保育士の転職は「最初の電話」で印象が決まる!

保護者からの問い合わせとは異なり、転職活動における電話は、採用のファーストステップです。 そのため、言葉遣いや対応の一つひとつが、そのまま評価につながる可能性があり、単なる問い合わせではなく「選考の一部」として見られていることを意識することが大切です。
電話対応には、社会人としての基本的なマナーはもちろん、コミュニケーション力や人柄が自然と表れます。声のトーンや話し方、言葉遣いひとつで、「相手に配慮できる人かどうか」を判断されることも少なくありません。
そのため、電話でのやりとりでマイナスの印象を与えてしまうと、その後の面接や選考にも影響してしまう可能性があります。反対に、丁寧で感じの良い対応ができれば、「一度会ってみたい」と思ってもらえるきっかけにもなります。
最初の電話は、いわば第一印象を左右する大切な場面です。だからこそ、事前にポイントを押さえ、落ち着いて対応できるよう準備しておきましょう。
【状況別】そのまま使える!電話のトークスクリプト(例文)

電話をかける際は、まず電話に出た方に要件を伝え、採用担当者へ取り次いでもらうのが一般的な流れです。最初に対応してくださる受付の方も含め、誰に対しても丁寧に、明るく対応することを心がけましょう。
電話が不安な方は、事前にカンペ・スクリプトを用意しておくと安心です。
あらかじめ話す内容を整理しておくことで、緊張しても落ち着いて対応しやすくなります。 今回ご紹介する例文は、そのまま使える形になっていますので、電話の際の参考にしてください。
1. 園見学・面接を申し込みたいとき
「お世話になります。お忙しいところ失礼いたします。私、○○(フルネーム)と申します。 ○○(求人サイト名など)に掲載されております、貴園の保育士求人を拝見し、お電話いたしました。 現在も募集されているようでしたら応募を検討しているのですが、採用担当の○○様(または採用ご担当者様)はいらっしゃいますでしょうか。」
最初の挨拶は第一印象を大きく左右します。 「お世話になります。」または時間帯に合わせて「おはようございます」「こんにちは」といった自然な挨拶で問題ありません。明るく、はっきりとした声で伝えることを意識しましょう。
また、名前は聞き取りづらいことも多いため、早口にならないよう、ゆっくり・はっきりと名乗ることが大切です。もし聞き返された場合も、同じように丁寧に伝え直しましょう。
また、応募を希望しているのか、質問なのか、園見学を希望しているのかといった目的も、あいまいにせずはっきり伝えるようにしましょう。
担当者に代わった場合
「お時間いただきありがとうございます。改めまして、○○と申します。 貴園の求人を拝見し、ぜひ応募(または園見学・施設見学)させていただきたくご連絡いたしました。今後の流れについてお伺いしてもよろしいでしょうか?」
電話を切るとき
「本日はお忙しいところご対応いただきありがとうございました。失礼いたします。」
採用担当者は、日々の業務の合間に対応しています。 そのことへの配慮を忘れず、最後まで丁寧に締めることが大切です。
2. 担当者不在の場合(掛け直し・折り返し)
「かしこまりました。恐れ入りますが、担当の方がいらっしゃるお時間を教えていただけますでしょうか?」
掛け直す場合
「ありがとうございます。それでは、○時頃に改めてお電話させていただきます。」
折り返しをお願いする(折り返しますと言われた)場合
「恐れ入りますが、折り返しご連絡をいただくことは可能でしょうか?」
「私の電話番号は、○○○-○○○○-○○○○です。 お手数をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。」
転職の電話では、「いつ・誰が・どう動くか」をはっきりさせることが大切です。
あいまいに終わらせず、次のアクションを明確に伝えましょう。
3. 留守番電話に繋がったとき
「お忙しいところ失礼いたします。私、○○(フルネーム)と申します。 保育士として転職を検討しており、貴園の求人についてお伺いしたくお電話いたしました。 恐れ入りますが、ご都合のよろしい際にご連絡いただけますと幸いです。 電話番号は、○○○-○○○○-○○○○です。どうぞよろしくお願いいたします。」
留守番電話では、長く話しすぎないことが重要です。
「名前・用件・連絡先」を簡潔に伝えることで、相手も折り返しやすくなります。
