卒園ソングを歌う目的
卒園ソングには、卒園式のBGMとして流したり、卒園児が歌ったり、在園児が歌のプレゼントをしたりと、さまざまな活用方法があります。式の演出、雰囲気作りには欠かせない要素なので、それぞれの目的に合わせてしっかりと選びたいですね。大切なのは、みんなで一緒に歌う経験をすることや、曲の世界観に親しむこと。練習や発表が、子どもたちにとって楽しい経験になるように工夫しましょう。歌を聴いている相手にも気持ちが届くように、練習を積んでいけると良いですね。
選曲のポイント
子どもたちが歌いやすく好きになれるようなあたたかい歌を選ぶと良いでしょう。また、歌詞の意味も大切です。歌を通して子どもたちに何を感じてほしいか、何を伝えたいかを考えて選曲するようするのもポイントです。子どもたちにはそれぞれ、そのクラスならではの個性がありますよね。先生が取り組みたい曲ではなく、子どもたちにぴったりな曲はどれかを考えて曲を選んでくださいね。
現役保育者が選ぶ卒園ソングベスト10
皆さんの園の卒園式で歌う曲はもう決まりましたか? 卒園をテーマにした曲はたくさんあるので、曲選びにはすごく悩みますよね。そこでまずは、ほいくis公式Instagramで実施した「卒園式に歌いたい歌」アンケート調査の結果をランキング形式で10曲ご紹介します。現役保育者に今人気のある曲は、一体どの曲でしょうか?
卒園式に歌いたい歌は?
順位 | 曲名/作者 | 票数 |
---|---|---|
1位 | さよならぼくたちのほいくえん・ようちえん/作詞:新沢としひこ 作曲:島筒 英夫 | 25票 |
2位 | おおきくなったよ/作詞作曲:入倉 都 | 7票 |
2位 | 『ね』/作詞作曲:高橋はゆみ | 7票 |
2位 | ビリーブ/作詞作曲:杉本 竜一 | 7票 |
2位 | ありがとうこころをこめて/作詞作曲:山﨑 浩 | 7票 |
6位 | こころのねっこ/作詞作曲:南 夢未 | 6票 |
6位 | はじめの一歩/作詞:新沢としひこ 作曲:中川ひろたか | 6票 |
8位 | たいせつなともだち/作詞:逸見龍一郎 作曲:古川竜也 | 5票 |
8位 | 6才のうた/作詞作曲:三浦 香南子 | 5票 |
10位 | 思い出のアルバム/作詞:増子とし 作曲:本多 鉄麿 | 4票 |
他の曲についても、回答者のみなさんからは、
- 『おおきくなったよ』を、子どもや園に合わせて少し替え歌しました。すごく感動しました。
- 『はじめの一歩』がずーっと好きです。
調査期間:2021年1月11日(1日)
調査方法:ほいくis公式Instagram上でのアンケート
調査対象:Instagramユーザー
有効回答数:「Q、卒園式に歌いたい歌は?」116件(フリーテキスト)
さよならぼくたちのほいくえん・ようちえん
卒園ソングでは定番ソングにもなっているこちら。「ほいくえん」「ようちえん」「こどもえん」など、施設に合わせて言い換えて歌うことができます。保育園や幼稚園で過ごした楽しい毎日を振り返るような歌詞には、保育士さんたちも思わずウルっと来てしまいそうです。- 作詞:新沢としひこ
- 作曲:島筒 英夫
ありがとうの花
こちらはNHK Eテレの人気番組「おあかさんといっしょ」で紹介された一曲。卒園をそのまま歌った曲ではありませんが、感謝の気持ちを伝えるにはぴったりです。一緒に過ごしたお友だちや先生に向けて歌いたいですね。くり返しが多いので、子どもたちにも歌いやすいですよ。卒園児はもちろん、在園児が歌うのもおすすめです。
- 作詞:坂田おさむ
- 作曲:坂田おさむ
ありがとう・さようなら
こちらも定番の一曲ですね。「ありがとう さようなら 友だち」「ありがとう さようなら 先生」という歌詞の通り、一緒に過ごしたみんなへ向けた歌になっています。少し大人っぽい雰囲気もありますが、だからこそ卒園式で子どもたちが歌う姿には、成長を感じられてグッと来そうです。
- 作詞:井出 隆夫
- 作曲:福田 和禾子
思い出のアルバム

私も卒園式で子どもたちとこの歌を歌ったことがありますが、そのときは歌詞を自分たちの一年に変えて歌いました。歌詞の内容を園での思い出にアレンジして歌うのもおすすめですよ。
- 作詞:増子とし
- 作曲:本多 鉄麿
はじめの一歩
キッズソングで有名な新沢としひこさんと、絵本作家としても知られる中川ひろたかさんによって作られた楽曲です。卒園をテーマにした楽曲ではありませんが、「勇気をもって夢に向かって歩き出そう」という力強い歌詞になっているので、卒園式にもおすすめです。
