なぜこの時期に辞めたくなる?
GW明け、夏頃から、人によっても異なりますが、徐々に、「保育士を辞めたい」と感じる先生が増えてくるようです。理由はさまざまありますが、この時期は“現状の環境に慣れ始める”タイミング。新卒の先生は特に、先輩がサポートしてくれていた環境から少しずつ独り立ちしていくため、不安やプレッシャーを感じてしまうことが多いですよね。また、環境に慣れてきた頃は、気が緩んで一番失敗しやすいときでもあります。今までになかったような失敗をして先輩に叱られてしまった…とショックを受けて、辞めたいと感じてしまうこともあるかもしれません。また独り立ちしていく段階で、保護者や子どもたちとのコミュニケーションで上手くいかないことが続くと、「向いていないのでは?」と考え込んでしまうこともあるでしょう。
保育士として働く年数や年齢によって、悩みの内容が変わることもあります。 「辞めたい理由」として、よく聞く内容をまとめてみました。
■新卒(勤続1年目)
夏頃から徐々に、「保育士を辞めたい」と感じる先生が増えてくると言われています。この時期は職場の環境に慣れ始めるタイミングでもあります。新卒の先生は、先輩のサポートを受けながら働いていた時期から少しずつ独り立ちしていくため、不安やプレッシャーを感じやすくなります。仕事に慣れてくる一方で責任も増えるため、「自分は本当にこの仕事に向いているのだろうか」と悩んでしまう人も少なくありません。
また、環境に慣れてきた頃は気が緩みやすく、失敗が増えてしまう時期でもあります。今まで経験したことのないミスをしてしまい、先輩に叱られて落ち込むこともあるでしょう。保護者や子どもたちとのコミュニケーションがうまくいかないと、「保育士に向いていないのでは」と考えてしまうこともあります。
30代(勤続10年目ごろ)
30代の保育士の場合、仕事に慣れて責任ある立場になる一方で、結婚や出産、家庭との両立に悩む人も増えてきます。仕事量の多さや残業の多さに負担を感じ、「この働き方を続けていけるのだろうか」と考える人も少なくありません。 パート勤務に移る人が増えてくるのもこの時期です。40代(勤続20年目ごろ)
40代になると、体力的な負担を感じやすくなる人もいます。若い頃と同じように動くことが難しくなったり、園内での役割が増えて管理業務や後輩指導の責任を感じたりすることもあります。仕事へのやりがいはあるものの、心身の負担から「このまま続けていけるのか」と悩むケースも見られます。50代(勤続30年目ごろ)
50代の保育士の場合は、体力面だけでなく、職場環境の変化や将来の働き方について考えることが増える時期です。とくに中堅〜園長を務めるまでのベテランになると、業務量が膨大になり、その分責任も増します。若い職員との価値観の違いに戸惑ったり、定年後の働き方を考えたりする中で、「今の職場で働き続けるべきか」と悩む人もいます。保育士が「辞めたい」と感じる主な理由
このように、「保育士を辞めたい」と感じる理由は人それぞれです。まずは自分がどのような理由で悩んでいるのかを整理し、原因を明確にすることが大切です。ここでは代表的な理由を紹介します。人間関係のストレス
職場の人間関係に悩む保育士は少なくありません。保育士は圧倒的に女性が多く、さらにチームで作業を行うことが多いため、人間関係の影響やストレスを受けやすい職場でもあります。例えば、
- 先輩や上司から厳しく指導される
- 同僚との関係がうまくいかない
- 職場の雰囲気が合わない
仕事量が多い・残業が多い
保育士の仕事は、子どもと関わる時間だけではありません。行事の準備、書類作成、製作物の準備、持ち帰り仕事など、目に見えない業務も多くあります。保育士は慢性的な人で不足ともいわれます。休みがとりにくいうえに、仕事量の多さに追われたり、残業が続いたりすると、心身ともに疲れてしまい、「もう辞めたい」と感じてしまうこともあるでしょう。
保護者対応がつらい
保護者とのコミュニケーションに悩む保育士も多くいます。保護者の価値観や考え方はそれぞれ異なるため、クレーム対応、子どもの様子の伝え方、保護者との距離感などに難しさを感じることもあります。こうした対応が続くと、大きなストレスになる場合もあります。
保育士に向いていないと感じる
仕事に慣れてくるにつれて、子どもをうまくまとめられない、失敗が続く、保育に自信が持てないと感じ、「自分は保育士に向いていないのではないか」と悩む人もいます。特に経験が浅い時期は、不安やプレッシャーを感じやすいものです。ただ、「自分は保育士に向いていないのではないか」と悩むことは、決して珍しいことではありません。多くの保育士が、同じような不安を経験しています。
保育士を辞めたいと思ったときに試してほしい10のこと
「辞めたい」と思ったとき、すぐに退職を決める前にできることもあります。 まずは気持ちや状況を整理しながら、自分に合った選択肢を考えてみましょう。ここでは試してほしい10の行動を紹介します。1:信頼できる人に相談する

