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「遊び食べ」は子どもからのサイン。保育士の対応法は?

遊び食べをする幼児
離乳食が始まった時期から、1~2歳頃にかけての子どもに多く見られる「遊び食べ」。保育園での食事でも、低年齢のクラスになると立ち会う場面は多いですよね。今回は、遊び食べをする理由から、実践的な対応までをまとめてご紹介します。

遊び食べをする理由は?

まずは、なぜ子どもたちが遊び食べをするのか、その理由を考えてみましょう。

食事に集中していない

他のことやものに興味が向いてしまっていたり、自分の意思とは反対に無理やり食事をしているときなどは、集中できていないのかもしれません。このような場合に叱るのはむしろ逆効果。余計に食事が嫌になってしまうので、まずは食事に注意を向ける声かけをすることが必要です。

食への興味

「触ったらどんな感じかな?」「つるつるしていておもしろい」など、食材や食器への興味から遊び食べをすることも。これは成長の証とも言えますよね。せっかくの子どもの興味を失くしてしまわないよう、子どもの気持ちを受け止めたうえでの声かけが大切です。

関心を引いている

中には保育士さんたちの関心を引きたくて、食具や食材を投げたり落としたりすることもあります。このような場合は、毎回反応していると「これをやればこっちを見てくれるんだ」と思ってしまうことも。過度に反応せず、それ以外のうまく食べられたときなどにしっかり褒めるといいですよ。

遊び食べをするのには、その子なりの理由があります。まずはなぜそうしているのか、気持ちを探ってみることから始めてみましょう。




状況別の対応ポイント

さまざまな遊び食べの理由が考えられますが、どのような状況でどのような対応をすればいいのでしょうか。事例を見ていきましょう。

食べ進まないとき

とにかく食事が進まない! ということ、ありますよね。時間も気になってついつい焦ってイライラ…という経験がある方も多いかもしれません。このような場合、まずは「食事は楽しいこと」だと思ってもらうことを心がけて関わってみましょう。

あくまで注意は食に向けておくことが重要。「スープにはなにが入っているの?」「どんな音がするかな?」など、食材のことを話題にして声かけをするのもいいでしょう。また、ときには「電車が到着です~」と食材を子どもの好きなものに見立てて、自発的に口に運べるよう促すのもいいでしょう。

食具を投げるとき

食具を投げるときは、叱るのではなく話をしましょう。「スプーンを投げるとご飯が食べられなくなっちゃうよ」と、投げてはいけない理由を説明したり、食事の前に「スプーンを投げない」と約束するのもいいでしょう。それでも繰り返し投げてしまうときは、最終手段として食具を下げるのも手です。「遊んでいるとなくなってしまう」ということを分かってもらえるようにしましょう。

ぐちゃぐちゃにしてしまうとき

ご飯やスープを混ぜてぐちゃぐちゃに…というのも、よくある光景ですよね(笑)。食への興味、楽しんでいる、そもそも食べたくないなど理由はさまざまだと思います。この場合も食具を投げるときと同様、話をしたうえで何度も繰り返す場合はお皿を下げることも試してみましょう。

遊び食べも成長のひとつ

遊び食べは子どもの成長過程のひとつであり、悪いことではありません。しかし、食事のマナーを身につけていくことも大切です。その子のペースや気持ちに合わせて対応を変えながら、少しずつ遊び食べから卒業していけるといいですね。


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ほいくis(ほいくいず)編集部

この記事を書いた人

ほいくis(ほいくいず)編集部

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