命令ゲームとは
命令ゲーム(めいれいゲーム)とは、「命令、右手を上げて!」のように、指示役が指示の最初に「命令」を付けたときにだけ従うゲームです。一見簡単なようですが、集中して指示を聞かないと大人でも間違えてしまう意外と難しいゲーム。ルールを理解して楽しめるようになる4~5歳児クラスで遊ぶのがオススメです。指示役がテンポよく、ひっかけも交えながら動作を指示していくと間違える子がたくさん出て面白いですよ。道具や事前の準備いらずで、子どもたちの身体ひとつでできるので、ちょっとした空き時間に行う活動に最適です。命令の終着点を「座る」「手はおひざ」などにすれば、指示役に注目を集め、集中力を保ったままスムーズに次の活動に繋げることもできますよ。
難易度
★★★★☆対象年齢
4歳児/5歳児用意する物・道具
- なし
遊びのねらい
保育園や幼稚園、認定こども園での遊びの活動では、ただ単に保育のひきだしの一つとして遊びを行うだけでなく、「ねらい」を意識して取り入れるようにしましょう。そうすることで、月案や指導案の作成にも役立ちますし、子どもたちの成長を促すことにもなります。- 複雑なルールの遊びを正しく理解し、思考力や判断力を身に着ける
- 指示役(先生)の話を集中して聞く力を身に着ける
- 遊びの中で上手くいかないことや自分の思い通りにならないことを経験し、気持ちをコントロールすることを学ぶ
遊び方・ルール
①はじめに、先生から子どもたちにルールを説明をしておきます「先生が最初に【みなさん】をつけた時だけ、言われた動きをしてね。【みなさん】と言わなかったときは動いちゃだめだよ。」と伝えましょう
※今回の遊び方説明では「命令」の代わりに「みなさん」をキーワードとします。この遊びでは、指示のはじめに付ける言葉は「命令」が一般的ですが、子どもたちと遊ぶことを考えて「○○ぐみさん」「みなさん」「はい!」など「命令」以外の単語にすると強い口調にならないのでオススメです
②先生が「みなさん、立ってください!」と言ったら、最初に「みなさん」がついているので子どもたちは指示に従って立ち上がります
③先生が「両手をあげてください!」と言ったら、最初に「みなさん」がついていないので、子どもたちは動かないのが正解です
④最初に「みなさん」を付ける指示、付けない指示を何度か繰り返します
⑤先生が最初に「みなさん」を付けていないのに、指示に従ってしまったらアウト! 大人数で行うときは、何人が最後まで残れるかチャレンジすると楽しいですよ
ポイント
このゲームで一番重要なのは、ルールをしっかりと理解することです。子どもたちの理解を深めるには、「ゲームを始める前に先生同士でお手本を見せる」「みんなで数回練習する」「正解した子どもを褒める」などが効果的です。また、どれだけ子どもたちのやる気に火を付けられるか、「引っかかりたくない!」と思わせられるかどうかも、ゲームの盛り上がりを左右するポイント。コツは「ルールが分かった人~?」「まだ一度も間違えてない人~?」などゲームから意識を逸らして油断させること。ついつい間違えてしまうので、「悔しい!」と思った子どもたちはより集中していきます。
他にも、
- 「命令、右手を下げて」「左手もさげて」のように2つの行動を続けて指示を出す
- 「せーので手を叩こう!せーの!」と、つい真似してしまいそうな言葉で誘導する
- 「じゃあ、チャンピオンを決めるから前に来て!」などと油断させる
- 「これで命令ゲームを終わります」(最初に「命令」を付けてないので終わりじゃない)
- 指示役が自分で従ってはいけない動作も含めて動いて惑わせる
アレンジ例
間違えた回数が一番少ない子をチャンピオンにする
初めは、一度も引っかからないというのは子どもたちにとってなかなか難しいです。間違えたら脱落、ではなく間違えた回数を数え、一番少ない子が勝ちのゲームにすると最後まで全員で楽しめますよ。※掲載イラストや記事内容の 無断転載・二次利用、配布・加工は禁止とさせていただきます。
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