先生の中には、相談する相手が分からず最後までひとりで抱え込んでしまう方も多くいます。保育士の同僚、先輩、園長先生、家族、恋人、友人など、自分が信頼できる相手に相談してみましょう。一緒に話すことで楽になったり、参考になる意見やアドバイスをもらえることもあります。
もし園内の関係者に相談をする場合は、悪口や愚痴を言うのはNGです。あくまで解決の糸口やきっかけを探したり、今の辛い気持ちを知ってもらうためだということを忘れないようにしましょう。
2:人間関係を割り切る
「苦手」「合わない」と感じる先輩や上司、同僚がいるのは人間仕方のないこと。あくまで「仕事は仕事」と割り切って深入りしないようにしてみるのもひとつの手です。ただし、苦手だからといって「報告・連絡・相談(ホウレンソウ)」といった責任が伴う対応を怠ると、さらに関係性が悪化したり保育に良くない影響を及ぼすこともあります。信頼関係は大切にしたうえで、適度な距離間を保った人間関係を築きましょう。
3:「できなくて当たり前」と考える
特に経験が浅い時期は、失敗したりうまくいかなかったりすることも多いものです。しかし、最初から完璧にできる保育士はいません。大切なのは、失敗したときに「次はどうすればよいか」を考えることです。今はつらく感じていても、経験を重ねることで、少しずつ自分なりの保育が見えてくることもあります。4:しっかり休む

休日には仕事から離れ、
・趣味を楽しむ
・ゆっくり休む
・家族や友人と過ごす
など、リフレッシュする時間を作ることも大切です。少し距離を置くことで、気持ちが落ち着くこともあります。
5:異動や環境の変化を相談する
運営主体が複数の保育園を持っている場合は、系列園に異動することも視野に入れてみると良いかもしれません。給料や保育士としての仕事内容などへの不満ではなく、人間関係や業務量の多さなど、働いている園の中でのストレスや問題に悩んでいる場合は、職場環境を変えることで解決される可能性もあります。必ずしも「辞める」以外にも選択肢があるかもしれません。6:辞めたい理由を整理する

「辞めたい」と感じる理由は、人によってさまざまです。
例えば
- 人間関係
- 仕事量
- 保護者対応
- 給与や待遇
- 体力的な負担
7:資格取得やスキルアップを考える
将来の選択肢を広げるために、新しい資格やスキルを考えてみるのも一つの方法です。例えば
- 幼児教育関連の資格
- 児童福祉分野の資格
- 発達支援に関する資格
8:就業規則を確認する
もし「辞めさせてもらえないのでは」と不安を感じている場合は、まず職場の就業規則を確認してみましょう。園によっては「退職は〇か月前までに申し出ること」といったルールが定められている場合があります。一方で、法律上は退職の意思を伝えてから一定期間が経過すれば退職できるとされています。基本的に、退職は本人の意思で決めることができます。正しい情報を知っておくことで、必要以上に不安を感じずに行動できるようになります。
9:転職エージェントに相談してみる
今すぐ転職するかどうか決めていなくても、転職エージェントに相談してみるのも一つの方法です。転職エージェントでは、
- 保育士の求人情報
- 働きやすい園の特徴
- 転職のタイミング
- 退職の進め方
10:転職フェアや求人を見てみる
実際に転職フェアに参加したり、公開されている求人を見てみたりすると、今とは違う働き方を知ることができます。例えば、
- 小規模保育園
- 企業主導型保育園
- 児童発達支援施設
- 学童保育
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保育士は年度途中でも辞めていい?
責任感の強い人が多い保育士のみなさん。「年度途中のタイミング(4月以外)で辞めるのは迷惑ではないか」と悩む人も多いでしょう。しかし、状況によっては年度途中の退職も可能です。
年度途中退職は可能
保育園や職場によっては、就業規則に退職時のルールが定められていることがあります。まずは勤務先の就業規則を確認しておくと安心です。
一方で、法律上は退職の意思を伝えてから一定期間が経過すれば退職することができます。民法では、退職を希望する場合、基本的には退職予定日の約2週間前までに申し出れば退職できるとされています。
この考え方は、年度途中で退職を希望する場合も同様です。園の状況を考慮して早めに相談することが望ましいですが、どうしても難しい場合には、法律上は退職することが可能とされています。園の状況を考えると悩んでしまうかもしれませんが、体調や精神的な負担が大きい場合は無理をする必要はありません。
保育士が円満退職するための退職理由の伝え方

退職の意思の伝え方
退職を伝える際は、
- 園長や上司に直接伝える
- 感謝の気持ちを伝える
- 前向きな理由を伝える
など、丁寧な対応を心がけると円満退職につながりやすくなります。
退職理由の伝え方 (言い換え例)
退職理由を伝えるときは、正直な気持ちをそのまま伝えるよりも、伝え方を少し工夫することが大切です。特に職場への不満をそのまま伝えてしまうと、トラブルになったり、引き止められたりする可能性があります。
そのため、退職理由はできるだけ前向きな表現に言い換えると、円満に退職しやすくなります。
例えば、次のような言い換え方があります。
NG例「人間関係が悪くて続けられません」
OK例「自分の視野を広げるために、新しい環境で経験を積みたいと考えるようになりました」
NG例「仕事量が多すぎて大変です」
OK例「今後の働き方を考えたときに、別の環境で経験を積んでみたいと思うようになりました」
このように、職場の不満を直接伝えるのではなく、自分の将来や働き方を理由にすることで、相手も受け入れやすくなります。
「これまでたくさんのことを学ばせていただき、本当にありがとうございました。自分の将来について考えた結果、新しい環境に挑戦してみたいと思い、退職を決意しました。」
このように、感謝+前向きな理由を伝える形にすると、スムーズに話を進めやすくなります。
保育士を辞めたいと思うのは珍しいことではない
どうしても辛いときは無理せず転職を
まずは、なぜ辞めたいと感じているのかを整理し、自分にとって無理のない選択を考えてみましょう。相談したり、休んだり、環境を変えたりすることで状況が改善することもあります。
保育士として働き続ける道もあれば、新しい環境に挑戦する道もあります。大切なのは、自分が安心して働ける環境を見つけることです。もし今の職場でつらい気持ちが続いているなら、一度外の環境を知ることから始めてみるのもよいでしょう。
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