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クラスを増やすために必要だったものは?みんなで作るカノア保育<13>

遊具で遊ぶカノア保育園の子どもたち
2000年、ブラジル北東部にある人口300人の小さな漁村“カノア・ケブラーダ”に保育園を作った鈴木真由美さんのストーリーの13回目。今回は、近隣の地域からの入園希望者が増え、クラスを増設するまでに至ったエピソードをご紹介します。

カノア保育園が作られた翌年。保育園や幼稚園など、小学校就学前の子どもたちが通う施設の無かったカノア・ケブラーダ地区の住民たちから「保育園を見学させてほしい」という問い合わせが寄せられるようになりました。

カノア保育園はもともと、カノア・ケブラーダ地区に隣接する貧しい地域・エステーヴァン村の子どもたちのために作られた施設ではありました。でも、給食を提供してくれているレストランの子どものように、観光地であるカノアからも入園希望者が出てきたのです。 そこでエヴァさんと私は、異年齢保育をもう1クラス作り、2クラスでの運営とすることを検討し始めました。

そのためには、先生だけでなく給食など、不足しているものがたくさんあります。そこでまず私たちは、既にカノア保育園に子どもを通わせている保護者との話し合いを行いました。

「もう1クラス作ろうと思っているんだけど、どうかな?」

参加した保護者はすぐに賛成してくれました。

「昔のように年上の兄弟姉妹が面倒を見てくれず、子どもが一人で家にいることも増えてきているのは、エステーヴァン村でもカノアでも同じこと。子どもがこれからの社会で生きていくために、できることはしていこうよ」





しかし、課題はまだまだあります。

「もう一つのクラスはどこで開くのか?」
「そこで必要なものはどうやって買うのか?」
「給食はどうするのか?」
「先生はどうするのか?」

カノア保育園に部屋を貸してくれていた環境教育NGOのテルシオさんはすぐに、

「場所に関しては問題ない。助成金をもらって施設を大きくする予定だから、1部屋使えばいい」
と、場所に関してはすぐに解決しました。

給食に関しても、レストランのオーナーから「もう1クラス分の給食も提供するよ」と、嬉しい言葉。

必要なものに関しては、日本のNGOからの支援金を使うことができること、そしてサンパウロのNGO団体からの寄贈もあることが決まっており、問題は解決しました。

残すところは“先生”。どうしようか…? するとエヴァさんが、

真由美が担任となって、村から助手の子を1人選べばいいよ

保護者からは歓声が響き渡りました。私が1人でクラスを担う。それは私にとっても、とても嬉しいことでした。

では、助手となる人はどうしようか?助手に関しては、エヴァさんと私が良く検討をして、後日発表することとしました。

カノア保育園2年目。それは、2クラスとしてのスタートとなったのです。
遊具で遊ぶカノア保育園の子どもたち


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鈴木真由美(すずき まゆみ)

この記事を書いた人

鈴木真由美(すずき まゆみ)

保育士。ブラジル・カノア保育園 園長。2000年にブラジル北東部にある漁村カノアに渡り保育園の運営を始める。2006年にカノアでの支援を目的にした「光の子どもたちの会」を設立(2015年にNPO法人となる)。現地の地域力向上を目指して活動中。2児の母。
<光の子どもたちの会HP>
http://criancasdeluz.org/quem_somos_nos/quem_somos_jp.html

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