保育日誌とは?
保育日誌とは、その日に行った保育や子どもたちの様子について記録するものです。一日の終わりに、当日の活動内容、保育者が行った援助・環境構成、子どもたちの動きや発言などを振り返り、文章にまとめます。
保育日誌を書く目的
保育日誌を書く目的は、保育の質を向上させること。その日の保育を振り返り、記録に残すことで、さまざまな気づきや反省を得られ、翌日の保育に活かすことができます。設定したねらいや目標が適切だったかの振り返りにもなりますよ。保育日誌を書くメリット
保育日誌を書くメリットは下記の通りです。- 反省点、改善点を見つけることで翌日からの保育に活かせる
- 子どもたちの成長の記録になる
- 他の職員とクラスの様子を共有できる
- 来年度以降の保育の参考になる
保育日誌の項目や様式
保育日誌に記入する基本的な項目は下記の通りです。- 日付、天気、気温
- 行事
- 出席・欠席人数、欠席理由
- 健康状態
- ねらい
- 活動内容
- 子どもの様子
- 考察、反省
- 保護者への連絡事項
保育日誌を効率的に書くコツ
保育日誌は大切な記録だと分かっていても、毎日毎日何を書けば良いかわからないとお困りの保育者さんもいるでしょう。ここからは保育日誌を効率的に書くコツを紹介します。
日中にメモをとっておく
保育日誌を効率的に仕上げるためには、日中の気づきや子どもの様子をメモしておくと良いでしょう。保育中は次々といろんなことが起こるので、記憶だけに頼ってしまうと夕方には日誌に書こうとしていた内容を忘れてしまうこともあるかもしれません。簡単にメモしておくことで、日誌に書くことを思い出す手間が省けますよ。反省や改善点を書く
保育日誌には活動内容や子どもの様子だけでなく、一歩踏み込んだ反省点や改善点を書くようにしましょう。保育者の言葉に子どもたちはどんな反応をしたのか、用意した環境は適切だったかなどを思い返してみましょう。「今日は〜の活動をした。子どもたちは〜な様子だったので~する援助(声かけ)をした。次は~していきたい。」のようなテンプレートを用意しておくこともおすすめです。先輩保育者さんの日誌を参考にする
保育日誌を書くコツを掴むには、先輩保育者さんの日誌を見せてもらうのもおすすめです。先輩保育者さんの日誌には、保育を振り返る視点や子どもの様子を見とるポイント、使いやすい表現や言い回しなど日誌を書くのに役立つ情報がたくさんあります。保育日誌を効率よく仕上げるために、ぜひ参考にさせてもらいましょう。保育日誌を書くときの注意点
保育日誌を書くコツと同時に注意点も押さえておきましょう。ここでは保育日誌を書くときの注意点を2つ紹介します。言葉遣いに気を付ける
保育日誌を書くときは高圧的・威圧的な表現は避けます。例えば、下記のように言い換えると良いでしょう。- 「~させた」→「~するよう促した」
- 「~してあげた」→「~するように援助した、声をかけた」
個人名の取扱いを確認する
保育日誌に個人名を記載して良いかどうかは園によって異なります。個人名は全てNGだったりイニシャルは可であったりルールはさまざまなので、必ず確認しておきましょう。保育日誌の例文を年齢別に紹介
保育日誌を書くコツや注意点を紹介しました。ここからは、実際に保育日誌を書いていく際に参考にできる例文を年齢別に紹介します。
0歳児
0歳児は月齢差、個人差が大きい時期。一人ひとりが安心して過ごせる環境を用意できたかという点に着目して記入すると良いでしょう。
【ねらい】 |
1歳児
1歳児は行動範囲が広がり、身の回りの様々なものに興味が出てくる時期。一人ひとりが興味のある遊びに取り組む様子を捉えて記入しましょう。
【ねらい】 |
2歳児
2歳児は言葉が増えてきて、周囲の友だちへの興味も芽生える時期。子どもの発言や身近な人との関わりに着目して記入しましょう。
【ねらい】 |
3歳児
3歳児は生活面での自立が進み、友だちとの関わりが増えてくる時期。身の回りのことへの取り組みや、友だちとの関わりの様子を捉えて記入しましょう。
【ねらい】 |
4歳児
4歳児は友だちと一緒に遊ぶ姿が増えてくる時期。一人ひとりの姿を捉えながらもクラス全体の様子にも着目して記入しましょう。
【ねらい】 |
5歳児
5歳児は友だちと協力し合う姿が見られる時期。集団の中でのふるまいや発言などにも着目して記入してみましょう。
【ねらい】 |
より良い保育のために役立てよう!
保育日誌を書くコツや注意点、年齢別の例文を紹介しました。保育日誌は毎日書くものなので大変だと感じるかもしれませんが、より良い保育をするためには欠かせない大切な記録です。ぜひ本記事を保育日誌の作成に役立ててくださいね。【関連記事】