保育の「劇あそび」とは?
生活発表会に向けた準備
年度末に行われる生活発表会に向けて、クラス全員で取り組む「劇あそび」。1年前の姿を思い出して、成長の変化が感じ取れる場でもありますね。今から計画的に準備される先生も多いと思うので、今回は「劇あそび」をテーマにしてみました。
「劇あそび」=劇やお遊戯に取り組むときには、ぜひ「セリフを覚えて身体で表現するだけの場」ではなく、ねらいや目的を意識して、作成工程を大切にしたいところです。
劇あそびの目的・ねらいとは?
そもそも劇あそびの目的やねらいは「子どもが役割を演じるだけの活動でなく、大道具、小道具、衣装のデザイン、製作、音楽、脚本づくり、演出等、 すべてが魅力的な総合的表現活動」となっています。5歳児クラスや年長にもなれば、登場人物の気持ちに自分を投影したり、友達と息を合わせてセリフを言ったり、自分の役割を立派に全うする姿も見られます。
そこで今回は、子どもの魅力が引き立つ「劇あそび」にするために、選曲で大事にしたいことをお伝えしたいと思います。
それでは、選曲のコツを3つのチェックポイントに絞ってお届けします。
1、子どもファーストの楽曲を選曲しているか?
子どもにとって、歌詞が分かりやすくて覚えやすい、そして歌いやすい選曲をしていますか?わらべうたなどの「ソ」あたりの音程が歌いやすく、「ラ」から上は高音となり裏声で歌うため、声量が出にくくなります。
またステージから観客に声が届くように、大声で歌うように指導する先生が多いかと思われます。
息継ぎをするタイミングや、歌詞のフレーズを意識しながら作詞作曲をされると良いかと思います。
時に子どもたちの歌う姿にあわせて楽譜を修正しながら、子どもが物語の世界に入り込めるような曲を展開したいですね。
2、場面ごとの曲は、異なるものにできているか?
子どもたちは時に音楽を合図としてセリフを言い、劇を進めていきます。似ている曲調や、歌詞だけが違う曲を使うと、話の流れが混乱することがあります。
できれば「この前奏が聞こえたら、この歌だ!」と、自信をもってスムーズに歌えるような曲選びをすると、より物語の世界観に安心して浸れると思います。
3、日常保育の延長線上にあるか?
これはとても大事かと思います。つい、劇あそびでおこなう物語が決まってから練習をしたり、物語の最初から劇を作っていったりする先生もいるかもしれません。子どもたちが日常で得意とするもの、興味関心があるものから広げていくと、生き生きとした舞台に繋がっていきます。
例えば、
「動物になりきるのが好きだから、もっといろんな動物になって遊ぼう。そして、絵本てぶくろを劇あそびにしよう」
「鬼滅の刃ブームなので、妖怪が出てくるめっきらもっきらどおんどんにしよう」など、
子どもの姿から選んでみてください。
絵本の最初から劇にする必要はなく、日ごろからワンシーンを取り出して、ごっこ遊びを展開して楽しんでみても良いかと思います。
さらに!「ほいくis」では今年も11月に「今年おすすめの生活発表会用動画」を2本公開予定です。
昨年の新作「くれよんのくろくん」と「おおきなかぶ」に続き、「おおかみと7匹のこやぎ」と「王様の耳はロバの耳」をセレクトしてみました!
さまざまなコツやアドバイスを詰め込んでいるので、是非楽しみにお待ちください。
▼昨年の新作はこちら!
YouTubeチャンネルでも劇あそび動画公開中
私の公式YouTubeチャンネルでも、生活発表会に役立つ「劇あそび」の動画を公開していますので、ご覧いただけたら嬉しいです。▼劇あそびの再生リスト
https://youtube.com/playlist?list=PLKZja-crB7dxinzoFJkH1ghx-iSi41GeG
日常保育に取り出してリトミックとしても遊べるような曲も入っています。検討している絵本があれば、ぜひ動画を見ながら参考にしてみてください。
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https://fujimoto-kyoushitsu.wixsite.com/chika-fujimoto/offer
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