NGの場合でもすぐに電話を切らない
タイミングによっては、既に募集を締め切っている場合もあります。そんなときも
- 食い下がらない
- 感謝を伝える
- 次につながる一言を添える
「承知いたしました。ご丁寧に教えていただきありがとうございます。 また機会がございましたら、ぜひよろしくお願いいたします。」
保育園に電話をかける「ベストな時間帯」と「NGな時間帯」
保育園へ電話をかける際は、内容だけでなく「タイミング」も非常に重要です。相手の状況を想像しながら時間帯を選ぶことも、社会人としての大切なマナーです。保育の現場は一日の流れが決まっており、忙しい時間帯に電話をかけてしまうと、それだけで印象を下げてしまう可能性もあります。
おすすめの時間帯
ベストな時間帯(比較的つながりやすい)
おすすめは、13時〜15時頃です。この時間帯は午睡中(お昼寝)の時間にあたり、休憩時間としている園も多いため、比較的連絡しやすいタイミングです。落ち着いて対応してもらいやすく、園見学や面接の相談もしやすくなります。NGな時間帯(避けたいタイミング)
以下の時間帯は、特に忙しいため避けるのが無難です。朝(登園時間帯・始業前後)
子どもの登園ラッシュで非常に慌ただしい時間です。
夕方(降園時間帯・就業間際)
お迎え対応や保護者対応が重なり、電話どころではない時間帯です。とくに延長保育時間は、職員が少なく対応が難しいこともあります。
終業時間後
すでに事務作業等の業務が終了している可能性があり、迷惑になってしまうこともあります。
もしホームページなどで園の行事予定がわかるのであれば、行事当日の連絡は避けるようにしましょう。
どうしても忙しい時間にかける場合
仕事の都合などで時間を選べない場合は、一言配慮を添えることが大切です。
「お忙しい時間に申し訳ありませんが、少しだけお時間よろしいでしょうか?」
電話をかける前の「事前準備チェックリスト」
保育園へ電話をかけるときは、内容だけでなく事前準備もとても大切です。 準備が不十分なまま電話をしてしまうと、慌ててしまったり、聞き漏れがあったりと、印象にも影響してしまいます。落ち着いてやり取りができるよう、事前にしっかり整えておきましょう。事前に準備しておきたいもの
電話をかける前に、次のものを手元に準備しておくと安心です。- 求人票 募集内容や条件をすぐに確認できるようにしておきます。
- 筆記用具 面接日程や担当者名などをすぐにメモできるように準備しましょう。
- カレンダー・スケジュール帳 見学や面接の日程調整にすぐ対応できるようにしておきます。
- 質問事項をまとめたメモ 聞きたいことは事前に整理しておくと、聞き忘れを防げます。
静かな環境を整える
電話は声だけのコミュニケーションだからこそ、環境も重要です。- 周囲の音が気にならない静かな場所でかける
- テレビや雑音が入らない環境にする
- 電波状況が安定している場所を選ぶ
これだけは守りたい!保育士の電話マナー5箇条
保育園への電話は、すでに選考の一部です。 ちょっとした言葉遣いや話し方が、そのまま評価につながることもあります。最低限、次の5つは必ず押さえておきましょう。
① 「もしもし」は使わない
電話に出ると、つい「もしもし」と言ってしまいがちですが、ビジネスシーンではNGです。最初は必ず「お忙しいところ失礼いたします」といった丁寧なクッション言葉から入りましょう。② 「了解しました」ではなく「承知いたしました」
「了解しました」は目上の人に対しては不適切な表現です。正しくは「承知いたしました」を使うことで、社会人としての印象がぐっと良くなります。③ 語尾をはっきり言い切る
語尾を濁してしまうと、自信がない印象や聞き取りにくさにつながります。×「〜と思うんですけど…」
○「〜と考えております」
最後まで丁寧に言い切ることを意識しましょう。
④ ゆっくり・はっきり話す
電話は声だけのやり取りです。早口や小さな声は、それだけで印象を下げてしまいます。 普段より少しゆっくり、はっきりとした発音を意識するだけで、落ち着いた印象になります。⑤ 最後に必ずお礼を伝える
電話の最後は、必ず感謝の言葉で締めましょう。「お忙しい中、ありがとうございました」
「お時間をいただき、ありがとうございました」
この一言があるだけで、丁寧で感じの良い印象が残ります。
よくあるQ&A:こんなときどうする?
