として、子どもたちだけでなく、保育士を守るという責任もあるので負担も大きくありますが、その分いろいろな年数や立場の先生と密に関わりを持つので、自分自身の成長に大きく繋がっていることを実感します。 

私の園では、園長先生、全体主任、学年主任、が中心となり園の様々な事をおこなっています。 今回は、私が全体主任という立場で気を付けていることについて、実体験をもとにお伝えします。 



 ①園と現場の先生たちとの架け橋となる 

話し合いの場を設け、園全体で考え取り組んでいく 

主任という立場で気をつけていること

保育をしていく中で、園長先生の思いと現場の先生たちの思いにずれが生じることもあります。 

 私の働く園では、絵を描いたり制作をしたりと造形活動が盛んにおこなわれています。アイディア豊富な園長先生は、飾り方や活動内容について様々なアドバイスを先生たちにしてくれるのですが、園長先生のイメージが汲み取れなかったり、準備が追いつかなかったり...

決して園長先生の思いを実現するためではないのですが、先生たちも、より良くしたい一心で園長先生のアイディを取り入れようと頑張り過ぎる姿が...

保育士と相談する主任

そのような時には、一緒に話を聞いて、主任保育者が業務時間内にできることを担任の先生と考えながら取捨選択したり、準備を効率的にできるようにアドバイスをしたり、フリーの職員を保育準備のフォローに入ってもらったりして、担任の先生たちの負担にならないように工夫しています。 

また、運動会や劇遊び会といった大きな行事を決める際には、園長先生、全体主任、学年主任、一斉に集まり会議を開き、様々な事を決めていくようにしています。“園対現場の先生” という構図にならないよう、また、学年主任だけに負担がいかないように園全体で取り組んでいく体制を整えています。 

②休みが取得しやすい体制と雰囲気づくり

プライベートを充実させることは質の良い保育に繋がる~

プライベートが充実している保育士

自園では、シフト作成も主任業務のひとつです。幼保連携型の認定こども園ということもあり、幼児クラス担任は夏休みや冬休みにまとまったお休みを取得することができます。 

その一方で、乳児クラス担任はシフト制で保育をしているため、まとまったお休みを取得しにくいのが現状。そのため、行事での振休を月曜日や金曜日にあてて連休を保障したり、体調が悪い時には無理せず休めるように配慮しています。 

休みが保障されることで、美術館に行ったり旅行に行ったり、気持ちのリフレッシュはもちろんのこと、先生自身の感性も磨かれ保育室の環境が豊かになったり、造形遊びに活かしている先生もいます。 

一人暮らしの先生、有給数が少ない新人の先生、それぞれ生活環境も違います。平等性を保ちつつも、ひとりひとりの状況を理解し、働きやすい環境づくりを目指しています。 



 ③先生たちとのコミュニケーションを大切に

思いを受け止めなが、仕組みを変えていく 

担任と相談する主任

先生たちとのコミュニケーションは特に重点を置いています。 

主任保育士は保育や人間関係について相談できる存在であることが大切だと思います。子どもとの関わり方、職場での人間関係など、、その相談内容は多岐に渡ります。常日頃から先生たちの様子を把握し、相談しやすい雰囲気作りを行うことも必要です。 

特に乳児クラスでは複数担任制のため、やり方の違いや価値観の違いから悩む先生が多くいます。例えば、遊びのアイディアを出すのがいつも決まった先生だったり、いつも同じ先生が掃除の役まわりだったり、、毎日一緒にいたらそういったことも積み重なるとストレスになっていきますよね。 

状況を聞いて気持ちを受け止めながらも、クラスミーティングに加え、全体主任である私と副園長先生が加わるミーティングを月に1回設け、話をしていくようにしています

その中で、シフトで役割を決めたり、遊びのアイディアを1人ひとつ持ち寄ってミーティングに参加するようにしたり、感情的にならずに仕組みとして変えていく事ができます。 

記録の書き方、保育の流れ、「こうなればもっといいのに」「なんでこうなんだろう?」などの思いを、「前からそうだから」「先輩の先生が決めたから」と終わらせるのではなく、年数関係なく気付きを話せる場になるように意識しています。

もちろん、変えてはいけない大切にしていることは伝えつつも、より良い保育をするために、より良い仕組みをつくっていっています。 



保育者一人ひとりの成長のために 

私が担任の時は、自分の事で精一杯でした。学年主任では、学年をまとめたり指導したりする経験をしましたが、思うように先生たちが動いてくれずイライラしたり、もどかしさを感じていました。 

そういった経験を経て、全体主任となった今は、様々な先生と関わる中で、「この先生は、保育を組み立てるのが苦手だから見通しを持てるように一緒に考えながら丁寧に伝えよう」「この先生には、後輩の先生を気にかけてもらえるような仕事の振り方をしよう」と、相手の得意な事や苦手な事によって伝え方や関わり方を変えて関わる事ができています。少しずつ考え方も柔軟になり、俯瞰して物事を見る力もついたと思います。

やはりそういった自分自身の成長がやりがいに繋がっています。先生たちと良い関係を築くことは、質の良い保育に繋がると思います。 

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