8月~9月におすすめ!プール代わりの水遊び
長い夏休みを終えて、スウェーデンでは新年度が始まりました。日本の8月~9月は、本来であればプールを楽しむ季節ですね。
でも、コロナ禍でプール遊びができず、試行錯誤されている先生も多いのではないでしょうか?
スウェーデンで最も気温が高い時期は7月ですが、ちょうど夏休みシーズン。そのためプレスクールではもともと、プール活動は行っていません。
しかし、水はとても身近で不思議な自然素材。毎年、保育の中で子ども達が水を探求する時間を取るようにして、プールの代わりにさまざまな水遊びができるように工夫をしています。
そこで今回は、私の園で行っている室内でできる水遊びをご紹介します。日本の園でも是非参考にしていただけたら嬉しいです。
手洗い場で水遊び(4~5歳児向け)
私の働いている園はマンションの1階に立地しているため、テラスで水遊びができません。そのため、手洗い場を水遊びの場に解放することがあります。
計量カップ、プラスチックの箱、網などを使って、子ども達の思うままに水を探求します。
計量カップに水をいっぱいに入れてみたり、それを別のカップや容器に入れて量を比べてみたり、さらにはカップと容器を段々に重ねて上から水を流してみたり!
子どものアイデアは尽きません。
この水遊びは3~4人で行っていて、自由遊びの時間に子ども達から「水遊びがしたい」と提案してきます。
遊び始めると、だいたい30分は集中して遊び込みます。しかもドアが閉められる場所にあるので、それも許可して子ども達だけの特別な空間としています(もちろん時々こっそり開けて中の様子を確認します)。
そして環境への配慮や子どもの管理の面から、最長30分までというルールを設けて行っています。こちらは室内で行えるので、雨の日の保育にもぴったりです。
水遊び専用の桶を使った遊び(1~3歳児向け)
1~3歳児向けには、子どもの背丈にあった高さの専用桶で水遊びをしています。写真の桶が、直訳するとスウェーデン語で‟水遊び机“。桶にフタと脚が付いているような道具で、遊ぶ時にはフタを取って使います。
この中に水を入れて、手をつけてみた時の感覚や水は掴めないなどの性質を知ることがねらいになります。
手では掴めないからカップを使ってすくう、網など穴が空いているものは水が流れていってしまうといったことも体験することができます。
大人にとっては当たり前のことを発見するのがこの年齢の学びだと考えるので、この水遊びはとても適していると思います。
2~3歳児になると動物のフィギュアを使い、お風呂に入れる、あるいはプールで泳ぐというごっこ遊びに発展させながら遊んでいる姿が見られます。
持ち運びが可能なため、夏の暑い日は近くの公園まで運んでいき、冷涼のために使います。太陽光が水に反射してキラキラする様子もまた子どもの学びの一つになります。
私の職場は園庭やベランダがないなど、施設面で他のプレスクールよりできることは限られます。その中でできることを常に考えて、子ども達の学びが広がるように工夫しています。
日本は新型コロナウイルスの感染対策でプール遊びができない園もあると思います。ぜひ、こういったやり方を取り入れてみてはいかがでしょうか?
※次回の連載は2021年10月下旬に配信予定です。
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