MENU

保育園で行うハサミの指導案|教え方・練習方法など

保育園で行うハサミの指導案|教え方・練習方法など
「保育園でハサミの指導をしたいけれど、何から伝えれば良いか分からない…」とお悩みの保育者さんもいるでしょう。ハサミは製作遊びの幅をぐっと広げられる便利な道具ですが、一歩間違うと怪我に繋がってしまうので、正しい使い方を伝えることが大切です。今回は保育園でハサミを使い始める年齢や練習の仕方、注意点を紹介します。

ハサミの導入はいくつから?

工作をする園児
一般的に保育園でハサミを使い始めるのは2〜3歳児クラスからです。ただし安全にハサミを使うためには、年齢だけでなく、子どもたちの理解力や手指の発達も考慮に入れて使い始める時期を調整することが大切。ハサミを導入する時期の目安として、以下のポイントを確認すると良いでしょう。
  • 約束事など、先生の話を理解できるか
  • イスに座って落ち着いて活動できるか
  • 手先を器用に動かせるか
使い慣れない時期は、保育者が個別で対応できるよう、なるべく少人数で練習を行えるようにすると良いですね。

保育でハサミを使うねらい

保育園でハサミの練習や製作を行うときのねらいは以下の通りです。
  • ハサミの正しい使い方を知る
  • 道具を使って製作することを楽しむ
  • さまざまな材料や道具を使って自分なりに表現する喜びを味わう
始めはハサミの使い方を知るところからスタートし、慣れてきたらハサミを使った製作を楽しんだり、ハサミを使って自由に表現する喜びを味わったりと、子どもたちの様子に合わせてねらいを設定しましょう。

ハサミの選び方

ハサミの種類
ハサミはサイズが合っていないと安定して使えないので、年齢や手の大きさ、利き手に合ったものを用意しましょう。プラスチック刃は手を切らないので安全ですが、切れ味が良くなく、牛乳パックなどの厚紙は切りにくいというデメリットがあります。そのため本格的な製作活動に使うハサミはステンレス刃のものがおすすめです。

ハサミの教え方

ハサミの教え方
「ハサミの練習はどうやって始めれば良いの?」とお悩みの保育者さんもいるでしょう。ハサミを安全に使うためには、正しい持ち方や使い方について段階を踏んで伝えていくことが大切です。ここでは子どもたちへのハサミの教え方をステップごとに紹介します。

ハサミの持ち方

まずはハサミの正しい持ち方を伝えましょう。ハサミは、刃をおへその反対側に向け、小さい穴に親指、大きい穴に人差し指と中指を入れます。正しく持てたら、手をグーパーしながら刃を閉じたり開いたりしてハサミの動かし方を伝えます。難しい子どもは、保育者さんが手を添えながら一緒に動かしてみましょう。

1回切り

正しい持ち方と動かし方を覚えたら、1回切りからスタートしましょう。1回切りとは、ハサミを「チョキン」と1回動かして切る練習のこと。1㎝幅の長細い画用紙を用意し、利き手でない方の手で紙を持って切っていきます。刃を入れる場所がわかるよう、あらかじめ線を描いておいても良いでしょう。

連続切り

1回切りに慣れてきたら連続切りにチャレンジしてみましょう。連続切りとは、ハサミを「チョキチョキ」と連続で動かして切る練習のこと。始めは2回連続で切れる長さの紙を用意し、慣れてきたら長い線を切れるようにしていきます。ハサミの先ではなく奥の方で紙を挟んで切っていくことがポイントです。

曲線切り

連続切りもマスターできたら、波線や円など曲線切りに取り組んでみましょう。複雑な形を切り抜く際は、ハサミではなく紙を動かすことがポイント。ハサミの先は常におへそと反対側に向けて、ハサミを持っていない手で紙を動かしながら切るように伝えます。安全に練習できるよう、子どもが扱いやすい大きさの紙を用意するようにしましょう。

ほいくisでは乗り物や食べ物をモチーフにしたハサミの練習キットを配布しています。これからハサミの指導を始める保育者さんはぜひチェックしてみてくださいね。

★「ハサミの練習キット」をダウンロードしてご利用いただけます!

ハサミの練習キット


1回切りの練習にぴったりな「ハサミの練習キット」をダウンロードしてご利用いただけます。ダウンロードするためには「ほいくisメンバー」への登録(無料)が必要です。

イラストのダウンロードはこちら


ハサミを使うときの注意点

ハサミを使うときの注意点
ハサミは使い方を誤ると怪我に繋がってしまうため、安全には十分注意して使用しなければなりません。ここでは保育園でハサミを使うときの注意点を紹介します。

約束事を伝える

ハサミを使う前には、子どもたちに以下の約束事を伝えましょう。
  • 座って使う
  • 刃を友だちに向けない
  • 切るのは紙だけ(髪の毛や服は切らない)
  • 使い終わったらすぐに片づける
ハサミは刃物なので約束を守らないと怪我をしてしまう可能性があることを説明しましょう。ハサミを使う活動の前には必ず約束事を確認し、繰り返し伝えていくことが大切です。

安全に遊べる環境を準備する

ハサミを使う際には、子どもたちが安全に遊べる環境を整えておきましょう。一人ひとりが十分なスペースを取れるよう椅子や画板の配置を考え、必ず子どものそばで保育者さんが見守れるよう連携をとっておくと安心です。また、ハサミは子どもの手の届かない場所に収納するようにしましょう。

年齢や発達を考慮する

ハサミを使った製作活動は、年齢や発達を考慮して行いましょう。上記で紹介したようにハサミの使い方は少しずつステップを踏んで身につけていくことが基本です。安全にハサミを使うためにも、年齢だけでなく、実際にクラスの子どもたちの様子を見ながら無理のないペースで活動を進めていきましょう。

ハサミを正しく使って製作を楽しもう

ハサミは保育園での製作活動に欠かせない便利な道具です。正しい使い方をマスターすれば、製作遊びの幅が広がり、表現力や発想力の成長にも繋がるでしょう。ぜひ今回紹介した内容を参考にハサミの練習を進めていってくださいね。

【関連記事】
ほいくis会員登録はこちらから
あいな

この記事を書いた人

あいな

子どもが好きで、大学卒業後は公立保育園で保育士をしていました。結婚出産を経て、現在は育児をしながらライターとして活動中。自身の知識や経験を元に、日々の保育をお手伝いできる分かりやすい記事を執筆します。

3分でわかる保育知識関連記事

続きを読む

ほいくisメンバーに登録(無料)