電話に慣れていないと、思わぬ場面で焦ってしまうこともあります。 ここでは、よくあるケースとその対処法をまとめました。Q1:折り返しの電話に出られなかった場合は?
A:不在着信があり、折り返し(再入電)の電話に出られなかった場合は、気づいた時点ですぐにかけ直せば大丈夫です。
「先ほどはお電話いただきありがとうございました。 私、○○と申します。先ほどお電話に出られず、申し訳ありませんでした。」
Q2:緊張して言葉に詰まってしまったら?
A:無理に話し続けず、一度落ち着きましょう。
「申し訳ありません、少し緊張しておりまして…」
Q3:聞き取れなかったときはどうする?
A:遠慮せず、丁寧に聞き直しましょう。
「恐れ入りますが、もう一度お伺いしてもよろしいでしょうか?」
聞き取れないまま進めるほうが失礼になるため、確認する姿勢のほうが好印象です。
Q4:メモを取り忘れてしまった場合は?
A:その場で確認し直してOKです。
「恐れ入ります、念のためもう一度日程を確認させていただいてもよろしいでしょうか?」
Q5:面接日程を変更したいときはどうする?
A:できるだけ早めに、丁寧に「変更のお願い」を伝えましょう。 やむを得ず面接日程の変更をお願いする場合は、気づいた時点ですぐに連絡することが大切です。その際は、いきなり本題に入るのではなく、クッション言葉を添えて丁寧に伝えましょう。伝え方の例
「お世話になっております。○○と申します。先日は面接日程をご調整いただき、ありがとうございました。 大変恐縮なのですが、やむを得ない事情により、面接日程の変更をお願いすることは可能でしょうか。」
Q6:NGなことを言ってしまったかも…と不安なときは?
A:最後まで丁寧に対応できていれば大丈夫です。多少言葉遣いに不安があっても、
- 丁寧に話す
- 感謝を伝える
- 落ち着いて対応する
電話は「完璧さ」よりも誠実さと落ち着きが大切です。 多少のミスがあっても、その後の対応次第で印象は十分カバーできます。 「どうリカバリーするか」まで意識しておくと、安心して電話に臨めます。
Q7:電話以外で連絡する場合は?(ICT連絡ツール・LINE応募・メール併用)
最近では、保育園への応募や問い合わせも、電話だけでなくさまざまな方法で行えるようになっています。特にICT連絡ツール・LINE応募・メール併用など、園ごとに対応方法が異なるため、それぞれの特徴を理解して使い分けることが大切です。ICT連絡ツールでの連絡
園によっては、保護者対応などで使用しているICT連絡ツールを、採用の問い合わせ窓口として活用している場合もあります。文章でやり取りできるため、落ち着いて連絡でき、記録が残るため、後から見返せるといったメリットがありますが、もともとは保護者向けのツールであるため、簡潔かつ丁寧な文章を意識しましょう。
LINE応募の場合
近年増えているのが、気軽に連絡できるLINE応募です。 手軽にやり取りできるうえ、返信が早いことが多いといった利点がありますが、カジュアルになりすぎないよう注意が必要です。 絵文字やスタンプの使用は控えましょう。LINEであっても、
- 最初に名乗る
- 敬語を使う
- 要件を簡潔に伝える
メール併用での連絡
電話とあわせて、メール併用でやり取りを行うケースもあります。例えば、
- 日程の確認や詳細はメールでやり取り
- 初回の問い合わせは電話で行う
メールは文章をしっかり整えられる反面、返信に時間がかかることもあるため、 急ぎの用件は電話、詳細の共有はメールといった形で使い分けるのがおすすめです。
事前の準備で自信を持って電話しよう
保育園への電話は、単なる連絡ではなく選考の第一歩です。 最初は緊張してしまうかもしれませんが、事前に準備をしておくことで、落ち着いて対応できるようになります。今回ご紹介したように、
- 電話のタイミングを意識する
- 台本を用意しておく
- 必要なものを手元に揃える
- 基本的な電話マナーを押さえる
なお、今回ご紹介したように、電話対応や日程調整はすべて自分で行う必要があります。
「仕事をしながらだと大変」「電話に苦手意識がある」という方は、転職エージェントを利用して、園とのコミュニケーションを任せるという選択肢もあります。転職エージェントを利用すれば、履歴書の書き方や園選びの段階から転職を手助けしてくれます。自分に合った方法で、無理なく転職活動を進めていきましょう。

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