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新型コロナ禍で中止になった2021年のカーニバル【カノア保育園の生活】

コロナの影響は?2021年のブラジルのカーニバル
ブラジル・カノア保育園の設立ストーリーと並行してお届けしている、ブラジルの文化や地元の生活を紹介するシリーズ。ブラジルのカーニバルといえば、国を代表するイベントのひとつ。しかし新型コロナウイルス感染症の影響で、2021年は例年とは違う過ごし方になりました。
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カーニバルとは

ブラジルといえば、サンバを踊るお姉さんたちを思い浮かべる人がいるのではないでしょうか? そう、「カーニバル」ですね。ブラジル人にとって、なくてはならない大切なお祭りです。

カーニバルはブラジル各地で行われていて、地域によって使用する音楽の種類や踊りが異なります。日本ではリオデジャネイロやサンパウロのカーニバルが有名ですが、個人的にはブラジル北東部に位置する、レシーフェのカーニバルが好きです。フレイボというのですが、小さな傘を片手に踊るその様は、とってもかわいらしく、いつも目にしているカーニバルとは一味違う雰囲気を楽しむことができます。




2021年の開催中止が決定

さて、そのカーニバル。2021年は2月16日となっていて、その前後合わせて1週間ほどがカーニバル週間となります。しかし、今年はカーニバルのお祭りの中止が決定されました

観光地として名高いカノア・ケブラーダ地区のあるアラカチ市では、年々カーニバルの規模が大きくなり、多くの観光客を受け入れる、大きなイベントとなっていました。しかし残念ながら、今年は中止が決まったのです。

さらにカーニバルが中止というだけでなく、不特定多数で集まること、飲食を共にすることも禁止されました。ブラジルでは、家族だけの食事といっても多くの親せきが集まり、みんなで楽しむ習慣があるのですが、今年は大人数での会食は禁止されたとあって静かな週末となったようです。

それでも自粛週間が開始された2月11日より週末にかけて、感染者数の高止まりが続き、病院は入院患者を受け入れられないほどひっ迫してしまいました。州知事はこの事態を重く見て、SNSなどあらゆる手段を駆使して情報を発信しました。

「このままでは重症患者さえも入院できなくなってしまう。それだけでなく、新型コロナウイルス感染とは異なる病気の人たちが病院にかかれず命を落としているのだ」と、自粛を訴えました。

ため息を漏らす現地スタッフ

カノア保育園のあるエステーヴァン村では、家族だけの数人の会食にとどめていると、現地のスタッフは言います。

オンライン会議をしていても、この時期ならどこの家からでも流れている軽快なサンバの音楽が聞こえず、犬や鳥の鳴き声しか聞こえません。

車に大きなスピーカーを載せて音楽を鳴らしている…という様子も今年は見られず、スピーカーを持って音楽を鳴らしている人には罰金があるとのこと。こんなにも警戒しているにもかかわらず、陽性者数が減少しないことに、現地のスタッフからはため息が漏れていました。

いつになったら、子どもたちと会えるのだろうか…? 
保育園を再開することができるのだろうか…?

オンラインによる保育には限界があると感じているいま。だからこそ、1日でも早く再開できる日を私たちは夢見ています。
2021年ブラジルのカーニバルの様子
※写真はカノア・ケブラーダ地区のカーニバルのイメージです。


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鈴木真由美(すずき まゆみ)

この記事を書いた人

鈴木真由美(すずき まゆみ)

保育士。ブラジル・カノア保育園 園長。2000年にブラジル北東部にある漁村カノアに渡り保育園の運営を始める。2006年にカノアでの支援を目的にした「光の子どもたちの会」を設立(2015年にNPO法人となる)。現地の地域力向上を目指して活動中。2児の母。

<光の子どもたちの会HP>
http://criancasdeluz.org/quem_somos_nos/quem_somos_jp.html

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