- 作詞:新沢としひこ
- 作曲:中川ひろたか
カレンダーマーチ

季節の移り変わりを楽しく表現した歌詞が魅力で、「1月いっぱい…」「2月のにわ…」「3月さむさに…」といった言葉遊びの要素が盛り込まれています。子どもたちが歩んできた1年を振り返る曲としておすすめです。
- 作詞:井出 隆夫
- 作曲:福田 和禾子
みんなともだち
こちらも卒園式の定番ソングですね。「保育園でみんなで一緒にしたこと」が歌われていて、楽しい園生活を思い出しそうです。歌詞は繰り返しで分かりやすく、2歳児クラスが卒園児になる園でもおすすめの一曲です。
- 作詞:中川ひろたか
- 作曲:中川ひろたか
たいせつなたからもの
園での思い出を「たからもの」として歌っています。歌詞には「ともだち」「うた」などが出てきますが、こちらも歌詞をオリジナルにして、園生活を振り返っても良いですね。あまり長すぎないので、子どもたちにも歌いやすい一曲になっています。
- 作詞:新沢としひこ
- 作曲:新沢としひこ
365日の紙飛行機
国民的アイドルグループAKB48の楽曲の中でも人気の一曲です。子どもたちの合唱ではまた違った雰囲気になりますよ。「思い通りにならない日は 明日 頑張ろう」という歌詞があるように、とても前向きな歌になっているので、これから園を旅立って大人に近づいていく子どもたちにもぴったりですね。
- 作詞:秋元康
- 作曲:角野寿和、青葉紘季
こころのねっこ
「いつのまにか おおきくなった」「いちにち いちにち おおきくなった」など、園で過ごして成長した毎日を思い起こすような歌詞が素敵な曲です。これまでを振り返るのはもちろん、それをもとに「これから」を楽しみにするような前向きな歌詞にも注目です。
- 作詞:南 夢未
- 作曲:南 夢未
6才のうた
こちらは2018年に現役保育士が作った完全オリジナルソングにも関わらず、その歌詞の深さに感動した人たちから広まりました。卒園式で歌う園も増えている、新しい定番曲の一つです。子どもたちから親に向けての歌詞は、今までの成長を思い起こさせます。毎日を一緒に過ごしてきた保育士さんにとっても、胸が熱くなるものがありそうですね。
- 作詞:三浦 香南子
- 作曲:三浦 香南子
ともだちになるために
こちらも、保育園で歌われる曲の作者としてお馴染みのお二人、新沢としひこさんと中川ひろたかさんのコンビによる卒園定番ソング。友だちの大切さを歌った歌詞は、これまでの出会いに感謝し、これからの素敵な出会いを願う気持ちが込められた一曲です。
- 作詞:新沢としひこ
- 作曲:中川ひろたか
ぼくらのパワー
人気音楽ユニット・ケロポンズによる卒園ソング。卒園ソングと言うと、少し寂しい雰囲気のある曲が多いですが、こちらはケロポンズさんらしい明るい曲調と前向きな歌詞で、これからの生活が楽しみになるような一曲です。振付もあるので、覚えてみんなで踊るのもおすすめですよ。
- 作詞:平田 明子
- 作曲:増田 裕子
にじ
保育園で過ごすなかでは、泣いたり悔しかったりした経験もあったはず。それでも、子どもたちは毎日元気いっぱいに過ごしたことでしょう。この曲はそんな子どもたちの未来を応援しているような、心に沁みる一曲です。
- 作詞:新沢としひこ
- 作曲:中川ひろたか
世界がひとつになるまで
長年子どもたちに愛されているアニメ「忍たま乱太郎」のエンディングテーマとして作られた楽曲。友だちの大切さ、国境を越えて手を繋ぐことの尊さを歌っています。子どもたちがこれからも、お互いを大切にしながら過ごしていけることを願って選曲してはいかがでしょうか。
- 作詞:松井 五郎
- 作曲:馬飼野 康二
ビリーブ(BELIEVE)
卒園式や卒業式で歌った思い出がある方も多い楽曲ではないでしょうか。保育園の子どもたちには少し大人っぽい歌詞なので、歌詞の意味をていねいに伝えられると良いですね。手話や手ぶりを加えて、メッセージ性のある発表にするのもおすすめです。
- 作詞:杉本 竜一
- 作曲:杉本 竜一
ひこうきぐも
保育園で友だちと出会ったことや一緒に遊んだ思い出は、子どもたちにとって大切な思い出ですよね。この曲では思い出を振り返りながらも、これから続いていく子どもたちの未来にも寄り添っています。園で過ごした経験を胸に、大きく羽ばたけるような一曲です。- 作詞:三浦 香南子
- 作曲:三浦 香南子
ぼくのたからもの
1番の歌詞は友だちへ、2番の歌詞は保護者の方への気持ちが歌われています。「卒園まで過ごした時間の中での経験はそのどれもが宝物なんだよ」という意味の歌詞は、子どもたちに大切なことを教えてくれるでしょう。- 作詞:関 智之
- 作曲:関 智之
ゆびきり
保育園や幼稚園で毎日一緒に過ごしてきた友だちと、「ずっと友だちだからね!」と思いを伝え合うような曲です。年長の子どもたちには「友だち」という存在は大きく、その友だちとの別れがある卒園には悲しみも感じます。そんな子どもたちの思いをすくい取ってくれる優しい卒園ソングです。
- 作詞:新沢としひこ
- 作曲:中川ひろたか
『ね』

「おじいちゃんになっても…つきあってたいね」という温かな歌詞が特徴的で、歌う人の心に深く響く楽曲ですよ。
- 作詞:高橋はゆみ
- 作曲:高橋はゆみ
おおきくなったよ
作詞と作曲を手掛けた入倉都さんが、娘さんの卒園に合わせて作った卒園ソングです。園生活を通して成長し、羽ばたこうとする姿を子どもたちの目線で歌っています。先生も保護者の方も、子どもたちの成長した姿に泣いてしまうかもしれませんね。- 作詞:入倉 都
- 作曲:入倉 都
さよならマーチ
別れの歌をリズミカルなマーチにした一曲。弾むリズムとかけ声が、一年生になることを楽しみにしている気持ちを表しています。子どもたちに元気よく卒園してほしいと願っている方にはぴったりな一曲です。- 作詞:こわせ・たまみ
- 作曲:高井 達雄
ぼくたちのうた
新沢としひこさんと中川ひろたかさんの名コンビで作られた曲。保育園や幼稚園で過ごした「はる・なつ・あき・ふゆ」を思い出す、心に染み入る歌詞になっています。「ぼくたちのうた」という曲名や伸びやかでゆったりした曲は印象的で、園生活の思い出と共に子どもたちの胸に残る名曲です。
- 作詞:新沢としひこ
- 作曲:中川ひろたか
ドキドキドン!一年生
35年以上も歌い続けられている卒園の歌。3番まである歌詞の中に、これから小学生になる子どもたちのドキドキ・ワクワクが詰まっています。保護者もよく知っている歌ですが、卒園式で我が子を前にしてこの曲を聞くと、嬉しさと切なさで胸がいっぱいになってしまいますね。
- 作詞:伊藤アキラ
- 作曲・編曲:櫻井 順
だいすきのしるし
園で過ごしたことの一番の思い出は何でしょうか。特別なことではないかもしれません。友だちや先生と過ごした毎日は、子どもたちにとっては大切な宝物。そんなかけがえのない思い出を歌った一曲です。- 作詞:きむしょー・もえこt
- 作曲:きむしょー
一年生になったら
卒園ソングと言えば、”しっとり”や”しんみり”というイメージがありますが、こちらは明るく元気な一曲。感動的な曲とセットにするとメリハリが出ておすすめですよ。また、この曲は歌詞が短く、「ぱっくん」「どっしん」などと楽しい言葉も多いので、子どもたちもすぐに歌えるようになります。
- 作詞:まどみちお
- 作曲:山本 直純
きみとぼくのラララ
今まで毎日一緒に過ごしてきたのに、卒園後にはそれぞれの学校に行く。そんな子どもたちに送る卒園ソング。「さよならや涙もあるけれど、この歌でつながっているよ」という温かいメッセージが込められています。卒園を前にして、揺れる気持ちを抱える子どもたちの胸に届く、優しい一曲です。
- 作詞:新沢としひこ
- 作曲:中川ひろたか
大きくなーれ
「はる・なつ・あき・ふゆ」の思い出を明るく元気に歌える卒園ソング。クラスのみんなで毎日遊んできたことが目に浮かぶような歌詞で、「イエーイ!」という掛け声が子どもたちも保護者も笑顔にしてくれます。「大きくなーれ」という言葉を繰り返すサビも、小学校にこれから旅立っていく子どもたちにぴったりのメッセージになっています。
- 作詩:保母歌実行委員会
- 作曲:峯 陽
子どもたちに合わせた一曲を
子どもたちが楽しく歌える曲は見つかりましたか? 卒園ソングにはさまざまな思いが込められた曲がたくさんあります。子どもたちに合った一曲を選べると良いですね。卒園ソングを一緒に練習していくなかで、今までとはまた違った子どもたちの姿が見られるかもしれません。準備に取り組んだ思い出も一緒に作りながら、子どもたちと素敵な卒園式に向けて練習を重ねてくださいね。
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